第21話では、不浄世(ふじょうせ)で再会した江厭離(ジャン・イエンリー)たちとの時間を通して、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)の変化が少しずつ浮き彫りになります。周囲が温氏討伐へ向けて動き出す中、藍忘機(ラン・ワンジー)が魏無羨を案じ続ける姿も大きな見どころです。
さらに、怨念を操る新たな力と陰鉄(いんてつ)との関わりも動き始める重要回となっています。
それでは、『陳情令』第21話「変化」のあらすじ(ネタバレあり)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『陳情令』第21話 主な登場人物・キャスト
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)/肖戦(シャオ・ジャン)
雲夢江氏(うんむジャンし)の弟子。乱葬崗から生還し、不浄世へ戻ってくる。温晁への復讐を果たしたものの、怨念を操る新たな力を得たことで以前とは雰囲気が大きく変化している。第21話では黒い竹笛に「陳情」と名付ける一方、金丹を失った秘密を抱えたまま苦しみ続ける。
藍忘機(ラン・ワンジー)/王一博(ワン・イーボー)
姑蘇藍氏(こそランし)の二公子。「含光君」の号を持つ。夷陵で見た魏無羨の異変を気にかけ続けており、彼が怨念を利用する危険な道へ進んでいることを強く案じている。第21話では何度も魏無羨を気にかけるが、二人の距離はすれ違うばかりだった。
江澄(ジャン・チョン)/汪卓成(ワン・ジュオチョン)
雲夢江氏の宗主。魏無羨と兄弟同然に育った。温氏との戦いの中心として奮闘する一方、剣を佩かなくなった魏無羨の変化に戸惑いを感じている。本人は知らないが、現在使っている金丹は魏無羨から譲られたものである。
江厭離(ジャン・イエンリー)/宣璐(シュエン・ルー)
江澄の姉であり、魏無羨にとっても大切な師姐。第21話では三か月ぶりに再会した魏無羨の変化に気づきながらも、無理に問い詰めることなく優しく見守る。陳情の名付け親となる重要な役割も果たした。
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)/紀李(ジー・リー)
清河聶氏(せいがニエし)の若宗主。久しぶりに戻った魏無羨の帰還を心から喜び、歓迎の宴を開く。相変わらず戦いは苦手だが、人の変化には敏感で、以前とは違う魏無羨の様子を感じ取っている。
聶明玦(ニエ・ミンジュエ)/王翌舟(ワン・イージョウ)
清河聶氏の宗主。「赤鋒尊」の号を持つ。射日の征戦を率いる中心人物の一人。第21話では各世家をまとめながら、温若寒との決戦へ向けて作戦会議を進める。
藍曦臣(ラン・シーチェン)/劉海寛(リウ・ハイクアン)
姑蘇藍氏の宗主で、藍忘機の兄。「沢蕪君」の号を持つ。温若寒が持つ陰鉄の脅威を警戒しており、各世家との連携を進める。魏無羨の変化にも気づいているが、物事を白黒だけで判断しない柔軟な考え方を持つ。
温情(ウェン・チン)/孟子義(モン・ズーイー)
岐山温氏(きざんウェンし)の医師。温寧の姉。温氏一族として捕虜の立場に置かれながらも、老人や一族を守ろうと行動する。第21話では魏無羨が密かに助けたことで危機を免れる。
温若寒(ウェン・ルオハン)/修慶(シウ・チン)
岐山温氏の宗主。陰鉄を操り、仙門百家を支配してきた最大の敵。温旭と温晁を失ってもなお敗北を認めず、射日の征戦を迎え撃とうとしている。
『陳情令』第21話あらすじ(ネタバレあり)

不浄世(ふじょうせ)で、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)は江厭離(ジャン・イエンリー)と再会した。
乱葬崗(らんそうこう)へ落とされたと聞かされて以来、江厭離はずっと彼の身を案じていた。無事な姿を見た途端、涙があふれ出す。
痩せた顔を見つめながら、この三か月どこで何をしていたのか尋ねるが、魏無羨は何も語らない。
乱葬崗で生き延びたことも、自分の金丹(きんたん)を江澄(ジャン・チョン)へ譲ったことも、誰にも知られるわけにはいかなかった。

その代わり、江厭離を強く抱きしめる。
師姐と江澄、そして自分は家族であり、二度と離れない。
そう誓う魏無羨を見て、江厭離もようやく安堵した。
その様子を見守っていた江澄も、久しぶりに穏やかな表情を浮かべる。
そこへ聶懐桑(ニエ・ホワイサン)が駆け込んできた。
魏無羨の帰還を聞きつけ、大喜びで駆け寄るが、肩に触れようとした瞬間、魏無羨は反射的に身を引いてしまう。
乱葬崗で身についた警戒心は、本人が思う以上に深く残っていた。
慌てて取り繕った魏無羨だったが、その小さな違和感は以前との変化を感じさせた。
