第17話では、蓮花塢を失った魏無羨(ウェイ・ウーシェン)たちが、温情(ウェン・チン)と温寧(ウェン・ニン)姉弟の助けを借りながら夷陵へ身を隠す。だが、江澄(ジャン・チョン)は温逐流によって金丹を失っており、その現実はあまりにも残酷だった。絶望する江澄を前に、魏無羨はなんとか救う方法を探し続ける。そしてこの回では、後の運命を大きく変える“ある決断”へ繋がる重要な伏線も描かれていく。
それでは、『陳情令』第17話のあらすじ(ネタバレあり)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『陳情令』第17話 主な登場人物・キャスト
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)/肖戦(シャオ・ジャン)
江澄を救うため、不眠不休で医書や古籍を読み続ける。自分自身も深い悲しみを抱えながら、江澄のためならどんな犠牲も厭わない覚悟を見せ始める。第17話では、魏無羨の優しさと自己犠牲の強さが痛いほど伝わる回となった。
江澄(ジャン・チョン)/汪卓成(ワン・ジュオチョン)
温逐流によって金丹を化かされ、修行者としての力を完全に失ってしまう。両親を亡くした上に、自分の誇りだった修為まで奪われ、深い絶望に沈んでいく姿があまりにも辛い。
江厭離(ジャン・イエンリー)/宣璐(シュエン・ルー)
両親を失った悲しみの中でも、魏無羨と江澄を優しく支え続ける。自分まで失いたくないと魏無羨へ涙ながらに語る場面は、第17話でも特に胸を打つシーンとなった。
温情(ウェン・チン)/孟子義(モン・ズーイー)
夷陵監察寮で魏無羨たちを匿い、江澄の治療を行う。温氏の人間でありながら、医者として人を救う信念を貫き続ける存在。魏無羨の覚悟を知り、大きく心を揺さぶられていく。
温寧(ウェン・ニン)/于斌(ユー・ビン)
危険を承知で江澄を救出し、魏無羨たちを助け続ける。気弱ながらも恩人のために勇気を振り絞る姿が印象的で、第17話でも“温氏の良心”とも言える存在だった。
温晁(ウェン・チャオ)/賀鵬(ホー・ポン)
江澄が逃げ出したことを知り激怒。温寧と温情姉弟を疑い、夷陵へ向かおうとするなど、執拗に魏無羨たちを追い詰めていく。
温逐流(ウェン・ジューリウ)/馮茗驚(フォン・ミンジン)
“化丹手”の異名を持つ温氏の使い手。江澄の金丹を奪った張本人であり、その存在が江澄にとって消えない絶望となっている。力を見せつけた。
『陳情令』第17話あらすじ(ネタバレあり)

魏無羨(ウェイ・ウーシェン)は、蓮花塢(れんかう)の桟橋近くに停めた小舟の中で、不安な気持ちを抱えながら温寧(ウェン・ニン)を待っていた。
外では温氏の門弟たちが酒の味について文句を言い合っている。その声を聞きながら、魏無羨はふと、まだ平和だった頃を思い出していた。かつて江澄(ジャン・チョン)や江厭離(ジャン・イエンリー)と一緒に風臨軒で過ごした時間。蓮の葉に酒を注ぎ、「荷風酒(かふうしゅ)」という名前まで考えて笑い合っていた、何気ない日々だった。
だが今、その穏やかな時間はすべて失われてしまった。
そんな中、薬を盛られて倒れた温氏の門弟たちの間を抜け、ようやく温寧が現れる。背には傷だらけの江澄を背負っていた。
江澄は拷問を受け、肋骨を折られ、戒鞭(かいべん)でも打たれていた。魏無羨はその無惨な姿を見て言葉を失う。温寧は江澄の霊器・紫電(しでん)を返し、さらに江楓眠(ジャン・フォンミエン)と虞紫鳶(ユー・ズーユエン)の遺体も密かに移しておいたと伝えた。
魏無羨は涙をこらえながら礼を言う。しかし今の自分たちには逃げ場がない。すると温寧は、自分と姉の温情(ウェン・チン)がいる夷陵(いりょう)へ来てほしいと申し出る。江澄の傷を治せるのは温情しかいない――魏無羨は迷いながらも、その言葉を信じることにした。

