プロのシャインマスカット農家三軒(親戚)のアドバイスをもとに、家庭菜園でのシャインマスカットを育てて5年。
昨年は見事なシャインマスカットを100房収穫することができました。この経験を交えて、シャインマスカットの育て方のコツを発信しています。
このページでは5年目の冬の剪定の様子を発信。シャインマスカットの栽培に興味のある方の参考になれば幸いです。
基本の剪定を知りたい方はこちら
シャインマスカット ★冬の剪定を行いました
シャインマスカットの剪定時期
我が家では、シャインマスカットの剪定を毎年「1月下旬」に行います。
プロのシャインマスカット農家の叔父は11月頃から剪定を行っていましたが、今年は不作で暇だったので、様子を見るため早くから剪定作業したとのこと。
剪定時期は12月から1月にかけて行えばよいとの事でした。
うっかり春に剪定したら、切り口から水がすごい!!
という方は、ぶどう剪定時期に注意★切り口から水が!!止める方法は?ぶどう樹液化粧水の作り方を参考にしてください。
今年の剪定方針
今年で5年目を迎えるシャインマスカット。
5年目ともなると収穫量や、枝の古さを考えて思考を凝らさねばならなくなってきました。
というのも、根元に近い枝の収穫量が、非常に悪くなったからです。
問題点1 古い枝は収穫量が少ない
5年間、シャインマスカットを育てて感じたんですが、シャインマスカットって新しい枝の先端の方が、良く実るんです。
だから、根元に近い古い枝の方は、小さく貧相な房。
収穫量が少なく、棚下がガラ空きでさみしい感じなんです。
逆に、根元から遠く、新しい枝の先の方が、大きく見事な房が沢山つくんです。
これって大問題。
だって、大きなブドウ園と違って、我が家のぶどう棚の大きさは限られてます。
これ以上、伸びないように剪定してしまったら、古い枝ばかり残り良い房が実りません。
問題点2 シャインマスカットは6~7年で寿命!!?
プロのシャインマスカット農家の叔母にも相談したところ、叔母のブドウ園でも、先端の枝のほうが大きな房が沢山実るとのこと。
これは、最初にお話しした「叔父」のシャインマスカットの不作も関係しています。
叔父のシャインマスカットは6年目ですが、今年は不作で全く実らなかったそうです。
JAの専門家に診てもらったそうですが、これといった 原因は解らず。
ただ、ぶどうは樹が年を取ると(10年以上)収穫量が減るのが一般的。
でも、シャインマスカットの場合、実らなくなる時期がとても早いそうなんです。
だから、叔父のシャインマスカットの木は寿命かもしれない。来年の様子を見て切り倒す事になるかも!!・・・との事でびっくり!!
我が家のシャインマスカットも来年は6年目なので、他人ごとではありません。
解決策 V型の片方を切って新しい主枝を作る
そこで、叔母に、
V型の片方を切り落とし、新たに新枝を作って伸ばしたらどうか?
と解決策を提案してみました。
V型というのは、ぶどうの「主枝」を作る際の基本型の1つです。
プロのシャインマスカット棚はH型が多いですが、家庭菜園の場合面積が限られているので、I型かV型に枝を伸ばし棚を作るのが一般的です。
我が家は、これのV型にあたります。
H型 | I型 | V型 |
---|---|---|
つまり、今後の剪定計画は、収穫率が悪い古い「V型枝の1つ」を切り落とし、実をたくさんつける新枝を作ろうというわけです。
叔母によると、そういう方法をしている人もいるが、収穫量は解らない。
叔母だったら、実らなくなった木は切り倒し、新しい苗を植えるとの事。
確かに、専業農家ですから、収穫が少ない木に手間をかけるより、新しい苗を植えたほうが確実に収入を得られますものね。
でも、我が家には新しい苗を植える広い敷地はありません。
実験的ではありますが、新しい主枝を育ててみようと決意しました。
2022年シャインマスカットの剪定 図解
古い枝を切るなら、まず、新枝を作らねばなりません。
出来るだけ、根元に近く、勢いがある新枝を選び、夏の間に3メートルほど伸ばすことに成功。
来年太くなったら、V型の片方を切り落とそうというわけです。
だけど、新枝を伸ばすのって、とっても邪魔なんですよね。
葉っぱばかりで実はならないし、他の枝の邪魔になります。
そこで、屋根方向に伸ばして、収穫後にぶどう棚に載せました。
そのせいで端っこすぎ。
枝が折れないよう、すこしずつ矯正して中央に移動させました。
根元近くは、ほとんど実らなかったので、ここにも新枝を1本追加。
あとは例年通り、基本の剪定です。
はたして収穫量がどうなるか、来年またご報告しますね。
1.2.3年目ごとに図で解説した、基本の剪定方法 は、別ページで詳しく解説しています。
さて、今年の剪定を図解で紹介。
今年伸びた若い枝は明るい茶色、古いものほど濃く太くなります。
今年伸びた枝の、1つ目の「1芽目」を残して剪定していきます。
こちらの枝は、1年目から3年目までの剪定の歴史が解ります。↓
初めて剪定した時は「こんなに切ってしまって大丈夫?」というくらい、剪定量が多くてびっくりしました。
剪定は、最初は不安でも、新しい「基定芽」(1芽目)を残すことを守れば大丈夫。
翌年、自分が剪定した枝の部分から次々と萌芽が出てぶどうが実り、自分の剪定方法が間違ってない事が再認識できます。
今年もこんなに沢山(^^♪
ゴミ袋に入りやすいよう、10cmほどにカットしています。
カットしたら、ゴミ袋に入れ処分する事で、 黒とう病や、べと病などの伝染予防になります。
また、細かくカットする事で、枝の中に潜んでいるぶどうトラカミキリなどの害虫被害が解るので、一石二鳥です。
10月に予防の消毒をしたのに、今年は1匹だけ見つけました!!
カット断面から、にょろにょろ~
ぎぇぇぇぇ~!!と、ハサミでチョキリ!!
写真は撮れませんでした(笑)
2日かけて剪定、街のゴミ袋1袋半、すごい枝の量です。
来年も、沢山の美味しいブドウを実らせてくれることを祈ります。
まとめ シャインマスカット ★冬の剪定を行いました
ぶどうの剪定時期は12月~1月。
新しい「基定芽」(1芽目)を残して、剪定するのがコツです!
次の作業は、1月の消毒と、芽吹き前の3月。
1月の消毒は、前年にサビ病にかなり侵されたので、念のために「オンリーワンフロアブル」で行います。
以前、「黒とう病」で全滅した翌年、プロのアドバイス通り、「剪定後の1月に消毒」した結果、みごと収穫ができたので、この時期の消毒はお勧めです。
3月も、消毒と肥料入れの予定です。
皆さんも頑張ってくださいね(^^♪
シャインマスカットの季節ごとの手入れや消毒時期が解るカレンダーも参考にしてください。