第2話では、武祯(ぶてい)と梅逐雨(ばい・ちくう)の関係が少しずつ動き始めます。
相思坊(そうしぼう)で起きる妖の事件をきっかけに、二人は行動を共にすることになりますが、まだお互いに強く意識しているわけではなく、どこか距離感のある関係です。
一方で、蝙蝠の妖である蝠朝(ふくちょう)と蝠夕(ふくせき)の事情や、長安で起きている事件の裏にある不思議な石「无化骨(むかこつ)」の存在も明らかになってきます。
そして武祯と、梅逐雨の過去や、彼が玄鉴司(げんかんし)に入った理由も少しずつ見えてきて、第1話よりも物語の背景が広がっていく回になっています。
それでは、『子夜帰』第2話のあらすじ(ネタバレ)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。
『子夜帰 2』主な登場人物
梅逐雨(ばい・ちくう)
演:Xu Kai(シュー・カイ)
玄鉴司(げんかんし)の役人。
妖怪事件を調査する役所に勤めています。
冷静で真面目な性格で、除妖の術にも長けています。
両親を天火の事件で失っており、その真相を調べるため玄鉴司に入った人物です。
武祯(ぶてい)
演:Tian Xiwei(ティエン・シーウェイ)
清河県主(せいがけんしゅ)。
名門の出身で、姉は当朝の武皇后。
自由奔放な貴族の女性として知られていますが、
実は妖を取り締まる存在「猫公」として長安の妖を管理しています。
无字书(むじしょ)
武祯の副手の一人。
姿を消したり煙のように現れたりする不思議な存在で、情報収集を担当しています。
妖に関する情報を武祯に報告し、事件解決を手助けしています。
蝠朝(ふくちょう)
蝙蝠の妖。
蝠夕(ふくせき)と対になる存在で、耳飾りから生まれた妖です。
蝠夕を探して長安に現れたことで事件に関わります。
蝠夕(ふくせき)
蝠朝と対になる蝙蝠の妖。
相思坊の舞姫の体に取り憑いていましたが、魔の力に影響されてしまいます。
その原因として「无化骨」の存在が明らかになります。
『子夜帰』第2話 あらすじ・ネタバレ

長安(ちょうあん)に雪が舞う寒い夜。
武祯(ぶてい)は夢を見ていた。
それは幼い頃、長安を焼き尽くした“天火(てんか)”の夜――。
炎に包まれた街の中、幼い武祯は瀕死の状態で倒れていた。そこへ、一匹の黒猫が静かに近づいてくる。
黒猫の瞳は妖しく光り、まるで冥界の炎のようだった。
黒猫は武祯へ命を与える代わりに、半人半妖の体を受け入れるよう求める。
こうして武祯は命を取り戻した。
しかし同時に、妖たちを統べる“猫公(びょうこう)”としての宿命を背負うことになったのである。
場面は玄鉴司(げんかんし)へ移る。
武祯は役所の机に突っ伏したまま眠っていた。
そこへ副手の无字书(むじしょ)が現れる。
役所で堂々と昼寝している武祯に呆れながらも、无字书は調査結果を報告する。
最近の盗難事件に関わっていた蝙蝠妖・蝠夕(ふくせき)は、相思坊(そうしぼう)の舞姫・碧桃(へきとう)の体に取り憑いているらしい。
さらに碧桃の友人・柘榴(ざくろ)が頻繁に如意楼(にょいろう)へ出入りしていたため、蝠朝(ふくちょう)もそこへ現れたのだと分かる。
相思坊とは、長安でも有名な歓楽街だった。
舞姫たちが踊り、貴族や富裕層が酒宴を楽しむ華やかな場所である。
武祯が无字书から報告を聞いていると、その声を梅逐雨(ばい・ちくう)が耳にする。
誰かと話しているように聞こえたため不思議に思い、部屋へ入るが、その瞬間、无字书は煙のように姿を消してしまう。
梅逐雨は怪しむが、武祯は平然とごまかす。