その夜、聶懐桑は魏無羨の帰還を祝う宴を開くことになる。
しかし皆が去った後、魏無羨は一人で黒い竹笛を見つめていた。
その姿を、離れた場所から藍忘機(ラン・ワンジー)が静かに見つめている。
夷陵(いりょう)で見た異様な術。
怨霊を操る力。
藍忘機は魏無羨の身に起きた変化を強く案じていた。
一方、不夜天(ふやてん)では温若寒(ウェン・ルオハン)が怒りを爆発させていた。
長男の温旭(ウェン・シュー)に続き、次男の温晁(ウェン・チャオ)まで命を落としたのである。
しかし温若寒は敗北を認めない。
陰鉄(いんてつ)と傀儡の力がある限り、自分は負けないと信じていた。
射日の征戦(しゃじつのせいせん)はさらに激しさを増していく。
その夜、不浄世では魏無羨の帰還を祝う宴が開かれた。
だが宴の席で注目されたのは、魏無羨が剣を佩いていないことだった。
修士にとって佩剣は誇りであり象徴でもある。
それにもかかわらず、魏無羨は理由を説明しない。
温晁討伐についても詳しく語らず、夷陵で起きた怪異についても口を閉ざしたままだった。
そのため周囲では、魏無羨が邪道の術を身につけたのではないかという噂が広がっていく。
世家の弟子たちは冷ややかな視線を向けるが、魏無羨は何も弁解しなかった。
やがて温氏討伐への決意を示す乾杯が始まる。
しかし魏無羨は酒壺を手に、一人席を立った。
外へ出た魏無羨は酒を飲みながら夜風に当たる。
建物の中からは藍忘機の琴の音が聞こえていた。
そこへ江澄がやって来る。
江澄もまた、なぜ随便(ずいべん)を佩かないのか不思議に思っていた。
かつて誰よりも剣術を愛していた魏無羨が、今では剣を避けているからだ。
しかし魏無羨は適当にごまかすだけだった。
本当は剣を使えない。
金丹を失った今、以前のように御剣もできなくなっていたのである。
だがその事実だけは、絶対に知られるわけにはいかなかった。
部屋へ戻った魏無羨は修練を始める。
しかし突然、乱葬崗にいるような感覚に襲われた。
耳元に響く怨霊の囁き。
消えない怨念。
必死に意識を保っているところへ江厭離が訪ねてくる。
江厭離は黒い竹笛に興味を示すが、触れた瞬間に強い力で弾き返されてしまった。
その笛はすでに魏無羨だけを主として認めていたのである。
江厭離は立派な霊器なのだから名前を付けるべきだと話した。
しばらく考えた末、魏無羨はその笛を「陳情(ちんじょう)」と名付ける。
言葉にできない想いを訴えるという意味を持つ名前だった。
江厭離は魏無羨の変化に気づいていた。
しかし無理に問い詰めることはしない。
生きて戻ってきてくれたことが何より大切だったからである。
翌日、各世家による会議が開かれる。
温若寒が持つ陰鉄への対抗策が議題となっていたが、魏無羨の姿はなかった。
その頃の魏無羨は山中で怨念を制御する修練を続けていたのである。
そこで偶然、捕虜として連行される温情(ウェン・チン)たちの姿を目にする。
老人や女子どもまで温氏というだけで罪人のように扱われていた。
転倒した老人へ鞭が振り下ろされそうになると、温情は咄嗟に身を挺して庇う。
その光景を見た瞬間、魏無羨の中の怨念が激しく反応した。
陳情もまた呼応するように震え始める。
魏無羨は必死に理性を保ちながら笛を吹いた。
すると山が揺れ、大量の岩石が崩れ落ちる。
突然の異変によって兵たちは混乱し、温情たちは危機を免れた。
騒ぎが収まった後、温情は高台に立つ魏無羨の姿に気づく。
しかし二人は何も言葉を交わさなかった。
その後、魏無羨は会議へ姿を現す。
会議では温若寒が持つ陰鉄と傀儡への対策が話し合われていた。
藍曦臣(ラン・シーチェン)は陰鉄の脅威を警戒していたが、魏無羨は陰鉄にも必ず対抗できるものが存在すると語る。
その言葉には不思議な確信があった。
乱葬崗で得た力や、屠戮玄武(とりくげんぶ)の洞窟から持ち帰った黒い剣。
魏無羨は何かを掴み始めていたが、今はまだ語ろうとしなかった。

会議の後、藍忘機は魏無羨の部屋を訪ねようとする。
しかし結局、扉を叩くことができない。
そこへ現れた江厭離は、魏無羨の変化について相談する。
藍忘機は今の魏無羨が進んでいる道は心身を蝕む危険なものだと正直に伝えた。
だが、その会話を偶然聞いてしまった魏無羨は誤解する。
藍忘機が自分を否定していると思ったのである。
冷たい態度を取ってしまった魏無羨に対し、藍忘機も傷ついたまま立ち去った。
後になって誤解だと知った魏無羨は慌てて追いかける。

中庭で追いついた瞬間、藍忘機は突然剣を抜いた。
鋭い攻撃が続く中、魏無羨は陳情で応戦するが最後まで剣を抜こうとしない。
やがて藍忘機の剣先が喉元へ迫ったところで、ぴたりと止まる。
藍忘機は静かに魏無羨を見つめた。
そして、なぜ随便を佩かないのかを改めて問いかける。
魏無羨は答えられない。
