近年、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が多発し、メーカーでは今乗っている車に付けられる「後付け安全装置」 の販売を開始しました。
国でも65歳以上の高齢者を対象に、この後付け装置に2万円~4万円の補助金の給付をしています。
でも、メーカーではまだまだ適応車種が少なく「自分の車につくの?」と悩んでいる方もいます。そこで、このサイトでは、
◆今の車に後付け装置がつくのか? |
さらに、メーカーに適合車種がなかったら
◆200車種以上適合車種 |
取り付けを検討をされている高齢者やご家族の方は、ぜひ参考にしてください。
ここで紹介する装置はすべて、国土交通省認定で認定+補助金支払い対象です。

案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
高齢者必見★今の車に「後付け安全装置」は付くの?社外の補助金対象装置も紹介
「後付け安全装置」は今の車につくの?
まず、今乗っている車に「後付け安全装置」が装着できるか、下記のメーカー別から適合車種を調べましょう。
トヨタ ダイハツ 日産 スズキ ホンダ マツダ 三菱 スバル
・適合車種がない |
などの場合は、社外の安全装置の中から自分に合った装置を選ぶことができます。
「社外品」はすべて国土交通省から認定されたもので補助金がおりるものを掲載しています。
メーカーの後付け安全装置
トヨタ サポトヨプラス+
「サポトヨ+」はトヨタで販売装着している後付け装置で、トヨタ車のみ装着可能です。比較的適合車種が多く、取付は、超音波センサーを前バンパーに2カ所/後ろバンパーにも2カ所埋め込み使用します。
トヨタ サポトヨプラス+ | 機能 | 適合車種 |
本体55,080円税込 取付工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 差引計 15,080円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき文字/音/ランプでお知らせ ・ON/OFF装置あり ・純正カーナビが付いていないと付けられない |
適合車種 |
超音波センサーが、前方・後方の壁やコンビニの壁面ガラスなども感知して、ブザーと「文字表示ランプ」で警告し衝突を避ける手助けをしてくれます。
坂道など、アクセルを強く踏む必要がある場合には装置を切れるON/OFF装置があります。
▶適合車種 |
ダイハツ「つくつく防止」
「つくつく防止」はトヨタと同じく前後4つのソナーが障害物を検知して、警告音で知らせてくれます。
ダイハツ「つくつく防止」 | 機能 | 適合車種 |
59,508円税込 取付工賃/ハーネス付き 補助金-40,000円 差引計 19,508円税込 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき音/ランプでお知らせ ・ON/OFF装置あり |
適合車種 |
さらにあわててアクセルを強く踏み込んだ場合、燃料カットされ約8秒間エンジン出力を抑え急発進を抑制する仕組みになっています。
トヨサポより金額がお安めです。
前方ソナー取り付け位置写真
ダイハツつくつく防止 適合車種型式一覧
★ダイハツから当社に後付け装置の適応可能車種のFAXをいただきました。ダイハツホームページには詳しい型式は掲載されていませんので後付けを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
後付け可能の新しく追加された車両や型式、正確な値段も記入されています。
(型式がL175S-GBb※※とありますが、※※の部分の数値は、どの数字でもすべてOKと言う事です。型式は車検証に記載されています)適合車種がない場合
ニッサン「後付け踏み間違い加速抑制アシスト」
適合車種は5種類とやや少なめ。金額は少々高めの73,700円で補助金を差し引いても33,700円となります。
ニッサン | 機能 | 適合車種 |
73,700円税込 取付工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 差引計33,700円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき文字/音/ランプでお知らせ |
▶ノート2012年9月~ ▶デイズ2013年6月~ ▶マーチ2010年7月~ ▶ジューク2010年6月~ ▶シルフィ2012年12月~ 適合車種がない場合 |
ニッサン「後付け踏み間違い加速抑制アシスト」は、発進時・後退時に壁などの障害物を検知ます。
さらにアクセルペダル強く踏み込まれたと感知すると、ドライバーにブザーとランプでお知らせするとともに加速を抑制します。システム内容は、トヨタ及びダイハツとほぼ同じです。
スズキ ふみまちがい時加速抑制システム
スズキ | 機能 | 適合車種 |
89,540円税込 取付工賃/ハーネス込み 補助金-40,000円 差引計49,540円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき文字/音/ランプでお知らせ ・ON/OFFボタン付き |
▶適合車種 ワゴンR FX・FXリミテッド2012年9月~2014年7月 適合車種がない場合 |
