第16話では、ついに雲夢江氏(うんむ・こうし)が崩壊し、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)と江澄(ジャン・チョン)が“すべてを失う瞬間”が描かれる。血に染まった蓮花塢(れんかう)、江楓眠(ジャン・フォンミエン)と虞紫鳶(ユー・ズーユエン)の壮絶すぎる最期、そして怒りと絶望に飲み込まれていく江澄…。これまでの『陳情令』の中でも特に重く、涙なしでは見られない回だった。また、そんな絶望の中で、温寧(ウェン・ニン)の優しさが唯一の救いとして強く印象に残る重要エピソードとなっている。
それでは、『陳情令』第16話のあらすじ(ネタバレあり)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『陳情令』第16話 主な登場人物・キャスト
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)/肖戦(シャオ・ジャン)
蓮花塢を失い、江楓眠と虞紫鳶の死を目の当たりにする。深い悲しみを抱えながらも、虞夫人との約束を守るため、必死に江澄を支え続けた。第16話では、これまで明るかった魏無羨が一気に過酷な現実へ引きずり込まれていく。
江澄(ジャン・チョン)/汪卓成(ワン・ジュオチョン)
両親と故郷を一度に失い、精神的に大きな衝撃を受ける。怒りと絶望の中で魏無羨へ感情をぶつける場面は、第16話でも特に辛いシーンとなった。江家の未来を背負う立場として、ここから大きく運命が変わり始める。
江厭離(ジャン・イエンリー)/宣璐(シュエン・ルー)
弟たちの帰りを信じて待ち続けていたが、江家崩壊の知らせを受け崩れ落ちる。悲しみのあまり高熱を出して倒れてしまうなど、優しい師姐(シージエ)の姿が痛々しかった。
江楓眠(ジャン・フォンミエン)/陸剣民(ルー・ジエンミン)
蓮花塢へ戻り、最後まで虞紫鳶と共に戦った江氏宗主。最期は妻と手を握りながら命を落とした。第16話では、不器用ながらも家族を大切に思っていたことが伝わる切ない最期となった。
虞紫鳶(ユー・ズーユエン)/張静静(チャン・ジンジン)
温氏の襲撃に最後まで立ち向かった江氏の主母。江澄へ紫電を託し、魏無羨には「命に代えてでも江澄を守れ」と言い残した。厳しいだけではない、“母”としての深い愛情が強く描かれた回だった。
温晁(ウェン・チャオ)/賀鵬(ホー・ポン)
蓮花塢を制圧し、江氏を壊滅へ追い込んだ張本人。江楓眠夫妻の亡骸を前に酒宴を開くなど、残虐さと傲慢さが際立っていた。
王霊嬌(ワン・リンジャオ)/盧蒽潔(ルー・エンジエ)
温晁の威を借りて好き放題に振る舞う女性。第16話でも虞紫鳶や江家を侮辱し続け、その言動のひどさが際立っていた。
温逐流(ウェン・ジューリウ)/馮茗驚(フォン・ミンジン)
“化丹手”の異名を持つ温氏の強敵。圧倒的な実力で江楓眠たちを追い詰め、江家滅亡の大きな要因となった。
温寧(ウェン・ニン)/于斌(ユー・ビン)
温氏側にいながらも、魏無羨を助けようと動く心優しい青年。第16話では危険を承知で江澄救出に協力しようとするなど、数少ない救いの存在となっていた。鳶と激突し、その圧倒的な実力を見せつけた。
『陳情令』第16話あらすじ(ネタバレあり)

虞紫鳶(ユー・ズーユエン)と江楓眠(ジャン・フォンミエン)の命懸けの想いによって逃がされた魏無羨(ウェイ・ウーシェン)たちだったが、紫電(シデン)に縛られたまま、小舟はどんどん蓮花塢(れんかう)から遠ざかっていく。
やがて安全な場所まで流れ着くと、ようやく紫電の拘束が解けた。魏無羨と江澄(ジャン・チョン)は急いで船の板を外し、必死に舟を漕いで蓮花塢へ戻ろうとする。江厭離(ジャン・イエンリー)には危険だから待っていてほしいと頼み、二人だけで先に戻ることにした。
その頃の蓮花塢は、すでに地獄絵図と化していた。
温晁(ウェン・チャオ)率いる温氏の兵が押し寄せ、江氏の門弟たちは次々と殺されていく。紫電を江澄へ託した虞紫鳶は、それでも最後まで一人で戦い続けていた。
そこへ江楓眠が戻ってくる。
「三娘子!」
