このブログでは里芋のプランター栽培の方法を紹介しています。
最適な芽だし方法や、プランターのサイズ、里芋が好む肥料なども紹介。プランターならではの、「水やりの工夫/土寄せの方法」なども解説しています。
里芋は夏には大きな葉が広がり比較的大きな菜園でなければ場所を取ります。育てたい夏野菜が沢山ある菜園では邪魔になるので、場所を移動できる「プランター栽培」が最適なのです。
プランターだからと言って馬鹿にしてはいけません。里芋は「プランター」でも十分、大収穫が出来るのでぜひ挑戦してみてください。
大収穫!「プランター」で里芋栽培/スーパーで購入した里芋で!!
里芋の「芽だし」
一般的に里芋は発芽までに1カ月かかります。
一般的な里芋の植えかたは、ポットに種芋を植えビニールを被せるなど保温対策をして本葉が2~3枚ほどに生長したら畑に植えます。
でも、これって素人がすると結構「失敗」するんです。
私の場合も、植え付け後、1カ月経って芽が出ないのでポットをひっくり返したところ、芋にカビが生えて腐っていました。
ひどいものは里芋の皮を食べる「白アリ」がウジャウジャ。このように「里芋の芽だし」は失敗の確率が高いんです。
うちの場合は、種イモを納屋で越冬し風通しが悪かった事が原因。プロの農家の方は、里芋を株のまま畑に埋めて越冬保存します。(詳しい保存法はこちら)
里芋の芽出しは、保存状態の良し悪しで発芽率が変わります。ですから素人がチャレンジするなら、業者がきちんと保存して販売している春先に買った芋の方がぐんと発芽率が高まるのです。
失敗しない芽だし方法
里芋の芽だしを成功させるには、保存の良い「良質の芋」を使うのはもちろんですが、一番簡単なのはすでに芽が出ている里芋を植え付けることです。
・春先、スーパーで買った里芋の芽が出たものを使う
といっても、芽が出ている里芋なんてなかなか見つけられませんよね。
そこで簡単に自宅で芽を出す方法ですが、もちろん冷蔵庫に入れておいては芽は出ません。日当たりが良く暖かくて風通しの良い場所に置いておくと自然に芽が出てきます。
そんなの待っていられない・・・と言う方は小さなポットに土を入れ、おしりの丸いほうを上にして仮植えしましょう。(こちらも参考に↓ 親芋を使う逆さ植えの方法も記載しています。)
スーパーなど市販の里芋でもOK
スーパーなどの市販の里芋なら、「ねっとり」「きめの細かい」美味しい里芋を苗用に選ぶと良いです。
我が家でも、スーパーで購入した「ねっとり芋」という高級里芋に芽が出てしまい、プランターで育ててたら、美味しい子イモを沢山収穫することが出来ました。
里芋栽培のポイント
里芋を育てるのは、ポイントを守れば比較的簡単です。
大く深いプランターを選ぶ
里芋のプランター栽培をするときは、なるべく30cm以上の深さがあるものを選びましょう。
ポットに植えて芽がでたら、葉が2~3枚になるのを待ちます。1カ月ほどで2~3枚になるので大きなプランターに植え替えます。
我が家で使ったプランターは直径36cm高さ32cmくらいの12号サイズ。
12号サイズだと14Lの土が入るので、土寄せの分も合わせて「野菜の土(12~14L)」が2袋必要です。
里芋は乾燥に弱い/水やりの工夫をする
里芋は乾燥に弱く、水気が大好きなので、特にプランターで育てる場合は注意が必要です。朝夕たっぷり水をあげましょう。
畑で里芋を育てていた時は、ポンプで川の水をくみ上げて毎日たっぷり水をあげていました。
真夏は特に気温が上昇するので乾燥への注意が必要です。乾燥させてしまうと葉が黄ばみ、せっかく順調に育った里芋の生育に影響が出ます。
◆夏のお出かけ時/水やりの工夫
どうしても留守になる時はバケツに水を汲み、水耕栽培のように里芋の鉢(プランター)ごとバケツの水につけて出かけると水切れせずに1~2日はもちます。
里芋の好きな肥料/追肥の時期
肥料は化成肥料・牛フン・鶏フンをあげながら、育てます。
化成肥料3粒 牛糞/鶏糞シャベル1/3ずつ
2.葉が2~3枚(大鉢)
化成肥料10粒・牛糞/鶏糞シャベル1ずつ
3.その後1カ月おき
土寄せ+鶏糞シャベル2ずつ
鶏糞は固形のものでなく、少し臭いますが発酵鶏糞のほうが収獲の成績が良いです。
プランターで土寄せをする方法
プランターで「土寄」せってどうするの?
