山梨県、北海道、青森県では、蒸したもち米に「甘納豆」を入れて食べる「甘納豆のお赤飯」が郷土料理として食べられています。
最初は、私も知らずに山梨県の郷土料理として「甘納豆の赤飯レシピ」をブログで紹介したところ、北海道や青森の方から「北海道の一部地域でも食べますよ」「懐かしいです!!」とメールをいただき初めて知りました。
レシピをうかがうと、3都道府県ともほぼ同じのレシピで驚き!!
(青森県は食紅を入れず甘納豆だけの場合が多いようです)
遠く離れた都道府県同士、どのように「甘納豆の赤飯」レシピが伝わったのか解りませんが
このページでは、炊飯器で簡単に炊ける「甘納豆の赤飯」のレシピ、上手に炊くコツを紹介しています。
炊飯器で作れる「甘納豆のお赤飯」レシピ★失敗しないコツ
赤飯の甘納豆レシピ 材料
材料3~4人分 | 分量 |
---|---|
もち米 | 3合 |
うるち米(ふつうの白米) | 半合 |
水分量 | 炊飯器おこわモード3.5合ライン おこわモードがない場合3合ライン |
食紅 | 付属のさじ1/2杯 なければ耳かき1/2ほど |
甘納豆 | 1袋 150g |
赤飯の甘納豆レシピ 作り方
1.もち米をとぐ
もち米・うるち米を混ぜ合わせ、お米を研ぐように洗います。
2.炊飯器で炊く
もち米・うるち米を洗い炊飯器の「おこわ」と書かれている水量メモリ3.5合の部分(3合と4合の間)に合わせ、調味料や食紅を入れておこわモードで炊きます。
急ぐ場合
時間がない場合は、2時間ほど水に付ければ大丈夫です。もっと時間がない場合は、研いですぐに早炊きモードで炊いても大丈夫、美味しくいただけました。
◆急ぐ方は、最低2時間は水につける。少し硬めに炊き上がるかもしれません。
芯が残った場合は水を霧吹きして電子レンジで芯が無くなるまでチンしてください。
4.蒸す
炊き上がったら、「甘納豆」を入れて5分ほど蒸らします。5分後、甘納豆が全体にいきわたる様にしゃもじでかき混ぜたら出来上がりです。
甘納豆の赤飯 水加減・炊き加減のコツ
甘納豆の赤飯 水加減・炊き加減のコツを紹介します。
水の漬け時間
もち米は、一晩水に付けるのがベストで美味しくいただけます。タイマーで炊飯器にセットする場合、寝る前の遅い時間がベストです。
あまり早い時間にセットすると、朝までの時間が長いので食紅が下に沈んでムラができてしまいまい、真っ赤な粒と、色の薄い粒の赤飯になってしまいます。
タイマーをかけるなら、遅い時間にセットしましょう。
時間がない場合は、2時間ほど水に付ければ大丈夫です。もっと時間がない場合は、研いですぐに早炊きモードで炊いても大丈夫、美味しくいただけました。
◆急ぐ方は、最低2時間は水につける。少し硬めに炊き上がるかもしれません。芯が残った場合は水を霧吹きして電子レンジで芯が無くなるまでチンしてください。
甘納豆のお赤飯 水加減
もち米の一般的に水加減は、1合に対して180ccです。甘納豆のお赤飯は小豆を入れない為、小豆分の水は必要ありません。
もち米 | 水加減 |
---|---|
2合 | 360cc |
3合 | 540cc |
今回の水量はもち米3合+白米0.5号なので、炊飯器のおこわ3.5合の部分(640cc)ですが、とても少なく感じます。でも、水量は絶対厳守です。
もち米は吸水力がとても良いため、普通のお米のように炊くと粘り気が強く柔らかくなりすぎてしまいます。かといって少なすぎても堅くなりすぎます。
昔の人は赤飯を蒸し器で蒸かしたため、少し堅いと「振り水」で柔らかさを加減できましたが、炊飯器では無理なので、水量は絶対厳守してください。
我が家の赤飯ですが、「翌日も柔らかくて、とっても美味しいね」とよく褒められます。
水量は絶対厳守ですが、すこし柔らかめに炊くことをお勧めします。
使う水にこだわる方・炊き込みご飯のコツに興味がある方は別ページで紹介しています。
柔らかめに炊きたい場合
お赤飯をいただいて、1日経ったらカピカピに堅くなってしまった経験はありませんか?
