注文した車が水没車だった、リース車のオーナーになったら騙されたなどの物騒な事件が多いですよね。
これから中古車を購入する方、すでに購入された方で「もしかして騙されて事故車・水没車を買わされた?」と、不安になっている方の為に、
などについて解説していきます。

案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」が、営業50年の経験をもとにご案内しています。
中古車購入の手引き★購入したら事故車??騙された?事故車の見極め方

その車、本当に事故車?
世間一般では、交通事故などで損傷を受けた車をすべて「事故車」と呼んでいますが、自動車業界では「修復歴車」として扱われます。
多くの一般の方が勘違いされていますが、自動車業界では 軽微な修理は「事故車」(修復歴車)として扱われません。
このように、事故でも表面だけの少しの鈑金塗装であれば「事故車」とは言いません。
事故を起こしたすべての中古車を「事故車」扱いしていたら大変なことになります。
そもそも、中古車で無傷の車なんてほぼありません。
店頭に並べる時や、お客様に販売するときは、「へこみや傷」を綺麗に化粧直しして送り出すものです。
ですから、鈑金塗装しているからといって一概に「事故車」とは言えないのです。
特に最近は、買取専門店に行って「事故車」と言われてびっくりするケースが増えています。
これはよくあるケースで、買取専門店が安く買いたたきたいので大げさに言う場合が多いようです。
この場合、「どの程度の履修歴ですか?」と、確認する必要があります。では、どの程度の履修歴を「事故車」というのでしょうか?
事故車の定義
一般財団法人 日本自動車査定協会JAAIのHPによると、
日査協、公取協などの統一基準として事故車(修復歴車)と定義されているのは
◆骨格(フレーム)部位等を交換したり、あるいは修復(修正・補修)したものが修復歴車(事故車)
となっています。

自動車の骨格ってどこ?
自動車の骨格は以下の8つの部分です。

「事故車」扱いになる自動車の「骨格」
1から8の骨格部位に損傷があるもの又は修復されているものは修復歴となります。但し、ネジ止め部位(部分)は骨格にはなりません。
1. フレーム(サイドメンバー)
2.クロスメンバー
3.インサイドパネル
4. ピラー
5.ダッシュパネル
6. ルーフパネル
7.フロア
8.トランクフロア
図は一般財団法人 日本自動車査定協会JAAIのHP参照。詳しく見たい場合はHPをご覧ください。日本自動車査定協会とは、中古自動車査定基準の設定、査定士の技能検定試験、登録査定士の技能向上研修を行っているところです。
こうやって見ると、骨格部位に損傷がある大きな履修歴の車が「事故車」と査定されることが解りますね。

なるほど~骨格か。
俺は骨好きだけどな。
騙されない為の「事故車」の見極め方
これから中古車を購入する人
これから中古車を購入する人に、事故車で騙されない為の注意点をあげておきますね。
ヤ○ーオークションなどに出品されている車は「事故車」に限らず「メーター改ざん車」などが多く、私達業者は絶対に購入しません。
「ストア登録」されている大型店舗は信用にかかわるのでそんな詐欺めいた事はしないと信じたいですが、売れ残った事故車をさばくため、悪徳業者はあえて個人名で出品して事故車を売りさばくことが多いので注意が必要です。
また、最初から車がないのに詐欺目的で出品する犯罪者もいるので注意をしなければなりません。
特に遠方は注意が必要です。私の知り合いの業者は車両代金支払い後、関東から岩手県まで引き取りに行ってやられました(苦笑)
どんなに遠距離でも必ず販売店で現車を確認してから購入しましょう。
では、確認の仕方を紹介しますね。
事故車/目視で探して見分ける

素人にはなかなか難しいですが、目視で探すのは事故車で「騙されない」重要な方法の1つです。
現車をゆっくり下見して、ドアやボンネットなどをあけたり、ゆがみや塗装などのチェックをしましょう。
事故車/点検記録簿の確認して見分ける

次に、「点検記録簿」の確認をしましょう。
12カ月点検や24カ月点検時に、修理作業や交換部品などの詳細を記録をするのが車検点検記録簿です。
基本的に車検時にしか記録を残しませんが、念のため一緒に鈑金された記載がないか確認してみましょう。
先ほど目視の重要性をお話しましたが、自分の目視に自信のない方は、点検記録簿自体がない車の購入は避けましょう。
点検記録簿は1年保管の決まりがありますが、点検記録簿がない車は信頼性がなく、市場価格も安くなる傾向にあります。当社では、記録簿がない中古車の仕入れは極力避けています。
というのも、点検記録簿がない中古車は、運輸省指定工場や運輸省認証工場できちんと車検整備をしていない可能性が高く、不正を隠すために意図的に捨てられたとも考えられますので充分に注意が必要です。
中古車購入時は、点検記録簿や「新車保証書(年式の新しい車のみ)」がついた信頼ある車を購入することが大切です。
査定書や認定書を見せてもらう