傷だらけになりながら妻を守ろうと駆け寄る江楓眠。しかし温逐流(ウェン・ジューリウ)が立ちはだかり、江楓眠は胸を貫かれてしまう。
虞紫鳶は倒れた夫を見つめたまま、静かに短刀を抜いた。
そして自ら胸を刺し、最後の力で江楓眠の元へ這い寄る。
ようやく握り合えた二人の手――。
江楓眠は薄く目を開き、「三娘子…私は…」と言いかけたまま息絶え、虞紫鳶もまた夫の後を追うように静かに命を落とした。
夫婦は最後の最後で、初めて穏やかに寄り添うように息絶えたのだった。
一方、蓮花塢へ戻った魏無羨と江澄は、異様な静けさに違和感を覚える。
二人は裏手へ回り、塀の上から屋敷の中をのぞき込んだ。
そこには無残に並べられた江氏門弟たちの亡骸があった。まだ幼い六子弟の姿まである。
あまりの光景に二人は言葉を失う。
それでも江澄は、「父上と母上はきっと無事だ」と最後の希望を捨てきれなかった。
しかし試剣堂へ視線を向けた瞬間、その希望は完全に打ち砕かれる。
江楓眠と虞紫鳶の亡骸が、静かに並べられていた。
しかも二人は、最後まで手を繋いだままだった。
その前で温晁と王霊嬌(ワン・リンジャオ)は、まるで何事もないかのように酒を飲みながら嘲笑していた。
王霊嬌は虞紫鳶を侮辱し、「夫にも嫌われていた女」などと好き勝手に言い放つ。
さらに温晁も、「女は嬌嬌のように従順でなければ」と笑い、血だまりの中で平然といちゃついていた。
魏無羨と江澄は怒りと悲しみで震え、今すぐ飛び出して二人を殺したい衝動に駆られる。
しかし江澄は耐えきれず、屋根から転げ落ち、そのまま荒野へ走り去ってしまった。
魏無羨も慌てて後を追う。
草原へ飛び出した江澄は、涙を流しながら叫んだ。
「俺の家を返せよ!!」
ようやく現実を理解した江澄は、両親の亡骸を取り戻すため蓮花塢へ戻ろうとする。しかし魏無羨は必死で止めた。
「今戻れば死ぬだけだ!」
だが江澄の怒りは収まらない。
ついには魏無羨の首を掴み、
「お前が余計なことをしたからだ!藍忘機(ラン・ワンジー)や金子軒(ジン・ズーシュエン)なんか放っておけばよかった!お前が出しゃばったから温氏に目をつけられたんだ!」
と感情をぶつける。
魏無羨は抵抗しなかった。
虞夫人から「命に代えても江澄を守れ」と託された言葉が頭に残っていたからだ。
やがて江澄は力なく手を離し、その場に崩れ落ちる。
「父上も母上も…蓮花塢も…全部なくなった…」
二人はそのまま草の上で一晩を明かした。
翌朝、魏無羨は江厭離が一人で待っていることを思い出し、江澄を連れて戻る。
ずっと祈るように待っていた江厭離は、二人の真っ赤な目を見た瞬間、すべてを悟った。
「阿羨…話して」
魏無羨が静かに真実を告げると、江厭離は崩れ落ちる。
「嘘よ…そんなの…」
その日、まるで世界そのものが泣いているかのように激しい雨が降り続いていた。
しかし、どれだけ雨が降っても、蓮花塢に流れた血は消えない。
江家の幸せだった日々も、もう戻らなかった。
三人は眉山(びざん)へ向かうことにしたが、江厭離は悲しみと雨で高熱を出して倒れてしまう。
魏無羨は宿へ二人を残し、薬を買いに街へ出た。
すると街中には温氏の兵があふれ、逃亡者の捜索が始まっていた。
魏無羨は危険を察知して急いで宿へ戻る。
しかし――江澄の姿が消えていた。
魏無羨はすぐに、江澄が復讐のため蓮花塢へ戻ったのだと悟る。
彼は江厭離へ「劉婆婆の家へ逃げて」と頼み、「必ず江澄を連れ戻す」と約束して飛び出した。
再び蓮花塢へ忍び込んだ魏無羨は、物陰で人影を見つけ、その首を掴む。
しかし相手は温寧(ウェン・ニン)だった。
温寧は怯えながらも、「江公子は捕まった」と教える。
魏無羨は一瞬、温寧を人質にしようと考える。
だが、温寧の腰には以前自分が渡したお守りが下がっていた。
それを見た瞬間、魏無羨は思い直す。
温寧は最後まで魏無羨を信じていた。
そして「自分が助ける」と申し出る。
温情(ウェン・チン)と共に夷陵(いりょう)の監察寮へ配属されており、部下も信用できる者ばかりだという。
魏無羨は迷った末、温寧を信じることにした。
さらに江澄だけでなく、江楓眠と虞紫鳶の亡骸も取り戻してほしいと頼む。
温寧は静かにうなずいた。
その夜、蓮花塢は「雲夢監察寮」と名を変えられていた。