少し柔らかめに炊くことで、ふっくら美味しく炊きあがり、1日経っても堅くならないお赤飯をいただくことが出来ます。
「おこわモード」で炊く場合、水量は上の写真の右側の矢印の位置です。
もち米3合+うるち米0.5合なので、おこわモードの3合半+少し上の部分まで水を足します。数値でいうと2mmぐらい上です。
おこわモードでよくある失敗とは
赤飯を炊く時、「欲張って沢山炊いたら、へちゃべちょ」という失敗です。
10合炊きの炊飯器でも、おこわの場合は4合までがルールです。炊飯器お祝い返しに沢山必要な時でも、いっぺんに炊かずに、回数を分けて炊きましょう。
もち米などのおこわや炊き込みご飯を炊く時
と、説明書に明記されているはずです。炊飯器のメーカーによって多少の違いがありますので確認してください。どうやら炊飯器の炊き方の仕組み上、沢山炊くことが出来ないそうです。
私も欲張って10合釜で6合炊いて、大失敗した事があります。
(今回のレシピは、赤飯小パック×4にちょうど入るので3.5合で紹介しています。祝赤飯パックに、いくつ詰められるか詳しくは下記)
「おこわモード」がない場合の炊飯方法
「おこわモード」がなくても、白米モードでも美味しく炊飯することが出来ます。
など、炊飯器や「おこわモード」に少し不安を抱えている方は、いつもの「白米モード」で炊いてみてください。とても美味しく仕上がります。
わたしはせっかちなので、いつも「白米の早炊きモード」で赤飯を炊きますが、簡単にとても美味しく仕上がります。
ただし、水分量は上の写真の左の位置です。
★もち米3合+うるち米0.5合なので、白米モードの3合の位置にセット。おすすめめは柔らかめで、プラス2mmほど水を足せばOKです。
もち米とうるち米(白米)を混ぜる訳
もち米(白米)はアミロースとアミロペクチンというデンプンを含んでいますが、もち米はおもちのように粘り気がとても強いアミロペクチンのみのデンプンで作られています。
炊飯器でしっかり炊飯+蒸すので、蒸し器で蒸すのと違い粘りが出すぎて上手く炊けなくなるのを防ぐためにうるち米(白米)を入れています。
少しさらりとしたうるち米を入れる事で粘りを抑え、口当たりがよくなります。
炊き上がったら、「甘納豆」を入れて5分ほど蒸らします。5分後、甘納豆が全体にいきわたる様にしゃもじでかき混ぜたら出来上がりです。
甘い赤飯に使う甘納豆
甘い赤飯と言っても、赤飯自体は甘くありません。混ぜている甘納豆が甘いので「甘い赤飯」と言われてしまっているようです。私達、山梨県民はけして「甘い赤飯」とは言わずに普通に「赤飯」と言っています。
さて、この赤飯に使っている「甘納豆」ですが、市販のものを炊きあがったもち米に混ぜています。「甘納豆」の量は好みで人それぞれですが、我が家の場合は1袋。
お祝い事で、親戚などに配る時は多めの2袋入れます。1袋200g前後です。
甘納豆は、白い豆・緑の豆・大粒のもの等ありますが、やはり小粒の小豆サイズが一番おいしいです。
甘納豆のお赤飯3.5合分/お祝いのパックに何個つめられる?
毎年、主人や義母の誕生日に甘納豆のお赤飯を炊くのですが、食べきれなかったので祝い用のパックに詰めて実家におすそ分けしました。
これから七五三や成人式の季節、上記のレシピ(3.5合分)で何パック詰められるか詰めてみましたので参考にしてみてください。
使ったパックは一般的に売られている写真↑の小パックです。
幅17.9×奥行き17.9×高さ50cm 12cc
甘納豆のお赤飯 アレンジレシピ
我が家では、甘納豆のお赤飯をお弁当にも入れます。ひと口おにぎり風にしたり、さつま芋や栗を入れて炊き季節の旬のものと一緒に「甘納豆のお赤飯」を楽しみます。
甘納豆のお赤飯は「冷凍保存」も出来ますから、おにぎり型でかるく成形してラップに包んで冷凍しておけば、好きな時に食べられます。
こちらは「さつま芋入り甘納豆のお赤飯弁当」です。ご飯を炊く時前に、ひと口大に切ったさつま芋を一緒に入れて炊きあげました。甘納豆の甘さと、さつま芋の甘みがマッチして相性が良いです。子供にもとても喜ばれます。
甘納豆の赤飯は山梨の郷土料理
ここで、ちょっと山梨の郷土料理の話し。
山梨県では塩小豆(ささげ)は使わず、甘納豆を入れた「甘いお赤飯」を食べるのが一般的です。
スーパーの店頭に並ぶのも、和菓子屋での注文販売も「赤飯」と言えば、すべて「甘納豆のお赤飯」です。
塩あずきの赤飯は、特別注文をしないとめったにお目にかかれません。お誕生日・祝い事のお返しはもちろんのこと、我が家ではお弁当にも持っていきます。
「塩あずき」の赤飯をたまに見かけても、売れ残っていて「誰が買うのかな~?」
なんて白けた目で見てしまって申し訳ないくらいです。
甘納豆の「甘いお赤」飯美味しいですよ~。ぜひ、全国に広まってほしいです。
赤飯の甘納豆レシピ★炊飯器で簡単美味しく作ろう
さて、この甘納豆を入れた「甘いお赤飯」ですが、炊飯器で簡単に作れます。
祖母や母の時代は「もち米」を蒸かすのが一苦労で、前の晩から手間をかけて準備し「蒸し器」や、「餅つき機の蒸かす機能」で作っていました。
昔は親戚も多いですからね~。
私達姉妹のお祝いごとに、朝から何度も大量の赤飯を蒸かして疲れ切った母を覚えています。
今は、私の娘のお祝い返しに「炊飯器で作った赤飯」を母に持っていくと「え~炊飯器でこんなに美味しく作れるの??」と、びっくりされました。
「赤飯」を作るのが大変だった昔のイメージから、今はいつでも簡単に作れるお赤飯に変わりました。今は、母も自宅で簡単に「炊飯器赤飯」を楽しんでいるようです。
ぜひ、みなさんもチャレンジしてみてください。
まとめ 炊炊飯器で作れる「甘納豆のお赤飯」レシピ★失敗しないコツ
炊飯器でとても簡単に作れる「甘納豆のお赤飯」は、家族みんなの大好物です。特に高齢になった義母の誕生日にケーキを贈るより、甘納豆のお赤飯の方が喜ばれます。ぜひ、みなさんも作ってみてくださいね。