第15話では、ついに温氏の魔の手が蓮花塢(れんかう)へ及び、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)や江澄(ジャン・チョン)たちの日常が大きく崩れ始めます。理不尽な圧力に追い詰められていく江氏、そして“家族を守るため”に覚悟を決める虞紫鳶(ユー・ズーユエン)と江楓眠(ジャン・フォンミエン)の姿があまりにも切ない。これまで厳しく見えた虞夫人の深い愛情や、江家それぞれの想いが痛いほど伝わってくる重要エピソードとなりました。
それでは、『陳情令』第15話のあらすじ(ネタバレあり)を紹介していきます。
※誤訳があったらごめんなさい。画像出典:公式SNS
『陳情令』第15話 主な登場人物・キャスト
魏無羨(ウェイ・ウーシェン)/肖戦(シャオ・ジャン)
温氏の圧力が強まる中でも仲間を守ろうとし続ける。第15話では虞夫人から厳しい罰を受けながらも、最後まで江澄を守ろうとする姿が印象的。虞夫人から「命に代えてでも江澄を守れ」と託される重要な回となった。
藍忘機(ラン・ワンジー)/王一博(ワン・イーボー)
前話で屠戮玄武との死闘を共に乗り越えた後、姑蘇へ戻っている。直接の登場は少ないが、魏無羨との関係性の変化が前話から強く余韻として残っている。
江澄(ジャン・チョン)/汪卓成(ワン・ジュオチョン)
蓮花塢を守ろうと奮闘するが、温氏の圧倒的な脅威を前に苦しい立場へ追い込まれる。母・虞紫鳶の愛情と覚悟を真正面から受け止めることになる切ない回。
虞紫鳶(ユー・ズーユエン)/張静静(チャン・ジンジン)
江氏の主母として圧倒的な存在感を見せる。王霊嬌への怒りを爆発させる場面は第15話最大級の名シーン。厳しく冷たいように見えながら、最後は命を懸けて息子たちを逃がした。
江楓眠(ジャン・フォンミエン)/陸剣民(ルー・ジエンミン)
温氏に追われる姚氏を受け入れ、最後まで義を貫こうとする。家族を守るため、自ら蓮花塢へ戻る決断を下した。
江厭離(ジャン・イエンリー)/宣璐(シュエン・ルー)
傷ついた魏無羨を優しく看病し続ける存在。家族が崩れていく中でも穏やかさを失わず、江家の支えとなっている。
王霊嬌(ワン・リンジャオ)/盧蒽潔(ルー・エンジエ)
温晁の威を借りて蓮花塢へ乗り込み、好き放題に振る舞う。理不尽な言いがかりで魏無羨を追い詰め、江家との全面衝突を引き起こした。
温晁(ウェン・チャオ)/賀鵬(ホー・ポン)
温若寒の命令で各世家への圧力をさらに強める。屠戮玄武を封じていた法器を探し続ける一方、ついに雲夢江氏への粛清にも動き出した。
温逐流(ウェン・ジューリウ)/馮茗驚(フォン・ミンジン)
“化丹手”の異名を持つ温氏の恐るべき使い手。第15話では虞紫鳶と激突し、その圧倒的な実力を見せつけた。
『陳情令』第15話あらすじ(ネタバレあり)

屠戮玄武(とりくげんぶ)との死闘を終え、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)と江澄(ジャン・チョン)はようやく蓮花塢(れんかう)へ戻ってきた。しかし平穏な時間は長く続かなかった。
ある日、平陽姚氏(へいよう・ようし)の宗主・姚宗主(ヤオそうしゅ)が、わずかな門弟を連れて蓮花塢へ逃げ込んで来る。全身は血まみれで深手を負い、今にも倒れそうな状態だった。