温晁は江楓眠と虞紫鳶の亡骸を門へ吊るし、酒宴を開いて勝利に酔いしれる。
その裏で、温寧はこっそり酒に薬を混ぜていた。
一方の魏無羨は、桟橋の小舟に隠れながら温寧の帰りを待ち続ける。
本当に温寧を信じていいのか。
江澄は無事なのか。
もし騙されていたら――。
不安と後悔に押し潰されそうになりながら、それでも魏無羨はただ待ち続けるのだった。
『陳情令』第16話 の感想
第16話は、衝撃的な回でした。
これまで穏やかで温かかった蓮花塢(れんかう)が、一瞬で血の海になってしまい、見ていてかなり辛かったです。
特に江楓眠(ジャン・フォンミエン)と虞紫鳶(ユー・ズーユエン)の最期は涙なしでは見られませんでした。
ずっと不器用ですれ違っていた夫婦だったのに、最後の最後でようやく手を握り合えたんですよね…。あの場面は切なすぎました。
虞夫人はこれまで厳しくて怖い印象が強かったですが、最後はちゃんと“家族を守る母”でした。
「魏嬰、命に代えてでも江澄を守りなさい」という言葉も重かった…。あれは魏無羨(ウェイ・ウーシェン)を完全に家族として認めた瞬間だった気がします。
江澄(ジャン・チョン)が魏無羨に感情をぶつける場面も辛かったです。
誰かを責めないと壊れてしまいそうなくらい、全部を失ってしまったんですよね…。
魏無羨も何も言い返さず受け止めていて、見ていて苦しくなりました。
そして江厭離(ジャン・イエンリー)。
雨の中で崩れ落ちるシーンは本当に胸が痛かったです。
優しくて穏やかな師姐(シージエ)が、一気に両親も家も失ってしまうなんて残酷すぎました…。
あと今回は、温晁(ウェン・チャオ)と王霊嬌(ワン・リンジャオ)への怒りが限界でした。
蓮花塢をめちゃくちゃにしただけでなく、江楓眠夫妻を侮辱しながら酒宴を開くとか、本当に最低すぎる…。見ていてかなりイライラしました。
そんな中で唯一救いだったのが温寧(ウェン・ニン)。
周りがどんどん狂っていく中でも、温寧だけは変わらず優しくて、魏無羨を助けようとしてくれるんですよね。あの純粋さには本当に救われました。
第16話は、雲夢江氏が完全に崩壊してしまった回でした。
でも同時に、ここから魏無羨と江澄の運命が大きく変わり始める重要回でもあったと思います。
ここから先は、ますます辛くなっていくんですよね…。
『陳情令』第16話 用語解説
蓮花塢(れんかう)
雲夢江氏(うんむ・こうし)の本拠地。水辺に囲まれた美しい場所で、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)や江澄(ジャン・チョン)が育った“家”でもある。第16話では温氏の襲撃によって壊滅し、多くの門弟たちが命を落とした。
紫電(しでん)
虞紫鳶(ユー・ズーユエン)が使う強力な霊器の鞭。雷のような紫色の光を放ち、攻撃だけでなく拘束も可能。第16話では江澄へ正式に託され、虞夫人の想いを受け継ぐ象徴のような存在になった。
雲夢監察寮(うんむ・かんさつりょう)
温氏が各地を支配・監視するために作った拠点。事実上の占領地を意味しており、第16話では蓮花塢が奪われ、“雲夢監察寮”へ変えられてしまった。
化丹手(かたんしゅ)
温逐流(ウェン・ジューリウ)の異名。相手の金丹(こんたん)を破壊する恐ろしい術を使うため、仙師たちから恐れられている。第16話では虞紫鳶と激しい戦いを繰り広げた。
金丹(こんたん)
修行によって体内に作られる霊力の源。仙師にとって最も重要な存在で、金丹を失うことは修行者として生きられなくなることを意味する。
眉山虞氏(びざん・ぐし)
虞紫鳶の実家である名門一族。江楓眠(ジャン・フォンミエン)は、魏無羨たちに「眉山へ逃げろ」と命じ、最後の避難先として託した。
九弁蓮(きゅうべんれん)
雲夢江氏の家紋。九枚の花びらを持つ蓮が描かれており、蓮花塢の象徴でもある。第16話では温氏によって取り外され、江氏が完全に支配されたことを示していた。
監察寮(かんさつりょう)
温氏が各世家を監視・支配するため各地に設置した施設。名目上は“管理”だが、実際は武力による占領を意味している。
『陳情令』第17話 あらすじ・ネタバレはこちら