他社製品と同じく、超音波センサーが前方または後方の障害物を検知した状態でブレーキとアクセルを踏み間違えて強く踏み込んだ場合に加速を抑制します。補助金を差し引いても49,540円とお高め。
坂道などでアクセルを踏み込みたい時、上の写真のようにオフスイッチを押すと機能を停止することができます。
ホンダ 株式会社ホンダアクセス
ホンダ | 機能 | 適合車種 |
52,800円税込 取付工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 差引計12,800円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき文字/音/ランプでお知らせ |
適合車種 ▶フィットH19.10~H25.8 ▶NBOXH23.11~H27.8 適合車種がない場合 |
誤ってアクセルペダルを強く踏み込んでしまった場合に加速を抑制します。駐車場などでのペダル踏み間違いによる事故防止をサポートするほか、センサーが前方/後方障害物を検知し、加速を抑制します。
マツダ ペダル踏み間違い加速抑制装置
マツダ | 機能 | 適合車種 |
¥67,100税込 取付工賃/ハーネス込み 補助金-40,000円 差引計27,100円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき音/ランプでお知らせ ・ON/OFF装置あり |
▶デミオ’07年~ ’14年 ▶ベリーサ’05年~ ’15年 適合車種がない場合 |
三菱 ペダル踏み間違い時加速抑制アシスト
適合車種は2車種。EKスペースは令和2年2月までの比較的新しい車種にも取付可能です。
三菱 | 機能 | 適合車種 |
7万1500円 工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 差引計31,500円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき音/ランプでお知らせ ・ON/OFF装置あり |
▶eKワゴン(B11W)H25年6月~H31年3月 ▶eKスペース(B11A)H26年2月~R2年2月 適合車種がない場合 |
車両前後バンパーに超音波センサーをとりつけ、障害物を検知した場合に室内に取り付けた表示機にランプ点灯とブザーで警告します。前進・後退時にブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを強く踏み込んだ場合には、加速を抑制します。
スバル ペダル踏み間違い時加速抑制装置
スバルでは、適合車種により「2種類」の後付け安全装置を販売しています。価格が安い35,200円の方は、ダイハツの「つくつく防止」を使用しています。
スバル | 機能 | 適合車種 |
56,100円 工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 差引16,100円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき音/ランプでお知らせ |
▶インプレッサ(GP/GJ型) ▶SUBARU XV (GP型) |
35,200円 工賃/ハーネス別 補助金-40,000円 本体は差引0円 |
・前後にセンサー取付 ・アクセルペダル踏み間違い ・前後の障害物を検知したとき音/ランプでお知らせ ・ON/OFF装置あり |
▶ルクラ(RF型)▶ステラ(RK型)▶プレオ(RD型)▶プレオ+(RE型) |
メーカーに適合車種がない場合
トヨタ・ダイハツ・ニッサン・ホンダ・スズキ・マツダ・三菱・スバルの後付け安全装置と価格、適合車種を紹介しましたが、メーカーに適合車種かない場合は、社外の安全装置を選びましょう。
現在発売されている社外品はすべて、メーカーのようにバンパーなどにセンサーを取り付けず、「踏み間違い防止装置」アクセル装置のみの加工となります。センサー取付はメーカー以外は取り扱っていません。
その為、国からの補助金は2万円です。
ここで紹介する3種類の「社外品」はすべて国土交通省から認定され、補助金がおりるものを掲載しています。
◆オートバックス 踏み間違い加速抑制システム
オートバックスの「ペダルの見張り番2」は、200車種以上の取り付けが可能です。
◆「ペダルの見張り番2」 |
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販売店 | オートバックス専売 |
価格 | 税込44,000円工賃ハーネス込 サポカー補助金20,000円 差引支払額24,000円(税込) |
用途 | 急発進防止/アクセル踏み間違い防止装置 |
適合車 | 国産車12V車(注1) 200車種以上の取り付けが可能 電子制御アクセル車(注2) (適合表はこちら) |
機能 |
・アクセル開度を制御し、急発進を抑制 |
オートバックスさんに伺うと「ペダルの見張り番」のコーナーがありました。
「ペダルの見張り番2」は「オートバックス専売」なので、車検修理工場には依頼できません。オートバックスさんでのみ、販売・取付してもらうことができます。
アクセルが急に踏み込まれた場合、装置が自動的にアクセル信号をキャンセルし急発進を防止します。アクセルの踏み具合が5段階に調節が可能。装置がいらない場合に使える「ON/OFF装置」も付いています。
オートバックス店舗での販売価格