姚宗主は、岐山温氏(きざん・ウェンし)の訓学から逃げ帰ったあとも追撃を受け、一族は皆殺しにされたと涙ながらに訴える。江楓眠(ジャン・フォンミエン)は彼らを受け入れ、すぐに治療と休息の場を用意した。
しかし江澄は、不安を隠せなかった。温氏が各世家を次々と潰している今、蓮花塢も安全ではない。むしろ姚氏を匿ったことで、江氏も狙われる可能性が高い。
江楓眠は状況を考えた末、姚宗主たちを蘭陵金氏(らんりょう・ジンし)へ送ることを決める。今の仙門百家で、温氏に対抗できる力を持つのは金氏しかないと考えたのだ。
魏無羨は、以前は傲慢に見えた金子軒(ジン・ズーシュエン)も、本当は正義感の強い人物だと話す。江澄も、暮渓山(ぼけいざん)で自分たちを救うために動いてくれたのは金子軒だったと認めた。
翌日、江楓眠は娘の江厭離(ジャン・イエンリー)を連れ、姚宗主たちと共に蘭陵へ向かう。
見送りの日、虞紫鳶(ユー・ズーユエン)は素直ではないながらも、夫と娘のために薬や点心を持たせていた。
船へ乗り込んだ江楓眠は、別れ際に妻を振り返る。しかし虞紫鳶は視線を逸らしてしまう。それでも江楓眠も江厭離も、彼女なりの不器用な愛情表現だと理解していた。
一方、不夜天(ふやてん)では温若寒(ウェン・ルオハン)の様子に異変が起きていた。
陰鉄(いんてつ)の影響なのか、右腕から黒い怨念が溢れ出し、自分でも制御できなくなり始めている。温若寒は温情(ウェン・チン)を呼ぼうとするが、彼女はすでに夷陵(いりょう)へ向かわせていた。
さらに温晁(ウェン・チャオ)から、屠戮玄武が倒されたという報告を受ける。しかし問題は別にあった。
屠戮玄武を長年封じていた“何か”が洞窟から消えていたのだ。
温若寒は、それがただの法器ではないと直感する。百年以上も古代妖獣を封印していた代物なら、尋常な力ではない。激怒した温若寒は、何としてでも探し出せと温晁に命じた。
そして温晁は、そのまま雲夢江氏を潰す決意を固める。
江楓眠たちが出発してから数十日後。
蓮花塢には、あと数日で戻るという文が届いていた。だがその頃には、すでに不穏な空気が漂っていた。
そんな中、王霊嬌(ワン・リンジャオ)が温氏の配下を連れて、ついに蓮花塢へ乗り込んで来る。
王霊嬌はまるで自分が主人であるかのように試剣堂へ入り込み、宗主の席へ堂々と腰を下ろした。
魏無羨も江澄も怒りを抑えきれない。しかし虞紫鳶が黙っている以上、軽率に動けない。
すると王霊嬌は、江氏の幼い門弟が揚げていた凧を問題視し始める。
その凧には金色の丸い模様が描かれていたが、王霊嬌は「温氏の太陽紋に似せた不敬な絵だ」と難癖をつける。
あまりにも無理のある言いがかりに、魏無羨は呆れながら「それなら丸くて黄色いミカンも不敬になるな」と皮肉を返した。
もちろん王霊嬌は激怒する。
だが彼女の本当の目的は別にあった。
暮渓山で温晁を侮辱した魏無羨を処罰すること――それが今回の目的だったのだ。
さらに王霊嬌は、江楓眠と魏無羨の母・蔵色散人(ぞうしきさんじん)の噂話まで持ち出し、「江氏が魏無羨を庇うなら、あの艶聞は真実なのでは」と虞紫鳶を挑発する。
その言葉に、虞紫鳶の表情が凍りついた。
そして次の瞬間、彼女は霊器・紫電(しでん)の鞭を振るい、魏無羨を容赦なく打ち据える。
鞭が振るわれるたび、魏無羨の身体は裂け、血が滲む。江澄は止めようとするが、虞紫鳶は聞き入れない。
しかし王霊嬌は、それでも満足しなかった。
「右手を切り落とせば、二度と逆らわなくなる」
そう言い放ち、さらに追い込もうとする。
