第15話では、前回の出来事を受けて、不穏な気配が一気に表面化していきます。
宿に残された異様な痕跡から、ただの事件ではなく邪術が関わっている可能性が浮かび上がり、梅逐雨(ばい・ちくう)はこれまでの一連の出来事に疑いを強めていきます。長安での出会いすら計算されていたのではないかという思いが、次第に確信へと変わっていきます。
一方で、武祯(ぶてい)は梅逐雨への想いを抱えたまま心が揺れ動き、二人の関係はさらにすれ違っていきます。さらに長安では斗香大会が開かれ、華やかな場の裏で新たな異変の兆しが現れ始めます。
それぞれの思惑と疑念が交錯し、物語はより複雑に、そして不穏さを増していきます。
それでは、『子夜帰』第15話のあらすじ(ネタバレ)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『子夜帰 15』主な登場人物
梅逐雨(ばい・ちくう)
演:Xu Kai(シュー・カイ)
玄鉴司の司使です。第15話では宿に残された痕跡から邪術の存在に気づき、裴季雅への疑念を強めます。霜降を常曦宫へ向かわせ、自身は単独で長安に戻り調査を進めます。冷静な判断力と行動力が際立つ回です。
武祯(ぶてい)
演:Tian Xiwei(ティエン・シーウェイ)
妖市の「猫公」です。第15話では如意楼で一人酒を飲み、梅逐雨への想いに揺れ動きます。幻の中で彼と再び近づきながらも現実に引き戻され、さらに裴季雅の言葉により梅逐雨に対して距離を取る様子が描かれます。斗香大会では裁判として参加します。
霜降(そうこう)
梅逐雨の弟弟子で常曦宫の天師です。第15話では宿で異変を確認した後、梅逐雨の指示で常曦宫へ報告に向かいます。
斛珠(こくしゅ)
如意楼を取り仕切る狐の妖です。第15話では大きな行動の描写は少ないものの、如意楼の場面に関わる存在として登場します。
裴季雅(はい・きが)
長安に戻ってきた人物です。第15話では宿への侵入や情報操作など、裏で動く存在として描かれます。武祯との関係を利用し、梅逐雨との間に誤解を生じさせるなど策略を巡らせます。
梅四(ばいし)
梅逐雨の弟です。第15話では裴季雅についての情報を梅逐雨に伝えます。人脈の広さから、長安の噂や人間関係を知る役割を担っています。
柳太真(りゅう・たいしん)
妖市の「蛇公」です。第15話では脱皮の時期が近づいているため斗香大会には参加せず、別の役割を担います。
无字书(むじしょ)
妖市に関わる存在です。第15話では過去の記憶を回想し、武祯との関係が描かれます。また贈り物を通じて関係の修復を試みます。
凌霄(りんしょう)
柳太真の配下として動く人物です。第15話では斗香大会の場に関わり、香に精通した人物への憧れを見せます。
安毕罗(あん・ひつら)
香に詳しい人物です。第15話では斗香大会の審査に参加し、他の者とは異なる視点で香を見極めます。
『子夜帰』第15話 あらすじ ネタバレ
梅逐雨(ばい・ちくう)と霜降(そうこう)が客栈へ戻ると、出発前に仕掛けておいた探身符が暗がりの中で朱色に妖しく光っているのを発見する。それは何者かが侵入した明確な証だった。残された気配は陰湿で毒を帯びており、ただの侵入ではなく邪修によるものと判明する。しかもその術は西域に伝わる血肉邪術で、生きた人間の精魄を引き換えに力を得るという、極めて残酷な修行法だった。
梅逐雨はこれを見て、霜降の腹痛や中毒も含めて、すべてが偶然ではないと断定する。さらに、裴季雅(はい・きが)が先に長安の情勢を詳細に語っていたことを思い出し、この出会い自体が最初から計算されたものではないかと疑念を深める。相手が邪術に関わる危険な存在である可能性を考え、梅逐雨は霜降を常曦宫(じょうぎきゅう)へ戻して報告させ、自分は単独で京へ引き返し、裴季雅の正体を探る決意を固める。
