学習会を終えた各世家(せいか)の弟子たちは、それぞれの場所へ戻っていきますが、第11話ではついに岐山温氏(チーシャン・ウェンシ)が本格的に牙をむき始めます。
温若寒(ウェン・ルォハン)は陰鉄(インティエ)を手に入れるため各世家への圧力を強め、若い弟子たちを“訓学”の名目で岐山へ集めようとしていました。
その裏では、姑蘇藍氏(グースー・ランシ)の本拠地・雲深不知処(ユンシェンブージーチュー)が襲撃されるという衝撃的な事態も発生。
さらに、藍忘機(ラン・ワンジー)が一人で温氏に立ち向かう中、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)もまた不穏な空気を察し始めます。
そして今回は、江家内部の複雑な感情や、虞紫鳶(ユー・ズーユエン)が抱える魏無羨へのわだかまりも色濃く描かれていく重要回となっています。
それでは、『陳情令』第11話のあらすじ(ネタバレあり)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『陳情令』第11話 主な登場人物・キャスト
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)
演:肖戦(シャオ・ジャン)
雲夢江氏(ユンモン・ジャンシ)で育った主人公。江澄(ジャン・チョン)とは兄弟同然の関係。藍忘機(ラン・ワンジー)のことを心配し続けており、第11話では江澄と共に蓮花塢(リエンホワウー)へ戻った後、岐山へ向かうことになる。
藍忘機(ラン・ワンジー)
演:王一博(ワン・イーボー)
姑蘇藍氏(グースー・ランシ)の二公子。藍曦臣(ラン・シーチェン)の弟。陰鉄(インティエ)を守るため一人で姑蘇へ戻るが、温氏の襲撃に巻き込まれる。弟子たちを守るため自ら犠牲になる姿が描かれた。
江澄(ジャン・チョン)
演:汪卓成(ワン・ジュオチョン)
雲夢江氏の後継者で、江厭離(ジャン・イエンリー)の弟。魏無羨とは兄弟のように育った。第11話では母・虞紫鳶(ユー・ズーユエン)と魏無羨の間で板挟みになる場面も多い。
江厭離(ジャン・イエンリー)
演:宣璐(シュエン・ルー)
江澄の姉で、魏無羨にとっても姉のような存在。今回も優しく二人を迎え入れ、岐山へ向かう弟たちを心配しながら送り出す。
江楓眠(ジャン・フォンミエン)
演:陸剣民(ルー・ジエンミン)
雲夢江氏の宗主で、江澄と江厭離の父。幼い魏無羨を引き取り育てた人物。温氏の圧力を理解しながらも、冷静に子どもたちを導こうとする。
虞紫鳶(ユー・ズーユエン)
演:張静(チャン・ジン)
江楓眠の妻で、江澄・江厭離の母。“紫蜘蛛(ししくも)”の異名を持つ気の強い女性。昔から魏無羨を快く思っておらず、第11話では感情を爆発させる。
藍曦臣(ラン・シーチェン)
演:劉海寛(リウ・ハイクアン)
姑蘇藍氏の宗主で、藍忘機の兄。温氏襲撃の中、藍氏に伝わる古書を守るため逃亡する。
藍啓仁(ラン・チーレン)
演:黄子騰(ホアン・ズートン)
姑蘇藍氏の長輩で、藍忘機・藍曦臣の叔父。厳格な教育者。雲深不知処を守ろうとするが、温氏の襲撃によって追い詰められる。
温若寒(ウェン・ルォハン)
演:修慶(シウ・チン)
岐山温氏(チーシャン・ウェンシ)の宗主。陰鉄を集め、五大世家を支配しようとしている。第11話では温情(ウェン・チン)を恐怖で従わせる。
温晁(ウェン・チャオ)
演:賀鵬(ホー・ポン)
温若寒の息子。傲慢で残忍な性格。藍忘機から陰鉄を奪おうと執拗に追い回す。
温旭(ウェン・シュー)
演:馮茗驚(フォン・ミンジン)
温若寒の長男で、温晁の兄。雲深不知処を襲撃し、姑蘇藍氏を徹底的に追い詰める。
温逐流(ウェン・ジューリウ)
演:馮建宇(フォン・ジエンユー)
温氏側の使い手。強大な力を持ち、温晁の護衛として行動している。
温情(ウェン・チン)
