納車の際に、お客様から「お清めの方法」を聞かれることがあります。
そこで今回は「神社のお祓いはお金もかかるし、簡単に自宅でお祓いをしたい」人にお勧めな「お清めの方法」を解説していきます。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
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納車時のお清め方法★車屋さん推奨/日本酒と塩で行うお清め
地方や神社よっても様々な方法がありますが、日本酒と塩を使うお清め方法をいくつか紹介します。
「塩」での、お清め方法
塩は家庭にいつでもありますから、手軽に行える一番簡単な方法です。まずはお清め塩を用意しましょう。
1.お清めの塩を作る/または用意する
お清めの塩は、通販などでも購入することが出来ますが、自宅でも簡単に作る事が出来ます。
塩は、粗塩が良いとされていますが、なければ普通の塩でも大丈夫です。粗塩を白い紙に広げたら、太陽の陽が当たる場所に2時間ほどあてればOKです。
2.塩をかける
前後のナンバープレートとタイヤ4本に少量の塩をかけます。
塩の量は、指でつまめるくらいの量です。
かける時は「事故に遭いませんように」「末永くお付合いできますように」「素晴らしい場所に行けれますように」「仕事始めがうまくいきますように」などの願いを込めて塩をかけてお清めします。
3.塩をのせる
納車された日、タイヤ4本の上に少量の盛り塩をして寝ます。
載せる時は交通安全などの願いを込めて塩を載せ清めます。翌日乗り出す時に、そのまま塩をタイヤで踏んで出かけます。
4.注意しよう
「塩のお清め」で皆さんが心配するのは車の腐食です。
車のボティは、バンパーなどの部分以外は薄く伸ばした鋼板で出来ていて、塩分が鋼板に触れると腐食してしまいます。
鋼板の上は塗料が塗られている為、錆から守られているので神経質になる必要はありませんが、ボディに直接塩をかけてお清めするのはお勧めできません。
雪国の車に多い腐食の原因は、塩化カルシウム(除雪剤)です。走行時の飛び石や接触などのすり傷によってむき出しになった鋼板部分に入り込み腐食します。
新車の場合こういった傷がないので腐食の心配は少ないですが、中古車はタイヤに載せる場合でも大量の塩は控え、お清め後は良く洗い流したほうが良いでしょう。
「日本酒」での、お清め方法
船の進水式は船首に日本酒をかけます。これと同じく、日本酒のみを使って行う方法です。
1.お神酒を作る/または用意する
お神酒は神様にお供えしたお酒の事です。
お神酒は神社で祈祷が済んだ酒を分けてもらって使いますが、手に入れるのが難しい場合、自宅の神棚の神様にお酒を供える事で霊力が宿り「お神酒」が作れます。
使うお酒は一般的に日本酒ですが、地域によっては焼酎を使う所もあります。
どの銘柄にしたらよいか解らない場合は、上写真のようなお神酒が通販でも売っていますが、ワンカップでも大吟醸などでも大丈夫です。
2.お神酒をかける
4本のタイヤにおちょこ一杯ほどの清酒をかけてお清めします。事故に遭いませんようにと交通安全を祈りましょう。
3.塩を盛りお神酒で流す
4本のタイヤに少量の盛り塩をし、その上から日本酒を流してお清めします。日本酒を流す際には交通安全などの願いを込めて清めます
4.日本酒と塩をかける
日本酒と塩を混ぜて清める方法もあります。来客用の湯飲み茶わんやコップなどに、日本酒に少量の塩を混ぜたものを入れ、タイヤにかけて清めます。
このお清めが一番一般的で、お得意様の会社に大型のトラックや重機を納車した際に、私も参加させていただいたことがあります。
お清めには方向や順番もあるので、その時の方法も詳しく書いて行きます。
お清めの順番/方向
運送業者さんに新車の3tユニックを納車した際のお清めを例に解説していきます。
社員5人が日本酒の入った器を持ち、車の前に立ち一礼(または、二礼二拍手一礼)します。参加しているのはドライバーさんやオペレーターさんです。車の仕事は交通安全が第一なので、全員参加されていました。
お清めの順番は、家の周りを塩でお清めする場合、四隅に、東・南・西・北の順番でまきます。
これと同じように、納車された車の正面を東として、ぐるりと順番にお清めしていきます。
まず最初に、お神酒からです。お神酒は会社の神棚にお供えしたもので、湯飲み茶わんに入って人数分用意されていました。
の順番に、安全祈願をしながら少しずつかけていきます。
◆事故がありませんように。
◆安全に仕事が行えますように・・・
などの願いを込めてお清めします。
同じく、塩を1人ずつ順番にかけます。全員再び車の前に立ち一礼して終了です。
お清めのタイミング
お清めをするタイミングですが、納車後すぐに行います。お清めを行わず、車に乗り込んでしまうと穢れが一緒に中に入ってしまうので乗車前が良いと言われています。
お店に車を取りに行き乗って帰るのが心配と言う方は、塩を少し持っていき簡単にお清めをさせてもらうと良いですね。ディーラーによっては一緒に納車式+お清めをしてくれます。
お清めはしなくちゃダメなの?
お清めは、絶対しなくてはならないというものではありません。
お清めの考え方は人それぞれで、事故がなく安全に運転が出来るよう「げんを担いで念のために行う」人が多いです。
新車は「新しくて穢れがないからする必要がない」との意見の方もいますし
ちょっと気になるけど「お清め」は大げさだから、安全祈願のお守りを車内に吊るして終わりの人もいます。
とても気にする人は、風水で買う方角、納車をする方角、六曜大安などの納車日まで指定し、お清めとして神社にお払いに行かれます。
神社でのお祓い
神社でお清めがしたい場合、初穂料を5千円~1万円前後払えば祈祷してもらえます。
神社でのお払いの様子は場所によって異なりますが、日本酒に塩を混ぜ地面に線状に撒きます。
撒いたところを車で通ると、神主が榊の枝を振って交通安全を祈願してくれます。
車に直接、酒や塩をかけるよりこの方が安心ですね。
広い駐車場がある人は、この方法でしてみたらいかがでしょうか。
お祓いをしてくれる神社はこちらの記事で紹介しているので興味のある方はのぞいてください。
乗ってしまったら?
お清めをせずに、すでに乗ってしまったと心配する方がいますが、お清めはいつしても大丈夫です。
清めの塩は、穢れに接した場合に撒くもので、事故にあったり、ぶつけたりしてないなら特に撒く必要はないという人もいます。
どうしても気になる方は、今まで事故に遭わなかったお礼も込めてすぐに「お清め」をしてあげましょう。
長年乗った車を手放す時も、お神酒とお塩を捧げ、無事故で乗れたことを感謝しお別れすることもあります。
まとめ 納車時のお清め方法★車屋さん推奨/日本酒と塩で行うお清め
お清めの方法は、家庭では簡単に塩や酒だけで清める方法を選ぶ方が多いですが、大勢のドライバーが乗る運送会社や重機等では塩と酒の両方を使います。
お清めをするか否かは人それぞれですが、お清めという儀式をする事により身が引き締まり「安全運転」を心がけるきっかけになってくれると良いですね。
神社で車のお祓いをする場合は、関東で車のお祓いができる有名な神社を参考にしてください。