その頃、如意楼の二階では香煙が漂う中、武祯(ぶてい)がひとりで酒を飲んでいた。琥珀色の灯りに照らされながら、彼女の頭の中には梅逐雨の姿が繰り返し浮かんでいる。気持ちを抑えきれないまま酔いが深まる中、長い廊の向こうから梅逐雨が歩いてくる幻を見る。武祯は思わず立ち上がり近づき、相手の肩に指先を置く。視線が絡み、互いの呼吸が重なり、周囲の客たちも思わず見入るほどの空気が流れる。
やがて二人は唇が触れそうなほど近づくが、その瞬間、階下で騒ぎが起こる。舞姫が舞の最中に突然倒れたのだった。その物音で武祯は我に返り、目の前の相手を押し返す。しかしその顔は水面のように揺らぎ、梅逐雨の姿は消え、代わりに裴季雅の穏やかな笑顔へと変わる。武祯は一気に酔いが覚め、すべてが幻だったと気づく。
長安へ戻った梅逐雨は、街のあちこちで武祯の噂を耳にする。城楼で男と親しげに寄り添っていたという話が広まり、その相手が裴季雅だとされていた。梅逐雨は梅府を訪ね、梅四(ばいし)に裴季雅のことを探らせる。梅四は彼と面識があり、武祯の母方の家に関わる養子であり、幼い頃からの青梅竹馬であると語る。さらに最近は二人が親密にしているという噂も広まっていることを知り、梅逐雨は裴季雅の帰京が計画的なものであると確信する。
そのまま怒りを抱えて国公府へ向かうと、裴季雅と武祯が向かい合って茶を飲んでいた。武祯は梅逐雨に対して淡々とした態度を取り、距離を感じさせる。それは裴季雅の策略によるものだった。彼は宿での出来事を意図的に歪め、梅逐雨が侍女を助けて親しくなり、さらに侍女たちが彼に想いを寄せていると話を作り替える。そしてその場で梅逐雨が二人の関係を祝福したとまで語り、武祯の心に疑念を植え付けていた。
裴季雅が斗香大会のために国公府へ滞在していると知ると、梅逐雨は旧傷が再発したことを理由に自分も宿泊すると申し出る。裴季雅は青梅竹馬である自分を理由に拒もうとするが、梅逐雨はかつてここに住んでいたこと、武祯とは命を共にした関係であることを挙げて一歩も引かない。結局、裴季雅はそれ以上拒めず、三人は同じ屋敷で過ごすことになる。その後、裴季雅は武祯のために話本を集めたと話し、女性の幸せは良い相手に嫁ぐことだと語るが、その考えは武祯の価値観とは合わず、内心にわずかな不満を生む。
一方、妖市では无字书(むじしょ)が過去の記憶を思い出していた。幼い頃、武祯が小さな猫公として書肆を訪れた際に出会い、二人はすぐに打ち解けた。その後、武祯は甘い菓子、特に糖糕を好むようになったが、食べ過ぎて歯を痛めることが多く、无字书はあえて供給を断っていた。そのことへの詫びとして、かつて糖糕を作っていた老人を探し出し、同じ菓子を作らせて届ける。武祯がそれを口にしていると、柳太真(りゅう・たいしん)が現れ、自身は脱皮の時期に入るため斗香大会には出席できないと告げ、武祯に裁判役を任せる。武祯はこれを引き受け、さらに无字书とも和解する。
翌日、斗香大会が開かれる。武祯は裁判席に座り審査にあたる。主任審査員は、凌霄(りんしょう)が崇拝する、香に精通した有名な安毕罗(あん・ひつら)だった。会場には各地から調香師が集まり、梅逐雨も理由をつけて梅四とともに現れる。
最初の出場者が木香を焚くと、沈香を含んだ香りが広がる。多くの審査員はこれを高く評価するが、武祯と梅逐雨はその中にかすかな血の匂いを感じ取る。安毕罗も同様にそれを見抜き、香の中に血気が潜んでいるとして、この作品を凡品と判定する。
その後も出場者が続くが、同様に凡品とされるものが続く中、武祯は審査の最中に安毕罗(あん・ひつら)の目が一瞬赤く光るのを目撃し、強い違和感を覚える。
そして最後に裴季雅が登場する。彼の作った香は「旧時香」と名付けられていた。名前は平凡だが、その香りは人の心を深く揺さぶり、嗅ぐ者を過去の記憶へと引き込むような力を持っていた。審査員たちは気づかぬうちにその香りに没入し、まるでかつての時間の中に入り込んだかのような感覚に囚われていく良い香りだった。
つづく
『子夜帰』第15話 の感想
第15話は、恋愛のすれ違いに加えて「不穏さ」が一気に濃くなった回でした。