演:孟子義(モン・ズーイー)
岐山温氏の医師で、温寧(ウェン・ニン)の姉。冷静で聡明だが、弟を人質に取られ温若寒へ逆らえない。
温寧(ウェン・ニン)
演:于斌(ユー・ビン)
温情の弟。心優しい性格。第11話では直接の登場は少ないが、温情にとって最も大切な存在として描かれる。
聶明玦(ニエ・ミンジュエ)
演:王翌舟(ワン・イージョウ)
清河聶氏(チンホー・ニエシ)の宗主で、聶懐桑(ニエ・ホワイサン)の兄。孟瑶(モン・ヤオ)を追放する決断を下す。
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)
演:紀李(ジー・リー)
清河聶氏の公子で、聶明玦の弟。孟瑶が追放されたことに大きなショックを受ける。
孟瑶(モン・ヤオ)
演:朱賛錦(ジュ・ザンジン)
後の金光瑶(ジン・グアンヤオ)。総領殺しによって不浄世を去ることになる。今回の別れは今後の運命を大きく変えていく重要な場面となった。
金子軒(ジン・ズーシュエン)
演:曹煜辰(ツァオ・ユーチェン)
蘭陵金氏(ランリン・ジンシ)の公子。江厭離の元婚約者。岐山での訓学に参加するため不夜天へ来ている。る。
『陳情令』第11話あらすじ(ネタバレあり)

不浄世(ふじょうせ)では、総領を殺した孟瑶(モン・ヤオ)がついに追放されることになった。
聶懐桑(ニエ・ホワイサン)は事情が分からず兄・聶明玦(ニエ・ミンジュエ)へ問い詰めるが、聶明玦は厳しい表情のまま「この件はもう口にするな」と取り合わない。
江澄(ジャン・チョン)も、傷を負ったまま追い出されれば危険だと案じるが、聶明玦の意思は変わらなかった。
一方、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)は別の不安を抱えていた。
姑蘇藍氏(グースー・ランシ)へ一人戻った藍忘機(ラン・ワンジー)と、雲深不知処(ユンシェンブージーチュー)の状況だった。
すると江澄も、温氏が訓学の件で雲夢江氏(ユンモン・ジャンシ)にも使者を送っているはずだと気づく。
二人は急いで蓮花塢(リエンホワウー)へ戻ることにした。
久しぶりに戻った蓮花塢は、変わらず穏やかな景色が広がっていた。
だが、勝手に家を飛び出していた魏無羨と江澄は、試剣堂へひざまずき、処罰を覚悟して江楓眠(ジャン・フォンミエン)を待つ。
しかし現れた江楓眠は、二人を叱るどころか「危険な目には遭わなかったか」と静かに尋ねた。
そこへ江厭離(ジャン・イエンリー)も駆けつけ、弟たちの帰宅を心から喜ぶ。
ようやく穏やかな空気が戻ったかに見えた。
しかし夕食の席に、江澄と江厭離の母・虞紫鳶(ユー・ズーユエン)が現れたことで空気は一変する。
気の強い虞紫鳶は、昔から魏無羨を快く思っていなかった。
夫である江楓眠が実の息子以上に魏無羨へ期待を寄せているように見えることも、彼女の苛立ちの原因だった。
食卓で江楓眠は、岐山温氏から「七日以内に直系の弟子を岐山へ送れ」という命令が届いたことを話す。
表向きは“訓学”だが、実際は各世家の子弟を人質として差し出させるようなものだった。
虞紫鳶は激しく反発する。
もし従わなければ、“仙門逆乱”の罪を着せられ討伐される――。
それは完全な脅しだった。
さらに彼女は、魏無羨を本当に岐山へ行かせる気なのかと江楓眠へ詰め寄る。
魏無羨は気まずさから、自分も行くと申し出るが、その態度すら虞紫鳶(ユー・ズーユエン)には癇に障った。
彼女は皮肉混じりに、魏無羨の母・蔵色散人(ゾウスーサンレン)には何もかも敵わないと吐き捨てる。
江澄は母を止めようとするが、逆に「一生、魏無羨の後ろをついて回るつもりか」と叱責されてしまう。
結局、虞紫鳶は怒ったまま席を立っていった。
その頃、藍忘機は一人で姑蘇へ戻る途中、温晁(ウェン・チャオ)と温逐流(ウェン・ジューリウ)たちの襲撃を受けていた。