自分の購入したい車の「査定書」の開示をお願いしてみましょう。
オークションで仕入れた車ならば、必ず出品表に査定の記入があります。
さらに、各オークションや団体が独自に良質な車であると言う「認定書」や「鑑定書」を発行している車もあります。
ただ、名ばかりの「認定書」、偽造されたと疑わざるを得ない「鑑定書」もありますので、それらがあるからといって信用して現車を確認せずに購入するのだけはやめましょう。
事故車/安い車にはワケがある
何度も言いますが、どんなに遠方でも出向いて現車確認する事が大切です。どんなに信頼ある大型販売店でも話をうのみにせず自分の目で現車を丁寧に確かめましょう。
また、事故車ではないのに相場より「安い車」にも注意が必要です。安い車には必ずワケがあります。

おいらは、すぐに飛びつきそうだワン。
安いからと言ってすぐに飛びついたり、営業マンに「本当はちょい事故だけど問題ない、安くて掘り出し物なんですよ」
なんて甘い言葉に騙されて、フレームの歪んだ「本物の事故車」をつかまされないよう十分気を付けましょう。
事故車で騙されない「安心の購入方法」
事故車で騙されない安心の購入方法として、現車オークションでの「注文販売」をお勧めします。
より上質な車を購入したいため、最近では現在オークションに実際に出品されている現車を注文・購入されるお客様が多いです。

業者が仕入れる現車オークションね
現車オークションでの出品車は、資格を持つ検査員が厳しく検査・査定した出品表(査定・評価・キズや不具合等)により取引されます。
仕入前にお客様はそれを確認、気に入れば購入指示を出すことが出来るので、安心して良質な車をご購入いただけるのです。当社のお客様は10台近く厳選し、納得できる車を購入するまで3カ月近くかかったこともありました。
売れ残りの中古車や事故車などをつかまされるのが心配など、中古車購入に不安を持つ方は、信頼ある販売店で「現車オークションの注文販売」にシフトされた方が安心かもしれませんね。
すでに購入した中古車が「事故車」か調べる
購入してしまった中古車が事故車か調べるには、上記と同じ・点検記録簿を見る・目視で探すの他に3つの方法があります。
JAAI 日本自動車査定協会で確認/依頼

こちらは当社がメーター改ざんを疑った中古車の「判定依頼」の結果です。費用はかかりますが、日本自動車査定協会JAAでは、消費者利益を守る為に車の事故査定、走行距離、冠水車、盗難車などの判定も行っています。
不安な方は、ぜひ依頼してみてください。日本自動車査定協会HP
日本自動車査定協会HPでは、事故車の見極め方や写真が掲載されています。素人の目利きではなかなか難しいと思いますが、時間がある方は自分の車に当てはまるか確認しても良いでしょう。
中古車一括無料査定に依頼する
一番簡単で料金がかからないのが中古車一括査定【MOTA車買取】 です。
「中古車一括無料査定」は、複数の大手の買取業者の査定を「無料」で受けられます。「中古車一括無料査定」はふつうの「買取」と違って競合相手が多い為、より高額な金額を出してあなたの車を買い取りたいと必死になるはずです。
ここで、複数の会社があなたの車の事を「ひどい事故車ですね」と言うなら、完璧な「事故車」の可能性が高くなります。逆に「軽微な履修歴」であれば全く事故車扱いされないので大丈夫でしょう。
「中古車一括無料査定」に申し込むと一斉に電話がかかってくるなどの苦情もありますが、あくまでも無料サービスなのでこれは仕方がありません。「無事故」であると証明する為にも対応して、良い値段が付いたら実際に売って買い換えてしまっても良いですね。
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事故車/相談窓口
残念ながら自分の購入した車が「事故車」と解ったら、JU中古車販売協会連合会に相談してみましょう。各県協会には「中古車相談室」が設置しております。「事故車」だけでなく、「中古車」に関する質問など気軽に相談できますので利用すると良いでしょう。
JU中古車販売協会連合会トラブル相談事例
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