「相思坊の舞姫たちが盗難品の行方を知っているかもしれないから、話を聞きに行くだけよ」
そう言って立ち去ろうとする武祯に、梅逐雨は役人として自分も同行すると告げる。
役所を出たあと、二人は馬車へ向かう。
しかし梅逐雨が使っていたのは、あまりにも古びた粗末な驢馬車(ろばぐるま)だった。
武祯は思わず呆れ、半ば強引に自分の豪華な馬車へ乗せてしまう。
その様子を見た町の人々は、すぐに噂を始める。
「県主様が、また新しい男を囲ったらしい」
その声を聞いた梅逐雨は居心地が悪くなり、顔をしかめる。
一方の武祯は、まるで気にしていなかった。
相思坊では、今夜も宴が開かれていた。
音楽が鳴り響き、舞姫たちが踊る中、昨日武祯に二階から蹴り落とされた顾长淮(こ・ちょうわい)も酒を飲んでいた。
顾长淮はわざと柘榴を抱き寄せ、「新しい恋人だ」と見せつけるように笑う。
武祯を嫉妬させようとしているのは明らかだった。
だが武祯はまったく興味を示さない。
それよりも、香袋の中に隠れている蝠朝(ふくちょう)が不安そうに震えていることを気にしていた。
その後、武祯は无字书と協力し、蝠夕(ふくせき)を碧桃の体から引き離すことに成功する。
しかし次の瞬間、黒い霧が一気に広がった。
強い魔気があふれ出し、宴の客たちは次々と幻覚に囚われる。
無数の蝙蝠が周囲を飛び回り、相思坊は混乱に包まれた。
だが梅逐雨だけは違った。
彼はすぐにそれが妖術による幻覚だと見抜き、符を使って幻を打ち破る。
武祯はそんな梅逐雨の姿を見て、ただの役人ではないと改めて感じる。
相思坊を出たあと、梅逐雨は一匹の狸花猫(りかびょう)が梁から落ちてくるのを見つける。
近くにいた小僧が石を投げて追い払おうとするが、そこへ无字书が現れ、猫を抱き上げる。
その流れで、梅逐雨が子どもの頃から猫が苦手だという話になる。
无字书は思わず笑った。
「猫が聞いたら、きっと悲しみますよ」
その言葉に、武祯はどこか複雑そうな表情を浮かべる。
妖市(ようし)では、蝠夕が少しずつ本来の姿へ戻っていた。
蝠朝は、自分のせいで蝠夕を魔へ近づけてしまったと悔やみ、謝罪する。
そんな二人へ、武祯は静かに語りかける。
「この世には、一人で生きる道もあるし、誰かと共に歩く道もあるわ」
「別れや出会いに、必要以上に囚われなくてもいいのよ」
その言葉を聞き、蝠夕は涙を浮かべながら頭を下げる。
やがて蝠夕は、自分が魔へ堕ちていった原因を思い出す。
長安へ来たばかりの頃、彼女は相思坊の舞姫に拾われ、その後、宝石工房へ渡された。
そこには隠し箱があり、中には血のように赤い石が入っていた。
石へ近づいた瞬間、怨念が骨へ染み込むような感覚に襲われたという。
无字书はその話を聞いた途端、顔色を変える。
「それは“无化骨(むかこつ)”だ」
无化骨とは、冤罪で死んだ者の骨が変化したものだった。
その強い怨念は、人だけでなく妖まで狂わせるという。
ここで初めて、今回の事件の裏にただの盗難ではない異変が隠れていることが分かり始める。
その頃、梅逐雨は梅家の古い屋敷へ戻っていた。
荒れ果てた屋敷には蜘蛛の巣が張り巡らされている。
だが両親の位牌だけは、不思議なほど綺麗なまま残されていた。
梅逐雨は、幼い頃の記憶を思い出す。
母と共に父の帰りを待っていた夜。
しかし父は、長安を襲った天火によって命を落とした。
その後、常曦宫(じょうぎきゅう)の天師が梅逐雨を弟子として引き取り、「天火は自然災害ではなく妖による災厄だった」と教えたのだった。
梅逐雨が玄鉴司へ入ったのも、すべては両親の死の真相を突き止めるためだったのである。
一方、皇宮では内侍が武皇后(ぶこうごう)へ報告をしていた。
