このページでは、春にぶどうの枝をうっかり切ってしまって、枝から水(樹液)が出てしまい困っている方むけに、私が実際に試した止水方法と、農直伝「ぶどうの樹液の化粧品の作り方」をお話ししています。
筆者の紹介
3軒のプロのぶどう農家の叔父叔母の指導を元に、シャインマスカット栽培歴7年の筆者。昨年は家庭菜園で150房の見事なシャインマスカットを収穫しました。
ぶどう剪定時期に注意★切り口から水が!!止める方法は?
結論から言うと、ぶどうの切り口の水(樹液)を止める方法はありません。
私の場合、トップジンMペーストを塗り、少し止まった枝もありましたが、多少の殺菌効果があったくらいで、水は止まりませんでした。
ぷろのぶどう農家の叔母から言わせると、
ぶどうの樹液が出るのは、春の2週間くらいだけ
ほおっておけばそのうちとまるよ。枯れないから大丈夫。
との事。その言葉通り、2週間ほどで樹液は止まり、何の影響も出ませんでした。
心配せずに見守った方が良いようです。
では、我が家のぶどうの木についてお話ししていきますね。
ぶどうの春の剪定は禁物!!
ブドウの剪定は、一般的に寒い時期12月~1月に行います。
いわゆる休眠期ですね。
春になると根の活動が始まって、水分を勢いよく樹に吸い上げます。
ですから、春に枝を剪定をしてしまうと、蛇口をひねったように切り口から、水が垂れることもあるそうです。
もちろん我が家でも、1月中旬に剪定を終わらせたのですが、
切り落としを悩んだ枝が3本ほどあったのを忘れてしまい、2月下旬に切り落としたんです。
まだ寒かったので、大丈夫と思っていたのが失敗・・・
3月下旬、晴れているのにポタポタ水音がするけど雨?
と窓をのぞいたら、切り口からかなりの水(樹液)が垂れていてびっくり!!
上の写真の枝は、切り口が割れて腐っている?ようにも見えます。
すべて2月下旬に切った枝の切り口から水(樹液)が出ています。
こちらは、切り口ではないのに、幹から樹液がぽたぽた。
あ~、やっちまったな!!って感じでした。春の剪定は絶対ダメですね。
切り口を結束バンドで縛るわけにもいかないし、布を巻いても染み出てくるし・・・
どうしたものかと考えてしまいました。
切り口の水(樹液)を止める?「トップジンMペースト」を塗ってみた
そこで思い出したのが、シャインマスカット農家の叔母に勧められて使った トップジンMペースト
以前、このブログで紹介したブドウスカシバの被害で、木の傷口に塗った「殺菌剤」です。
ブドウカシスバが食い荒らした傷口は樹の芯まで及ぶので、放置すると細菌が入り晩腐病・つる割病になり枯れてしまうんですね。
「トップジンM」は殺菌作用があるだけでなく、切り口の「ゆ合促進定効果」で切り口の回復を早めてくれる効能もあります。
早速、今回も塗ってみました。
1.切り口から垂れている水(樹液)を布で拭く
2.切り口に「トップジンMペースト」を塗る
ちなみに、「トップジンMペースト」は塗布後、乾くとカチカチに固まるんです。
塗布後はこんな感じ。
1~2分経過、あらら
塗った「トップジンMペースト」の下から、どんどん樹液が染みだしています。
薬剤は樹液と混じって、だら~と垂れてしまいました(笑)
こりゃ乾くどころじゃない。ダメですね。
昨夜雨が降り、今日は20度もある春の陽気。
勢いよくぶどうの根が吸水活動を始めたんですね。
ぶどう農家のプロに聞いてみた★切り口の水を止める方法は?
塗布後、シャインマスカット農家の叔母に
「トップジンペーストを塗ったが、止まらない。ぶどうの切り口の水を止める方法はないの?」
と聞いてみると、
あはは、切り口の水を止めるのは無理だよ。
ぶどうの樹が勢いよく水を吸い上げている証拠。
ぶどうの樹液が出るのは、春の2週間くらいだけ
ほおっておけばそのうちとまるよ。枯れないから大丈夫。
来年からはもっと早く剪定しなきゃダメだよ~
と一笑されてしまいました。
「トップジンMペースト」塗布3日後
それでも気になるので、3日後シャインマスカットの枝を見に行くと
やはりほとんどの「トップジンMペースト」が流れ落ちてしまっている様子。
先日より、切り口から落ちる水の勢いは収まっていますが、水が染みて溜まっている様子です。
こちらは、少し乾いてきています。
叔母には、ほおっておいて良いと言われましたが、
気になるので、「トップジンMペースト」を再び塗って殺菌しました。
1週間後、ほとんどの枝の切り口から水は垂れなくなりました。
叔母の言うように、水が垂れるのは一時的なもので、心配はないようです。
乾いたら「トップジンMペースト」を塗って殺菌してあげても良いですね。
葡萄の樹液を化粧水用に採取
ぶどう農家の叔母によると、ぶどうの樹液はシミ予防効果がある「化粧水」になるとの事で、一部の枝にペットボトルを巻き付けて樹液を採取しました。
何日もかけて採取すると樹液が腐るので、あちこちに仕掛けて、1日で採取したものを使ったほうがよいそうです。
葡萄の樹液 化粧水の作り方
ここからは、農家直伝の「ぶどう樹液化粧水」の作り方を記載しておきますね。
ブドウの樹液 化粧水材料
ぶどうの樹液で作る化粧水の材料はこちら。
材料ですが、エタノールなどは、普通にドラッグストアで手に入れられます。
ぶどうの樹液は、そのまま使っても良いのですが、アルコール(エタノール)を入れないと、肌への浸透率が悪いとの事。
グリセリンは、アルコールで水分が飛んだ肌に潤いを戻すために入れます。
アルカリ性のホウ砂を入れることで、アレルギーを抑え優しい成分になるとの事でした。
ブドウの樹液 化粧水の作り方
基本的にへちま水などの作り方と同じです。
殺菌をきちんとしたい方は、練馬区が公開している「煮沸処理へちま水の作り方」を参考にしてください。
作った化粧水は防腐剤を入れてない為、冷蔵庫に入れて1週間ほどで使い切ります。
沢山ある場合は、小分けにして冷凍庫で保存、少しずつ解凍して使うとよいそうです。
それでは、今年もぶどう栽培頑張りましょう(^^)/