という疑問も多いでしょうが、けっこう簡単です。順に説明しますね。
里芋は土中では株元から外側に向かって、親イモから子イモ、孫イモと数が増えます。9月ごろになると、上の方に子芋が里芋がボコボコと顔を出してきます。
顔を出して日光を浴びた里芋は生育が悪くなります。
そうなる前に土をかけて(土寄せ)あげなければいけません。里芋の根元に土を寄せる事で、この芋たちが大きく美味しく成長してくれるのです。
土寄せの目標は、根元からプラス30センチ。
上の写真を見ていただければわかりますが、鉢上にプラス30cm、土を上に足して「土寄せ」をしています。
鉢の上に土を足すといっても、土がこぼれてしまいますよね。ですから「土が入っていたビニール袋」で囲って「かさ上げ」をしてあげます。
これは、最初に苗を植えた時に使った土のビニール袋を捨てずにとっておいたもの。
プランター用の土袋はかなり頑丈に出来ているので最適です。長細く展開し折り畳んで、鉢の周りに巻くだけです。しっかり巻いたら、生育に合わせて少しずつ土を入れていきます。
こうすることで、プランターでも土寄せを可能になります。かなりの土を上から入れてますが、もちろん追肥も忘れずにたっぷりあげてください。
里芋の「わき芽」処理
周囲に出た小さなわき芽は早いうちにかき取ります。わき芽を伸ばしたままにしておくと、栄養をとられてしまいます。
収獲の時期
サトイモの収穫適期は種を植えてから150~180日ほどが目安といいます。
霜が降りる10月中旬以降がサトイモの収穫のタイミングで、葉が枯れると収穫のサインとなります。
今年は比較的暖冬だったので、里芋の葉が全然枯れず12月初旬の収穫となりました。
プランター栽培の里芋の収獲
いよいよ収獲です。まずは、盛り土のビニール部分を取り外して・・・
鉢から取り出します。里芋を傷つけないように慎重にほじほじ。
鉢の中に巨大ミミズが何匹も生息していました。鉢の中にも、もちろんミミズは入り込みます。
ミミズが苦手な私は、ギャーギャー言いながら葉と茎を切り落とし・・・盛り土を退けると、お~里芋がいっぱい見えてきました。
なんとか、鉢から引っ張り出し・・・
土を丁寧に取り除くと・・・
なんと、小ぶりながら40~50個ほどの里芋が収穫できました。大収穫です!!
里芋のにっころがし
1日干して「プランター育ちだからお味は保証できないよ~」と祖母に渡すと翌日鍋いっぱいの「煮ころがし」を作ってくれました。
「八幡芋より美味しいよ~食べてごらん。」と、祖母。
(八幡芋とは山梨の高級ブランド芋です)
ほんと~うっ・・・うますぎ 親芋も滑らかでコクがあって最高。 あっという間に食べてしまい ました。
まとめ
・プランターは30cm以上の深さのあるものを選ぶ
・出かける時はバケツの水につければ1~2日はもつ
・プランターを鉢上30cmに立ち上げて土寄せをする
・わき芽は早いうちからカットする
・収穫のタイミングは葉が枯れた時
プランターでの里芋。驚くほど見事に美味しく育ちました。
ぜひ皆さんも挑戦しててみてください。
さらに詳しく里芋の栽培方法を知りたい方はこちら。プロ農家から直伝のコツが満載です。