「県主様が、最近ある若者へ目をかけているようです」
武皇后は興味を示し、その男の絵姿を見る。
だが、それが玄鉴司の役人・梅逐雨だと知った瞬間、表情を変える。
「そんな身分の低い役人が県主へ近づくなど許せない」
武皇后はすぐに人を送り、梅逐雨へ圧力をかけようとする。
その話を聞いた武祯は、慌てて玄鉴司へ乗り込む。
そして人前でわざと大騒ぎを始めた。
「梅逐雨なんて、私にまったく興味がないわ!」
「もう関係ないんだから!」
周囲から見れば、県主が振られて怒っているようにしか見えない。
だが本当は、梅逐雨へ皇后の怒りが向かないよう守ろうとしていたのだった。
帰り道、武祯は柳太真(りゅう・たいしん)と鉢合わせる。
馬車同士が道を譲らず、周囲から見ればただの女同士の意地の張り合いに見えた。
しかし実際には、二人は妖市を統べる“二公”だった。
武祯は猫公、柳太真は蛇公――巨大な白蛇の妖である。
柳太真は、武祯が玄鉴司で騒ぎを起こした理由をすぐに見抜いていた。
「本当にあの男が嫌いなら、どうして自分の評判まで犠牲にして守るの?」
武祯は素っ気なく答える。
「少しくらい助けてあげてもいいでしょ」
「私たち妖だって、少しくらい良心は必要なんじゃない?」
その後、二人は今回の事件について話し合う。
蝙蝠妖の件が大きくなりすぎたことで、長い間姿を見せなかった除妖師まで動き始めているという。
さらに柳太真は、“常曦宫(じょうぎきゅう)”の名を口にする。
かつて妖市と激しく争った除妖師たちの一派だった。
「もし常曦宫の者たちがまだ存在していたら――」
柳太真は、自らの古傷に触れながら不安そうに呟く。
妖市と常曦宫の因縁が、ここで静かに語られるのだった。
その夜、宝石工房の主人は奇妙な音で目を覚ます。
无化骨(むかこつ)を手にした瞬間、店中の宝石が宙へ浮かび上がった。
恐怖のあまり主人は気絶してしまう。
翌日、主人は玄鉴司へ駆け込むが、司使・徐鸾(じょらん)は作り話だと決めつけ、まともに取り合わなかった。
その頃、梅四(ばいし)は婚約者・柳太真が都へ戻ったと聞き、喜んで玉真坊(ぎょくしんぼう)へ向かっていた。
だが柳太真は梅四を避け、代わりに武祯が対応する。
その時、楼下で再び騒ぎが起きる。
谢娄柏(しゃ・ろうはく)が、また梅逐雨を馬鹿にしていたのだ。
武祯は二階から水をぶちまけ、再び梅逐雨をかばう。
そして、水を浴びながら武祯を見上げる梅逐雨と、上から見下ろす武祯の視線が静かに重なる。
二人の距離は、まだ気づかないうちに少しずつ近づき始めていた。
『子夜帰』第2話 の感想
うーん、第2話はだんだん勢力図が複雑になってきたので、
少し整理してみます。
『子夜帰』勢力関係(第2話時点)
第2話の時点で、この世界には大きく分けて 3つの勢力があります。
- 玄鉴司(げんかんし)
妖怪事件を調査する役所。
梅逐雨(ばい・ちくう)が所属しています。 - 常曦宫(じょうぎきゅう)
今も存在する?
除妖師の組織。
妖を退治する立場で、かつて妖市と対立していました。 - 妖市(ようし)
妖たちの世界。
武祯(ぶてい)と柳太真(りゅう・たいしん)が管理しています。
妖市(ようし)
妖たちが集まる世界で、人間界との秩序を保つために管理されています。
管理しているのが「二公」と呼ばれる存在です。
- 猫公(びょうこう) → 武祯(ぶてい)
- 蛇公(じゃこう) → 柳太真(りゅう・たいしん)
つまりこの二人は、妖たちの秩序を守る立場ということになります。
常曦宫(じょうぎきゅう)
妖を退治する 除妖師の組織。
常曦宫は百年前に姿を消したとされているが、今も存在する?