目的はもちろん、陰鉄(インティエ)。
温晁は陰鉄を差し出せと迫るが、藍忘機は魏無羨から受け取っていた符を使い、その場から脱出する。
しかし温晁は焦っていなかった。
すでに兄・温旭(ウェン・シュー)が雲深不知処へ向かっているからだった。
雲深不知処では、温旭率いる温氏が本格的な襲撃を開始していた。
山には火が放たれ、結界は破られ、弟子たちは次々と散り散りになる。
藍曦臣(ラン・シーチェン)は、藍氏に伝わる古書を守るため逃走を決意。
藍啓仁(ラン・チーレン)は、自分が残って弟子たちを守ると言い張る。
そして弟子たちを連れて寒潭洞(かんたんどう)へ避難しようとするが、その途中で温旭に見つかってしまった。
火毒を受けていた藍啓仁は苦戦し、絶体絶命となる。
その瞬間、藍忘機が駆けつけた。
弦殺術(げんさつじゅつ)で温旭を吹き飛ばし、弟子たちを寒潭洞へ逃がしていく。
しかし逃げ遅れた弟子たちは温氏に捕まり、人質にされてしまった。
さらに蘇渉(スーショウ)が恐怖に耐えきれず、寒潭洞へ入る方法を漏らしてしまう。
内門弟子の抹額(まっこう)が必要――。
その話を聞いた藍忘機は、自ら寒潭洞から出て行った。
弟子たちを守るためだった。
藍忘機は、「陰鉄を渡す代わりに、弟子たちを解放しろ」と条件を出す。
温旭は承諾するが、その直後、部下に命じて藍忘機の片方の脚を折った。
藍忘機は激痛に耐えきれず膝をつき、その衝撃で陰鉄が地面へ落ちる。
不夜天(ふやてん)では、温若寒の元へ陰鉄が三つ集まっていた。
温若寒は温情(ウェン・チン)を呼び出し、傀儡を操って見せる。
それは、逆らう者への見せしめだった。
さらに彼は、以前魏無羨と藍忘機を逃がした件にも触れる。
もし再び命令に背けば、次は温寧(ウェン・ニン)を傀儡にすると脅した。
温情は恐怖に震えながらも従うしかなかった。
数日後、魏無羨と江澄は岐山へ向かう。
見送りに来た江厭離は、薬や食べ物を持たせ、二人を心配そうに送り出した。
江楓眠もまた、「成せぬを知っていても挑め」という教えを授ける。
だが同時に、「時には、成さないことで守れるものもある」と静かに言い聞かせた。
岐山へ到着すると、そこにはすでに蘭陵金氏(ランリン・ジンシ)や清河聶氏(チンホー・ニエシ)の弟子たちが集められていた。
だが、姑蘇藍氏の姿だけがない。
魏無羨は嫌な予感を覚える。
すると温晁が現れ、「連れて来い」と命じた。
その直後――。
白衣の藍忘機が姿を現す。
しかし魏無羨が何度呼びかけても、藍忘機は視線すら向けなかった。
その姿には、これまでとは違う重い沈黙が漂っていた。
『陳情令』第11話 の感想
かなりしんどい回でした…。
今までの『陳情令』って、
怪異事件や陰鉄(インティエ)の謎を追いながらも、どこか“青春感”でしたが・・・
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)が騒いで、
江澄(ジャン・チョン)が怒って、
藍忘機(ラン・ワンジー)が無表情で呆れてる(笑)
あの空気が好きだったので、
今回から一気に世界が変わってしまった感じがして、かなり苦しかったです。
特に雲深不知処(ユンシェンブージーチュー)。
あそこって、藍氏の象徴みたいな場所だったんですよね。
静かで厳格で、でもどこか綺麗で神聖な空気があったのに燃やされてしまいました。
しかも温氏(ウェンシ)側には“悪いことをしている”感覚が全然ないのが怖い。
完全に
「従わないから潰す」
あの空気、かなり恐ろしかったです。
あと今回、本当に藍忘機がつらい…。
普段あまり感情を出さない人だからこそ、
余計に苦しさが伝わってきました。
叔父や弟子たちを守ろうとして、一人で全部背負って
最後は自分から出て行く。
しかも脚まで折られるとか、本当に見ていて痛かった…。
藍忘機って、
“耐える”人なんですよね。