金丹を失ったという真実が喉まで込み上げる。
しかし、その秘密を打ち明けることはできなかったのだった。
つづく
『陳情令』第21話 の感想
第21話は、派手な戦いよりも「魏無羨が変わってしまった」切ない回でしたよね・・・
また、今回の第21話を見て、ようやく『陳情令』というタイトルの意味が見えてきた気がしました。
これまでずっと作品名として聞いていた「陳情令」ですが、この回で魏無羨が黒い竹笛に「陳情(ちんじょう)」という名前を付けます。
「陳情」とは、本来は“胸の内にある思いや事情を訴えること”“言葉にできない気持ちを伝えること”という意味です。
そして「令(れい)」には、命令や号令という意味のほか、古代中国では笛や楽器による“音の響き”や“曲”を表す場合もあります。
つまり『陳情令』は、
「陳情」という名の笛
あるいは
「想いを訴える笛の音」
という意味として受け取ることができます。
第21話で魏無羨は、その笛を見つめながら「陳情」と名付けました。
乱葬崗で生き延びたこと。
江澄へ金丹を譲ったこと。
誰にも言えない苦しみや秘密を抱えていること。
本当は伝えたい思いがたくさんあるのに、決して口にできない。
そんな魏無羨自身の人生そのものが、「陳情」という名前に重なって見え、切なかったですね~
また、この作品全体を振り返ると、魏無羨はずっと誤解され続ける人物でもあります。
世間からは夷陵老祖として恐れられ、
邪道に落ちたと非難され、
本当の善意や犠牲はほとんど知られません。
だからこそ『陳情令』というタイトルには、
「誰にも理解されなかった想いを、笛の音とともに語る物語」
という意味も込められているように感じました。
第21話は単に笛の名前が決まった回ではなく、この作品のタイトルがなぜ『陳情令』なのか、その理由が初めてはっきり見えてくる印象的な回だったと思います。
次に印象的だったのは、江厭離との再会。
乱葬崗から生きて帰ってきた魏無羨を見て涙を流す江厭離の姿には、こちらまで胸が熱くなりました。江厭離は魏無羨が何かを隠していることに気づいているのに、無理に問い詰めないんですよね。
「話したくなったら話して」
という距離感が本当に江厭離らしくて、あの優しさに救われました。
一方で、再会を喜ぶ場面なのに、以前の魏無羨には戻れていないこともはっきり伝わってきます。
聶懐桑に触れられそうになった瞬間に身を引いてしまう場面もそうですし、一人で陳情を見つめている姿もそうでした。
乱葬崗での三か月がどれほど過酷だったのか・・・想像すらできないけどつらかったでしょうね。
そして今回は、「剣を佩かない魏無羨」という違和感が何度も描かれていました。
周囲の人たちは、なぜ剣を持たないのか理解できません。
江澄も不思議に思い、藍曦臣も気にしていました。
でも視聴者だけは理由を知っているんですよね。
魏無羨は剣を捨てたわけではない。
金丹を江澄へ譲ったから、もう以前のように剣を使えないだけなんです。
だからこそ、何気ない会話の一つひとつが切なかったです。
特に江澄が「昔は剣術を自慢していただろう」と言う場面は、本当に胸が痛くなりました。
魏無羨は笑ってごまかしますが、その裏には誰にも言えない秘密があります。
また、温情たちの場面も重要でした。
温氏だからといって、全員が悪人ではない。
老人や女子どもまで罪人のように扱われる姿を見ていると、射日の征戦が単純な善悪の戦いではないことも分かります。
温情が老人を庇う姿や、魏無羨が思わず陳情を吹いてしまう場面は、今後の展開へ繋がる大事な伏線にも見えました。
魏無羨は温情たちに恩がありますし、見捨てられないんですよね。
魏無羨は彼らを救い出すのでしょうか・・
そして何より印象的だったのは、藍忘機との関係です。
藍忘機は最初からずっと魏無羨を責めているわけではありません。
むしろ誰よりも心配しています。
でも藍忘機は不器用なので、それをうまく伝えられない。
魏無羨もまた、自分の秘密を知られたくないから距離を取ってしまう。
お互い相手を思っているのに、どんどんすれ違っていくのが本当にもどかしかったです。
最後の剣を交える場面も、ただの戦いではありませんでした。
藍忘機は魏無羨の実力を試していたようにも見えますし、「なぜ剣を使わないのか」という答えを求めていたようにも見えます。
でも魏無羨は何も言えない。
金丹の秘密を明かせば、これまで隠してきた全てが崩れてしまうからです。
第21話は大きな事件が起きる回ではありませんでしたが、魏無羨と藍忘機、そして江氏姉弟の関係性がとても丁寧に描かれた回でした。
再会できた喜びがある一方で、もう以前のようには戻れない現実も見えてくる。
そんな切なさがずっと残る一話だったと思います😢
『陳情令』第22話 あらすじ・ネタバレはこちら