特徴としては
- 強い法術を使う
- 妖を徹底的に滅ぼす
- かつて妖市と対立していた
柳太真のセリフに出てきた 「常曦锏(じょうぎけん)」 は、妖を滅ぼす武器のようです。
柳太真が胸の古傷に手を当てて過去を思い出している場面がありましたが、
もしかするとその武器による傷なのかもしれません。
なぜ柳太真は心配しているのか
柳太真(へび女)は言っています。
もし常曦宫がまだ存在していたら、
妖市と戦いになるかもしれない、と。
つまり
- 常曦宫 → 妖を滅ぼす
- 妖市 → 妖を守る
立場が完全に逆です。
だから
常曦宫 vs 妖市
という争いが起こる可能性があるわけですね。
梅逐雨は「除妖師」 なのか
梅逐雨(ばい・ちくう)は、表向きは 玄鉴司(げんかんし) に所属する役人です。
玄鉴司は長安で起きる妖怪事件を調査する役所で、人間側の組織にあたります。
では梅逐雨は 除妖師 なのでしょうか。
梅逐雨は、かつて 常曦宫(じょうぎきゅう) の天師に弟子として育てられた過去があります。
そのため除妖の術を使うことができ、除妖師としての力も持っているようです。
では、妖猫の武祯とは敵になるのでしょうか?
第2話の時点では、武祯と梅逐雨は敵ではありません。
梅逐雨が玄鉴司に入った理由は、
父親が命を落とした 天火事件の真相を調べるためですが、
妖を守る側と妖を退治する側という立場の違いがあるため、
将来対立する可能性を含んだ関係になっています。
また、梅逐雨は 妖市(ようし)の存在を知っているのかどうか、
このあたりも気になるところですね。
蝙蝠の妖の話は少し切ない
第2話では、蝙蝠の妖 蝠朝(ふくちょう) と 蝠夕(ふくせき) の話も描かれていました。
二人はもともと一対の耳飾りから生まれた妖で、
蝠夕は離れ離れになった蝠朝を探すために人間を襲っていたようです。
ただ、武祯(ぶてい)の話を聞いていると、
蝠夕は単なる悪い妖というわけではなく、
大切な存在を探していただけだったことが分かります。
武祯が「この世には一人で生きる自由もあれば、誰かと一緒にいる温かさもある」と語る場面も印象的でした。
『子夜帰』は妖を退治する物語ですが、
ただの善悪ではなく、妖にもそれぞれ事情や感情があるという描き方がされているのが面白いところですね。
こういう少し切ない妖のエピソードも、このドラマの魅力の一つだと感じました。
シューカイの演技
シューカイの顔つきが、これまでのドラマとは少し違って見えました。
ダイエットしたのか、お顔がかなりほっそりしています。
賢いけれど少し貧乏な役人という設定に、とても合っている役作りだと感じました。
表情もどこか落ち着いていて、これまでの華やかな役とは違う、
少しシリアスな雰囲気の演技が見られるのも面白いところです。
3話も楽しみですね。
『子夜帰』用語解説(第2話)
相思坊(そうしぼう)
長安にある歓楽街。舞姫の踊りや音楽、酒宴などが行われる華やかな場所で、貴族や裕福な人々が集まる。第2話では、蝠夕(ふくせき)に関係する事件の舞台となる。
无字书(むじしょ)
武祯(ぶてい)に仕える不思議な存在。煙のように姿を消したり現れたりすることができ、妖に関する情報を集めて武祯に報告する役割を持っている。
无化骨(むかこつ)
冤罪などで命を落とした人の骨が変化したものとされる不気味な石。強い怨念を持っており、その近くにいる者を狂わせてしまうと言われている。
玉真坊(ぎょくしんぼう)
柳太真(りゅう・たいしん)が営んでいる店。香料や香袋など、香りに関する品を扱う店として描かれている。
常曦宫(じょうぎきゅう)
妖を退治する除妖師の組織。かつて妖市(ようし)と対立していたと言われているが、現在は百年以上姿を消しているとされている。
常曦锏(じょうぎけん)
常曦宫の除妖師が使う武器。妖を滅ぼす力を持つとされ、柳太真の体に残る古傷にも関係している可能性がある。
『子夜帰』第3話 あらすじはこちら