まずシューカイ(許凱)ファンとしては、梅逐雨(ばい・ちくう)の“疑い”の描写がとても良かったです。探身符の異変に気づいたときの表情や、すぐに状況を整理して霜降を帰し、自分は単独で動く判断の速さ。これまで以上に頭の切れる一面がしっかり出ていて、見応えがありました。
そして今回かなり印象に残ったのが、武祯(ぶてい)のシーンです。
如意楼で一人酒を飲みながら、梅逐雨のことを思い出してしまうところは、見ていて切なかったです。しかも、あのままキスしそうになる流れからの“裴季雅に変わる”演出。これはかなり衝撃的でした。
あれは直前に酒と香がすり替えられていましたよね。
すり替えた人は、14話で出てきた屋敷のスパイっぽい人、伝書鳩の件と同じ人に見えます。裴季雅(はい・きが)がやらせたのでは?・・・
つまりあの幻、偶然じゃなくて見せられた可能性が高いです。夢や幻だと分かっていても、「気持ちがそこまで来ている」というのがはっきり伝わってきます。
その一方で、現実では武祯が梅逐雨に対して冷たい態度を取ってしまうのもつらいところです。完全に裴季雅の話を信じているわけではないと思いますが、距離ができてしまっているのがもどかしい。
でも、ゆずらない姿勢を見せた梅逐雨(ばい・ちくう)が良かったですね。
そしてやはり今回のキーパーソンは裴季雅(はい・きが)です。
前話では、優しかった无字书(むじしょ)がヤバくなってきたと思ったら、もっと悪いやつ登場!!でびっくり。
第14話でも怪しかったですが、第15話でさらに“危険な人物”という印象が強まりました。宿への侵入、邪術の気配、情報操作まで含めて、すべてが計算されている感じがして怖いです。
特に、武祯と梅逐雨の間にわざと誤解を生ませるやり方がかなり厄介です。表では穏やかで余裕のある態度を崩さないのに、裏では確実に追い詰めてくるタイプなので、見ていて不気味さがあります。
斗香大会のシーンも見どころでした。
最初の香でいきなり“血の匂い”を感じ取る展開で、一気にただの大会ではない雰囲気になります。武祯と梅逐雨が同じ違和感に気づくところも良かったですし、二人の感覚が一致しているのも印象的でした。
さらに、安毕罗の目が赤く光る描写も気になりますし、裴季雅の「旧時香」は完全に異質でした。人を引き込むような香りというだけでなく、何か裏があることが強く感じられます。
全体として第15話は、
「恋のすれ違い」と「裏で進む陰謀」がしっかり重なってきた回でした。
シューカイファンとしては、梅逐雨がここからどう動くのか、そして裴季雅との対峙がどう描かれるのかがとても楽しみです。
『子夜帰 15』用語解説
探身符(たんしんふ)
侵入者の有無を探るために設置する符です。異変があると光を放ち、第15話では朱色に発光することで、何者かが部屋に侵入したことが判明します。
邪修(じゃしゅう)
正道ではない方法で力を得る修行者です。第15話では人の精魄や血肉を用いる残忍な術を使う存在として描かれます。
血肉邪術(けつにくじゃじゅつ)
西域に伝わる禁忌の術です。生きた人間の精魄や血肉を利用して力を得る方法で、非常に残酷かつ危険なものとして描かれます。
精魄(せいはく)
人の生命力や魂の力を指します。第15話では邪術の材料として使われる存在として語られます。
斗香大会(とうこうたいかい)
香りの優劣を競う大会です。多くの調香師が集まり、香の質や特徴を審査します。第15話では物語の重要な舞台となります。
旧時香(きゅうじこう)
大会に出された香の一つです。名前は特別ではありませんが、嗅ぐ者を過去の記憶に引き込むような作用があり、第15話では強い印象を残します。
糖糕(とうこう)
甘い菓子です。第15話では過去の思い出とともに登場し、関係性を示す象徴的な要素として描かれます。
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