魏無羨は、自分の右手で江氏が守れるならと覚悟を決める。だがその時、王霊嬌はさらに「蓮花塢を温氏の監察寮にする」と言い出した。
ついに虞紫鳶の怒りが限界を超える。
次の瞬間、彼女は王霊嬌を平手打ちで床へ叩き伏せた。
「奴婢の分際で生意気な!」
そこからは圧倒的だった。
虞紫鳶は紫電で温氏の部下たちを次々と打ち倒し、王霊嬌を踏みつける。眉山虞氏(びざん・ぐし)の誇り高さを見せつけるような凄まじい迫力だった。
しかしそこへ、“化丹手(かたんしゅ)”温逐流(ウェン・ジューリウ)が現れる。
虞紫鳶は、彼が本来は趙(チャオ)姓でありながら温氏に仕えていることを皮肉る。そして二人は激しい戦いへ突入した。
その隙に王霊嬌は外へ逃げ出し、援軍を呼ぶための信号を放とうとする。
魏無羨はそれに気づき、江澄へ止めに行けと叫ぶ。
江澄は飛び出し、王霊嬌を追い詰める。しかし次の瞬間、虞紫鳶が危険だと知り、咄嗟に引き返してしまう。
その瞬間を逃さず、温逐流の掌が江澄へ直撃した。
江澄は吹き飛ばされ、王霊嬌はついに援軍の信号を打ち上げる。
虞紫鳶は、この時点で全てを悟っていた。
もう蓮花塢は守れない。
彼女は金珠(ジンジュ)と銀珠(インジュ)に温逐流を足止めさせると、魏無羨と江澄を船へ押し込む。
そして紫電を江澄へ託した。
「これからは、お前を主人と認める」
それは、江澄を正式な後継者として認める母の言葉だった。
さらに虞紫鳶は魏無羨の胸ぐらを掴み、涙をこらえながら叫ぶ。
「魏嬰!命に代えても江澄を守りなさい!」
魏無羨は声も出せず、小さく頷くことしかできなかった。
虞紫鳶は紫電で二人を縛り、逃げられないようにしたまま船を蹴り出す。
船が遠ざかっていく中、虞紫鳶の頬を涙が流れ落ちた。
紫電に縛られたまま必死にもがく魏無羨と江澄。
そんな二人の前に、偶然、戻って来た江楓眠と江厭離の船が現れる。
事情を知った江楓眠は、すぐに虞紫鳶が温逐流と戦っていると悟った。
江澄は戻ろうと泣き叫ぶ。しかし江楓眠もまた、虞紫鳶と同じ決断を下す。
彼は紫電で魏無羨、江澄、江厭離の三人を縛り直し、眉山へ逃げろと命じた。
「私は三娘子の元へ戻る」
それは、生きて帰れないと分かっている者の言葉だった。
江楓眠は最後に子どもたちを見つめ、静かに告げる。
「阿嬰、阿澄と阿離を頼んだぞ」
そして一人、蓮花塢へ引き返していく。
残された三人は、泣き叫ぶことしかできなかった。
『陳情令』第15話 の感想
第15話は、本当にしんどい回でした…。
ここまで積み重ねてきた“家族”や“居場所”が、一気に壊れていく空気があまりにもつらい。
これまでの蓮花塢(れんかう)は、水辺が美しくて穏やかで、魏無羨(ウェイ・ウーシェン)や江澄(ジャン・チョン)が笑い合っていた大好きな場所でした。だからこそ、その場所に温氏の不穏な空気が入り込んできた時点で、見ている側もしんどかったです。
そして今回、改めて感じたのが、温氏の“理不尽さ”。
凧の柄にまで難癖をつけるとか、完全に言いがかりなのに、逆らえば即粛清される恐怖…。もう誰もまともに反論できない空気になっていて、本当に息苦しかった。
ただ、その中での虞紫鳶(ユー・ズーユエン)が圧巻でした。
今まで魏無羨に厳しく当たる場面が多く、怖い印象の方が強かったのですが、第15話では「蓮花塢の主母」としての強さと覚悟が凄まじかったです。
王霊嬌(ワン・リンジャオ)が好き勝手に振る舞い、ついには監察寮にすると言い出した瞬間の空気は、本当に鳥肌ものでした。
そして――