叫ばないし、
泣かないし、
弱音も吐かない。
だから逆にしんどい。藍忘機は全部飲み込んじゃうから、見ている側が苦しくなるんですよね…。
あと今回改めて思ったのが、
江家(ジャンけ)の空気の複雑さ。魏無羨かわいそう~
虞紫鳶(ユー・ズーユエン)、かなりキツいんですが、
ただの嫌な母ではないんですよね。
もちろん言い方はキツいし、
魏無羨への当たりも強い。
でも、
「自分の息子が他人より劣って見える」
苦しさも伝わってくる。
しかも江楓眠(ジャン・フォンミエン)が、
あまり感情を表に出さないタイプだから、
余計に不満が溜まってる感じもあるんですよね。
だから見ていて、
誰が悪いというより、
全員ちょっとずつ苦しい。
江澄も本当に難しい立場ですが、魏無羨に勝てない劣等感をずっと抱えてる。
この辺り、後々の関係にもかなり繋がっていくので、改めて見ると結構しんどいです…。
あと今回の温若寒(ウェン・ルォハン)、怖すぎませんでした?(笑)
静かなのに圧がすごい。
怒鳴るタイプじゃないのに、
“逆らったら終わり”感がすごいんですよね。
温情(ウェン・チン)が震えてるのも当然というか…。
温寧(ウェン・ニン)を傀儡(くいらい)にするぞ、は本当にえげつない。
温情ってずっと冷静な人なんですが、
弟だけは本当に大事なんですよね。
だから逆らえない。
この辺の“弱みを握って支配する感じ”が、温氏の怖さだなと思いました。
そして最後。
魏無羨が藍忘機を見つけた時、ちょっと安心したんですよ。
「あ、生きてた」って。
でも全然いつもの藍忘機じゃない。
あの沈黙、かなり重かったです…。
魏無羨は何も知らないから普通に話しかけるんですが、
藍忘機はもう心身ともにボロボロなんですよね。
ここから先、
二人ともどんどん“戻れない場所”へ進んでいく感じがして、
今回はかなり胸が苦しくなる回でした…。
『陳情令』第11話 用語解説
陰鉄(インティエ)
強大な怨念を吸収する危険な法器。複数の欠片に分けて封印されており、現在は岐山温氏(チーシャン・ウェンシ)が回収を進めている。第11話では温若寒(ウェン・ルォハン)の手元に3つ集まる。
訓学(くんがく)
岐山温氏が各世家の若い弟子たちを岐山へ集める名目。表向きは“教化”だが、実際は各世家への圧力と人質の意味合いが強い。
雲深不知処(ユンシェンブージーチュー)
姑蘇藍氏(グースー・ランシ)の本拠地。厳しい家規で知られる修行の場。第11話では温氏の襲撃を受け、火を放たれる。
寒潭洞(かんたんどう)
雲深不知処の奥にある洞窟。藍氏の秘密や禁術に関わる場所で、以前魏無羨(ウェイ・ウーシェン)と藍忘機(ラン・ワンジー)が藍翼(ラン・イー)と出会った場所でもある。
弦殺術(げんさつじゅつ)
姑蘇藍氏の術の一つ。琴や弦の音を使って攻撃する技。第11話では藍忘機が温旭(ウェン・シュー)たちを退けるために使用した。
抹額(まっこう)
姑蘇藍氏の弟子たちが額につけている白い帯。藍氏にとって非常に重要な意味を持つ。第11話では寒潭洞へ入る鍵として利用された。
不夜天(ふやてん)
岐山温氏の本拠地。温若寒が支配する巨大な城であり、温氏の権力の象徴でもある。
傀儡(くいらい)
陰鉄や邪術によって操られた人間。意思を失い、命令通りに動く存在。温若寒は傀儡を使い、周囲へ恐怖を与えている。
火毒(かどく)
温氏の術によって生じる毒。身体へ深刻なダメージを与える。第11話では藍啓仁(ラン・チーレン)が火毒の影響で弱っていた。
五大世家(ごだいせいか)
仙門百家の中でも特に力を持つ5つの名門世家。
・姑蘇藍氏(グースー・ランシ)
・雲夢江氏(ユンモン・ジャンシ)
・清河聶氏(チンホー・ニエシ)
・蘭陵金氏(ランリン・ジンシ)
・岐山温氏(チーシャン・ウェンシ)
現在は岐山温氏が他世家を強く圧迫している。
『陳情令』第12話 あらすじ・ネタバレはこちら