翌朝、温晁(ウェン・チャオ)はようやく目を覚ました。
昨夜飲んだ酒には「百日酔」という薬が盛られており、全身の力が抜けて動けなくなっていたのだ。しかも江澄はすでに連れ去られていた。
激怒した温晁は、誰が薬を盛ったのかを調べさせる。そして犯人が温寧だと知ると怒り狂った。
王霊嬌(ワン・リンジャオ)は、「温情が宗主に気に入られているから弟も好き勝手している」と嫌味を言う。温晁はすぐ夷陵へ向かおうとするが、温逐流(ウェン・ジューリウ)は「温寧もそこまで愚かではない」と静かに答える。
しかし温晁は確信していた。温寧ほどの人間が頼れる場所は、結局、姉の温情の元しかないのだと。
魏無羨たちは江厭離と合流し、夷陵へ到着した。
しかし案内された場所を見て、魏無羨は警戒心を露わにする。そこは温氏の監察寮だった。
「またどこかの家門を奪ったのか?俺たちをここへ連れて来てどうする気だ?」
蓮花塢を滅ぼされた今、魏無羨はもう簡単に人を信じられなかった。
温寧は慌てて弁解する。今は温氏が各地を捜索しており、外を連れ歩く方が危険だという。ここは自分と温情が管理している場所だから、逆に安全なのだと説明した。
その時、突然外から激しく門を叩く音が響く。
魏無羨は即座に剣を抜き、温情へ向けた。しかし温情は落ち着いた声で、「弟がまた病気を起こしただけ」と外へ告げる。すると門弟たちは疑うことなく去っていった。
魏無羨はそこでようやく少しだけ警戒を解いた。
温情は江澄の診察を始める。
肋骨は数本折れ、戒鞭の傷も深い。しかしそれ以上に深刻だったのは、江澄の身体の内側だった。
脈を取った瞬間、温情の表情が凍りつく。
江澄の金丹(こんたん)が消えていた。
化丹手(かたんしゅ)・温逐流によって、完全に化かされてしまっていたのだ。
翌朝、江澄は目を覚ました。
だが、その目には生気がない。
魏無羨が話しかけても、江澄は虚ろな表情のまま、自分の霊力が完全に消えたことを悟っていた。
「奴の手にかかれば、金丹は二度と戻らない」
江澄は絶望し、涙を流しながら叫ぶ。
両親もきっと金丹を化かされ、抵抗する力を奪われた末に殺されたのだと。
誇り高く、誰より修行に人生を懸けてきた江澄にとって、金丹を失うことは“死”に等しかった。
そこへ薬を持ってきた温情を見た瞬間、江澄は激しく取り乱す。温氏の太陽紋を見るだけで怒りが込み上げ、温情を追い出してしまった。
温情は何も言い返さず、静かに部屋を後にする。
温寧は姉に江澄の容態を尋ねる。
しかし温情は、「もう治らない」と答えるしかなかった。
温寧は、自分たち姉弟のせいでさらに憎まれてしまうのではと苦しむ。だが温情は、「温氏がしたことと、私たちがしたことは違う」と弟を諭した。
自分たちは代々医者の家系であり、人を救うために生きてきたのだと。
それでも温情は、この場所も長く安全ではないと分かっていた。温晁はいずれ夷陵まで辿り着く。だから江澄の傷が少しでも回復したら、早く離れなければならなかった。
魏無羨は温情に頼み込み、ありとあらゆる医書や古籍を集めてもらう。
江澄の金丹を取り戻す方法を探すためだった。
温情は無駄だと止めるが、魏無羨は諦めない。
眠ることも食べることも忘れ、必死に書物を読み漁る。
そんな魏無羨を、江厭離は心配していた。
彼女自身も両親を失い、深い悲しみの中にいた。それでも魏無羨を見て、「あなたまで失ったら、本当に一人になってしまう」と涙ながらに訴える。
その言葉を聞いた瞬間、魏無羨は張り詰めていた感情が崩壊した。
「全部、俺のせいかもしれない…」
虞夫人に言われた言葉が頭から離れない。自分が出しゃばったせいで、江氏は滅んだのではないか――。
しかし江厭離は、一度も魏無羨を責めなかった。
二人は抱き合い、声を上げて泣く。
その様子を見た温情もまた、胸を打たれていた。温寧を守ろうとする自分自身と重なったのだ。