「奴婢のくせに生意気な!」
あの平手打ち。
あそこはもう、スカッとしたというより、“江氏の誇り”を見た感じでした。
特に、王霊嬌の顔を踏みつけながら啖呵を切るシーンは迫力が凄すぎて、完全に虞夫人の独壇場。温氏相手にも一歩も引かない姿が、本当に格好良かったです。
でも、その強さの裏で、ちゃんと“母”なんですよね…。
江澄へ紫電(シデン)を託す場面。
あれはただの霊器継承ではなく、「江氏を託す」という意味でもあり、息子への愛情そのものでした。
さらに、魏無羨へ向かって
「命に代えても江澄を守りなさい!」
と叫ぶシーンも苦しかった…。
これまで厳しく当たってきた虞夫人だけど、最後の最後で、魏無羨を“家族の一員”として認めているようにも見えたんですよね。
だからこそ余計につらい。魏無羨も人が良すぎ。
あと今回、江楓眠(ジャン・フォンミエン)も本当に切なかったです。
普段は穏やかで感情をあまり表に出さない人なのに、最後は迷わず虞紫鳶の元へ戻っていく。
「私は三娘子の元へ戻る」
この一言だけで、夫婦としての想いが全部伝わってきました。
お互い素直じゃなく、ずっとすれ違ってきた夫婦なのに、最後の最後では“共に死ぬ覚悟”を選ぶのがあまりにも悲しい…。
そして魏無羨と江澄。
二人ともまだ若いのに、一気に現実を突きつけられてしまった感じがつらかったです。
特に江澄は、母から紫電を継承され、父からも江氏を背負う立場として見られ、もう“守られる側”ではいられなくなってしまった。
一方の魏無羨も、「江澄を守れ」という言葉を託される。
ここから二人の関係や運命が大きく変わっていくんだろうな…という重さが、第15話は本当に強かったです。
それにしても、ここ数話はずっと温氏へのストレスがすごい…。
特に王霊嬌の嫌な女っぷりは異常でした(笑)
でも、その分、虞夫人の平手打ちが最高に気持ちよかった回でもありました。
『陳情令』第15話 用語解説
蓮花塢(レンカウ)
雲夢江氏(ウンムン・ジャンシ)の本拠地。魏無羨(ウェイイン)と江澄(ジャンチョン)が育った場所で、美しい水郷として知られている。第15話では、ついに温氏の脅威が直接襲いかかる。
平陽姚氏(ヘイヨウ・ヤオシ)
仙門世家の一つ。温氏の粛清を受け、一族を滅ぼされた姚宗主(ヤオそうしゅ)が蓮花塢へ助けを求めて逃げ込んできた。
蘭陵金氏(ランリン・ジンシ)
五大世家の一つ。豪華な金麟台(きんりんだい)を本拠地とする大世家で、温氏に対抗できる数少ない勢力。江楓眠(ジャンフォンミエン)は姚氏を金氏へ避難させようと考える。
不夜天(フヤテン)
岐山温氏(キザン・ウェンシ)の本拠地。温若寒(ウェンルォハン)が支配する巨大な城で、各世家を恐怖で従わせている。
監察寮(カンサツリョウ)
温氏が各地を支配・監視するために設置している施設。実質的には占領拠点のようなもので、第15話では王霊嬌(ワンリンジャオ)が蓮花塢を監察寮にすると宣言した。
紫電(シデン)
虞紫鳶(ユーズーユエン)が使う霊器の鞭。雷の力を宿した強力な武器で、江氏を象徴する霊器の一つ。第15話では江澄へ託された。
化丹手(カタンシュ)
温逐流(ウェンジューリウ)の異名。相手の金丹(コンタン)を壊す恐ろしい能力を持ち、仙門たちから恐れられている。
金丹(コンタン)
修行によって体内に作られる霊力の源。仙師にとって最も重要な存在であり、失えば修行者として生きることができなくなる。
『陳情令』第16話 あらすじ・ネタバレはこちら

