家庭菜園でシャインマスカットの栽培を始めて5年目。
昨年は「105房」の見事なシャインマスカットを収穫することができました。
このページでは、3軒のプロのぶどう農家のアドバイスのもとに「シャインマスカットの収穫時期」に関する貴重な知識や情報・収穫後の長期保存法を、私の体験を踏まえてまとめています。
シャインマスカットの栽培をする方の参考になれば幸いです。
シャインマスカットの収穫時期/収穫の目安とタイミング
シャインマスカットの収穫時期
地域差もありますが、一般的に、シャインマスカットの収穫時期は8月~9月です。
シャインマスカット発祥の地「山梨県」では、8月末から9月中旬にかけてシャインマスカットを収穫します。
最近はハウス栽培も増え、7月に収穫時期を迎える農家さんもいます。
叔父の農園では、遮光対策でシャインマスカットの収穫時期を遅らせ、10月上旬までシャインマスカットの収穫、出荷をしています。
実際の収穫日を紹介 (過去5年分)
過去4年間、私が実際にシャインマスカットの収穫を行った「収穫日」を紹介します。
下の表は、プロの叔母のシャインマスカット農家の収穫日と、我が家のシャインマスカットの収穫日を比較して一覧表にまとめたものです。
収穫年度 | 叔母の農園 収穫日 | 我が家の 収穫日 |
---|---|---|
NEW!!2023年 | 9月15日 | 9月4日 |
2022年 | 9月2週目予定 | 9月4日 |
2021年 | 9月12日 | 8月30日 |
2020年 | 9月5日 | 9月1日 |
2019年 | 8月31日 | 8月31日 |
2018年 | 9月2日 | 9月2日 |
これを見ると、やはり収穫した時期は、8月後半から9月上旬ですね。
我が家のぶどう棚は、叔母の広い農園より「収穫時期」が早いです。それは、建物に西陽が強く反射したり、外ボイラーの暖かい風が原因かと思われます。
叔母の農園では、ぶどうの遮光対策を行って、収穫時期の調整しているので、比較的遅い9月中旬が収穫の最盛期です。
収穫時期を延ばすことができれば、長期間、ぶどうを出荷できますからね。
作年は我が家もプロに習って遮光対策をして、1日3房ずつの収穫を実現。いっぺんに沢山収穫しても食べきれませんからね~
10月上旬まで、ぶどうの収穫を楽しむことができました。
我が家で行った ぶどうの遮光対策は、別ページで見ることができます。
シャインマスカット 収穫まで何年かかるの?
苗年数ごとの収穫量
シャインマスカットは、うまくいけば苗を植えた翌年には実がなります。
我が家では、 1年物の苗を植えて翌年、3房のシャインマスカットが実りました。
購入した苗の大きさにもよりますが、欲張らずに、良い房を2~3房残すことで大きな房に育ちます。
苗を植えてからの年数 | 収穫量 |
---|---|
1年 | 3房 |
2年 | 20房 |
3年 | 50房➡ 5房ほど 黒とう病で全滅 |
4年 | 70房➡ 30房 袋掛け時期 遅れた為 |
5年 | 105房 |
NEW!! 6年 | 150房 |
年を追って枝葉が伸びるごとに「房数」は増えていきますが、病気でやられたり、コツを知らずに収穫量を減らしてしまったりと大変でした。
5年目にして、やっとプロから褒められるシャインマスカットの収穫ができました。
NEW!! 2022年9月更新
6年目はさらに増えて、150房実らせることができました。ところが、房の1/5ほどが、粒に茶色い斑点ができる「かすり症」になってしまい、あわててJAアグリに相談。
シャインマスカットの「かすり症」は、病気ではありませんが、とても見栄えが悪くなるのでがっかりです。
「かすり症」の原因と対処法は別ページで詳しく解説しているので、同じ症状で悩む方は、ぜひご覧ください。
シャインマスカット 収穫の目安とタイミング
シャインマスカットの収穫時期を見極める「目安とタイミング」はいくつかあります。
1.「果皮カラーチャート」で見分ける
シャインマスカットの収穫の目安の1つに、収穫時期がわかる果皮カラーチャーがあります。
JA農協のシャインマスカットの出荷できる糖度は18度ですから、上のチャート値は、真ん中の3。
日本園芸植物標準色票の「緑黄2911」が、おいしいシャインマスカットがとれる収穫時期となります。
でも、これと色を照らし合わせるの大変ですよね~
そこで、もう少し簡単な方法は「開花からの日数」を数える方法です。
2.開花から「100日前後」が収穫の目安
茨木健農業総合センターで研究を行ったグラフに、シャインマスカットの満開後日数と糖度 のグラフがあります。
これによると、糖度18度以上のシャインマスカットの収穫時期は、開花後「90日~100日以降」が目安となります。
昨年の、我が家の「シャインマスカットの開花➡実際に収穫した日」を数えると、
開花が5月25日
初収穫したのが、8月30日です。
開花から数えて「98日」で収穫していました。
でも、まだちょっと早かったんですよね~
叔母に糖度計で測ってもらった、房の下の部分は糖度18度でしたが、肩の部分は甘みが薄く、もうちょっとって感じ。
ここから、1週間後の収穫が食べごろでした。
つまり開花から105日が、全体に甘さが乗り、収穫のベストタイミングだったわけです。
「え~開花日なんて解らないよ。」なんて言わないでくださいね。
シャインマスカットを育てている人なら「開花日」はとても重要です!!