そして数日後。
ついに魏無羨は、古籍の中から“ある方法”を見つけ出す。
それは、自分の金丹を江澄へ移植するという禁術だった。
温情は激しく反対する。
そんなことをすれば、魏無羨自身が二度と修行できなくなるかもしれない。しかも成功率は五分五分しかない。
だが魏無羨の決意は揺るがなかった。
「ジャンチョンは負けず嫌いで、修為こそ命なんだ」
普通の人間として生きることは、江澄には耐えられない。
だから自分が助けるしかない。
温情は苦しそうに目を閉じる。魏無羨がどれほど本気なのか、痛いほど伝わってきた。
「成功する保証はないわ。五分よ?」
それでも魏無羨は迷わず答える。
「五分あれば十分だ」
『陳情令』第17話 の感想
第17話は、とにかく重くて苦しくて、見ていて何度も胸が締め付けられる回でした。
蓮花塢を失った江澄の絶望は想像以上で、金丹を失ったと分かった瞬間の表情が本当に辛い…。江澄はもともと誰よりも努力家で、江氏の跡継ぎとして必死に修行してきた人物だからこそ、“もう二度と修行できない”という現実は、ただ力を失う以上の意味を持っていたと思います。
そんな江澄を前に、魏無羨が必死に救う方法を探し続ける姿も印象的でした。自分も極限状態で傷ついているのに、一睡もせず医書を読み漁り、「なんとかして江澄を元に戻したい」と考え続ける姿が切なすぎる…。
そして今回、改めて温情と温寧姉弟の人柄の良さが際立っていました。温氏というだけで憎まれて当然の状況なのに、それでも人を救おうとする二人は本当に優しい。特に温寧の“恩を忘れない”真っ直ぐさには毎回心を打たれます。
江厭離の存在にも救われました。両親を失い、自分自身も深い悲しみの中にいるのに、それでも魏無羨を責めず、「あなたまでいなくなったら私は一人になる」と涙を流す場面は、本当に泣けました…。師姐の優しさがあるからこそ、魏無羨もギリギリで壊れずにいられている気がします。
そしてラスト。
魏無羨が見つけた“江澄を救う方法”。
ここから先の展開を知っていると、この決断がどれほど重いものだったのか、本当に苦しくなります。魏無羨はいつも自分より他人を優先してしまう人だけど、この回はその優しさがあまりにも切なかった…。
静かな回なのに感情の重みが凄まじくて、見終わった後もしばらく引きずる回でした。
『陳情令』第17話 用語解説
百日酔(ひゃくにちすい)
温寧が酒に混ぜた薬。飲むと全身の力が抜け、激しい頭痛や倦怠感を引き起こす。温晁たちを眠らせ、江澄救出の時間を稼ぐために使われた。
夷陵監察寮(いりょうかんさつりょう)
温氏が各地を支配するため設置した拠点のひとつ。現在は温情と温寧姉弟が管理している。温氏の施設でありながら、魏無羨たちにとっては唯一身を隠せる場所となった。
化丹手(かたんしゅ)
温逐流の異名。相手の金丹を化かし、修行者としての力を奪う恐ろしい術を使うことからこう呼ばれている。江澄もこの術によって金丹を失った。
金丹(こんたん)
修行者が体内で育てる霊力の核。剣を操る御剣飛行や術法の源となる存在で、修行者にとって命にも等しい。金丹を失うことは、修行者として生きられなくなることを意味する。
戒鞭(かいべん)
仙門の世界で使われる罰用の鞭。普通の傷とは違い、深い痛みと痕を残す。江澄は温氏によって戒鞭で打たれ、重傷を負っていた。
医書・古籍(いしょ・こせき)
温情が持っていた医学書や古い文献。魏無羨は江澄の金丹を取り戻す方法を探すため、不眠不休で読み続けていた。
剖丹(ぼうたん)
第17話で魏無羨が見つけ出した禁術。自分の金丹を他人へ移す方法であり、江澄を救う唯一の手段として示される。後の運命を大きく変える重要な転機となる。
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