実際オートバックス店舗に行ってみて後付け装置の価格を店員に聞いたところ、「本体+工賃+ハーネス」で40,000円+税との事で、他はなにもかからないそうです。取り付け工賃などの内訳は下の写真をご覧ください。
後付け装置の取付け時間
後付け装置の取り付け時間は、なんと2時間とのこと。
「えっ? 2日の間違いじゃないの?」
と聞き直してしまいましたが、やはり2時間なんだそうです。
待っている間にできそうですね。びっくりです。
◆イエローハット/S-Drive 誤発進防止2システム
イエローハットの後付け装置「S-Drive 誤発進防止2システム」は、ほとんどの車種に装着可能です。
◆「S-Drive 誤発進防止2システム」 |
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販売店 | イエローハット/他提携修理工場 |
価格 | 本体25,300円税別 ハーネス4,700円税別/工賃8,000円税別~ サポカー補助金20,000円 差引合計21,800円(税込) |
用途 | 急発進防止/アクセル踏み間違い防止装置 |
適合車 | ほとんどの車種につく(適合表はこちら) |
機能 |
・アクセルのセンサーを制御し、誤踏みによる急発進を抑止 |
「S-Drive 誤発進防止2システム」は、イエローハット/他提携店で販売装着できる後付け装置です。
S-Drive 誤発進防止2システムは、運転者の踏みこみ方を自動で学習し作動してくれるので、普段と違った低速時の急な踏み込みや、あわててベタ踏みした場合に、アクセルのセンサーを制御し誤発進を抑止します。
目立つ黄色のON/OFF切替えスイッチがお年寄りには解り易そうです。ほとんどの車種につくそうなので、 近くに提携店がない場合はイエローハットにGOです。
S-Drive 誤発進防止2システム提携店
S-Drive 誤発進防止2システムは、イエローハットの他、近くの認証修理工場でも取付可能となりました。
お近くの「修理工場」で取り付け可能か問い合わせてみてください。
◆ワンペダル(ナルセぺダル)/ナルセ機材
ナルセ機材の、ワンペダル(ナルセぺダル)もほとんどの車に装着可能です。
◆ワンペダル(ナルセぺダル)/ナルセ機材 |
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販売店 | ナルセ機材 熊本県玉名市岱明町野口603 |
価格 | ◆本体170,000円税別 熊本県本社持ち込み ◆本体200,000円税別 他修理工場に依頼する場合 ※部品代(数千円)・外車などの特種車は別途料金がかかかる サポカー補助金は、20,000円を上記金額よりマイナス 下肢に障害をお持ちの場合に、上限で10万円の助成金制度 |
用途 | 急発進防止/アクセル踏み間違い防止装置 |
適合車 | ほとんどの車でOKだが、問合せにて確認 OKであれば事前検査(申し込み) 車検証での型式確認や必要に応じて計測5400円(税込)かかる |
機能 |
・事故を防ぐために開発された一体型のぺダル。右足用・左足用・兼用タイプあり。 |
「ナルセペダル」は、アクセルとブレーキを一体型にさせた「ワンペダル」式の後付け装置です。
障害者用にも使われていて、アクセル踏み間違いを防止できます。通常の車は、アクセルとブレーキのペダルが別れていて別々に操作しますが、「ナルセペダル」は一体型になっているので踏み間違う事はありません。
操作方法
操作方法は、1つのペダルに足を置いた踏めばブレーキがかかり、右に傾けて踏むとアクセルになります。とても使いやすそうですが、お値段がお高いですね。
熊本本社に持ち込めない場合は、近くの認定修理工場にお願いして付けてもらう事になります。
まとめ 高齢者必見★今の車に「後付け安全装置」は付くの?社外の補助金対象装置も紹介
今乗っている車にメーカーの後付け安全装置が付かない場合は、社外の安全装置をつける事が出来ます。
社外の安全装置は、アクセル踏み間違い抑制装置しか付きませんが、近年の高齢者の踏み間違い事故の増加を見ると不可欠な装置だと言えます。
社外の後付け装置でお勧めなのは、高齢者にも単純で使いやすいワンペダル式のナルセ機材がおすすめです。でも、金額が高額ですよね。
価格の安さで選ぶならオートバックスやイエローハットです。スイッチのON/OFF操作もあるので坂道や雪道に踏み込むことが可能です。しかし、お年寄りには少々難しいかもと感じます。
例えば、坂道で停車から発進する際、踏み込まないと車が後ろに下がってしまいます。しかし、いくら踏み込んでも、前に進まないのがこの装置、こんな時にお年寄りは慌てずスイッチのON/OFF操作を出来るのか疑問が残ります。
また、後付けの安全装置は自動ブレーキではありません。メーカーによると、後付け安全装置は自動ブレーキとは違い、ブレーキ制御のサポートをしてくれる装置と明記されています。
センサーやソナーは針金、フェンス、標識の支柱など細い障害物、人・布・生垣などの音波が反射しにくい障害物、スポンジ・雪など超音波を吸収しやすい障害物を正しく検知できない場合もあります。
後付けの安全装置を取り付けたからと言ってすべて万全ではありません。運転状況、車両状態、天候状態およびドライバーの操作状態によっては危険が伴います。
後付けの急発進防止装置/アクセル踏み間違い防止装置 を付けたからと言って過信せず、慎重に運転することを心がける事が大切です。