「ジベレリン処理」は、開花日から計算して行うからです。
開花日をカレンダーに付けるなどして記録。
シャインマスカットの収穫時期の目安は、開花日から100日前後を目指しましょう。
ジベレリンの方法や、希釈液の作り方、ジベレリン後の収穫の様子は別ページでお話ししていますので、興味のある方は覗いてくださいね。
3.食べてみる!! または、糖度計で18度
さて、3つ目の収穫時期の目安ですが、毎日1粒ずつ「食べてみる!!」です。
一番簡単で確実な方法ですよね。
家庭菜園なので、出荷するわけではありませんからね。1粒ぬけていても大丈夫。
毎日、味見ができるのも、家庭でシャインマスカットを作る楽しみの一つです。
私は8月下旬頃から、日当たりの良い所、日陰の部分を、毎日1粒ずつ、収穫時期の判断の為に食べていましたが、栽培の苦労を知らない主人はパクパク味見をしてムカついた~(笑)
来年からは、ぶどうを傷つけず糖度を測れる 「非破壊糖度計」 を購入しようと考えましたが、すっごく高価でびっくり。
やっぱり、食べてみて収穫時期を判断するのが良いようです。
甘みが強い、希少なゴールドシャインマスカット?の収穫時期
シャインマスカットは、収穫時期を遅らせるほど酸味が薄れ、甘みが強くなります。
私は酸味がわずかに残る18度くらいのシャインマスット好きですが、主人は糖度20度を超える甘~いシャインマスカットが好みです。
ただ、糖度20度を超えるシャインマスカットは、熟し過ぎで、色が黄色っぽくなり見た目が悪い為、価格も落ちるそうなんです。
ところが、先日TVを見ていたら、島根県のシャインマスカット農家さんが
黄色くなったシャインマスカットを指さして、
これはぶどう棚に数房しか実らない、希少な「ゴールドシャインマスカット」です!
糖度20度以上で、価格も2倍します!!
なんて話すから、びっくり!!
う~ん、ずっと実らせておけば自然に黄色くなるんだけどなぁ・・・
陽の当たる場所のシャインマスカットも、黄色く焼けるしね。
物は言いようだね・・と家族で、笑ってしまいました。
見た目は、ゴールド?黄色ですが、甘みが強いシャインマスカットがお好みの方は、10月まで待って収穫すると良いですね。
収穫後のシャインマスカット 長期保存方法
先日(11月下旬)、久しぶりにシャインマスカット農家をしている友人と会い、シャインマスカットをいただいたんですが、なんとそれ、9月下旬に収穫したものだったんです。
友人は、私のシャインマスカット栽培を知らないので、わざわざシャインマスカットを持ってきてくれたのですが・・・
収穫から、2か月も経っているのに新鮮!!
保存方法を聞いでびっくりしました。
おなじ方法が「山形県農業総合センター」にあったのでご紹介しますね。
フレッシュホルダーを使った、長期保存方法
友人が教えてくれたのは、水の入った「フレッシュホルダー」に穂軸を入れ鮮度を保つ長期保存方法です。
これなら、家庭でも簡単にできます。
山形県農業総合センター によると、この方法は、果房の鮮度を維持したまま、越年まで商品性を保持できる貯蔵方法との事。
シャインマスカットは、収穫後、時間が経つと、左の写真のように穂軸が茶色くなり枯れたような状態になります。
こうなったら、売り物になりません。
それと同時に、果肉もブヨブヨしてきて、冷蔵庫に入れても2カ月が限界です。
ところがフレッシュホルダーで水分補給を続けると、2カ月以上、穂軸も青々と鮮度を保てるというわけです。
バケツの中で水切りし、水の入ったフレッシュホルダーに入れるだけ。
後は、果実袋に入れ、冷蔵庫もしくは、冷暗室で保存します。
友人は、この方法で11月までシャインマスカットの鮮度を持たせたのです。
フレッシュホルダーは市販されてないので、切り花用の「保水キャップ」を勧めてくれました。
切り花用は、蓋穴3mm~5mmのものがあります。
5mmのものは水が19ccなので2カ月くらい、9mmの物は28.5cc入るので2カ月以上の長期保存ができる計算になります。
来年は、ぜひ、チャレンジして結果をご報告したいです(^^♪