平成3年より「自動車の保管場所の確保等に関する法律」が変わり、軽自動車も地域によって車庫証明が必要となりました。
しかし実際には、義務地域であっても「軽自動車の車庫証明」を出していない方や、出し忘れている方が多いです。
私達業者も、車庫証明の必要な地域であっても軽自動車の車庫証明を出さない事が多々あります。
では、なぜ車庫証明を出さなくてよいのでしょう?
軽自動車の「車庫証明」が、いらない理由は何でしょう?
出し忘れたら、どうなるのでしょうか?
今回はこういった疑問にお答えし、軽自動車の「車庫証明」の正しい知識について解説していきます。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」が50年の経験をもとに、ご案内いたします。
軽自動車の車庫証明「いらない」理由・出し忘れたら?
軽自動車の車庫証明がいらない理由は、
などが挙げられます。
まずは、普通車と軽自動車の「車庫証明」の違いを理解することで、軽自動車が「車庫証明がいらない」理由が納得できます。
では、順番に解説していきますね。
軽自動車の車庫証明「いらない」理由
1.軽自動車の車庫証明は「届け出」だから
軽自動車の車庫証明は、普通車と違って警察署に「届け出」をするだけなので、そもそも証明書として発行されません。
一方、普通車の車庫証明は、管轄の警察署から「保管場所証明書」として発行されます。
普通車の、車庫証明をとる為には「自動車保管場所証明申請書」に
などの細かな情報を書き、地図を添えて管轄の警察署に提出します。
すると、警察官が実際に現地を訪れて調査し、問題がなければ「車庫証明書」を発行します。これを陸運局に提出し、やっと登録➡納車となるのです。
しかし、軽自動車の場合は違います。
軽自動車の場合、普通車と違って「届け出」だけなのでとても簡単です。
上は、軽自動車の車庫証明の「届出書」です。
これを見ると解るように、軽自動車の「車庫証明」は、単なる「届出書」で普通車のような「証明申請書」ではありません。
つまり、軽自動車の車庫証明では「この場所に車を停めますよ~」と届けを出すだけで、警察署は受領するだけなのです。
軽自動車の車庫証明は、普通車のように「現地調査」を行い、証明書を発行することはないのです。
2.登録後の申請で良いから
さらに、普通車と大きく違う点は、軽自動車は「車庫証明」がなくても登録ができるという点です。
軽自動車
車庫証明がなくても登録できる
↓
「車庫証明」がいらない
じゃあ軽自動車は車庫証明はいらないってこと?・・・ではありません。
車庫証明は出さなければなりません。登録時だけではなく納車後に出してもOKと言う意味です。
ただし、届け出には期限があります。車庫証明の出し忘れには気を付けましょう。
この事は、自動車保管場所届出書にも明記されています。
(「3カ月以内」と記載されている情報は以前のものです。「直ちに出す事」または「15日以内」です。出し忘れにご注意ください。)
3.義務地域のみ必要だから
軽自動車を登録する際、すべての車に「車庫証明」が必要なわけではありません。
保管場所届出を義務付けられている地域のみ必要で、軽自動車を、義務地域外に保管する場合は、届け出の必要はなく、登録時、登録後も「車庫証明」の届け出はいりません。
軽自動車の保管場所義務地域は、人口10万人以上の都市や、県庁所在地がある地域がほとんどです。
詳しい義務地域はこちらからご確認ください。平成23年から施行されている最新のものです。
全国軽自動車協会連合会HP
軽自動車の車庫証明、出し忘れた場合は?
義務地域と知らずにうっかり「車庫証明」を出していない、出し忘れている場合であっても10万円以下の罰金が科せられるので注意が必要です。
軽自動車だからといって同一場所に8時間以上路上駐車をすると20万円以下の罰金に科せられます。必ず駐車場を確保して「車庫証明」を出し、出し忘れに気を付けましょう。
駐車場が見つからないからと虚偽の届け出をした場合でも、10万円以下の罰金に処せられます。
自動車の保管場所の確保等に関する法律
第五条 軽自動車である自動車を新規に運行の用に供しようとするときは、当該自動車の保有者は、当該自動車の保管場所の位置を管轄する警察署長に、当該自動車の使用の本拠の位置、保管場所の位置その他政令で定める事項を届け出なければならない。
罰則 軽自動車の車庫証明に置いて、新規届出・変更届出をしない場合、又は虚偽の届出をした場合は、10万円以下の罰金が科せられます。
自動車の保管場所の確保等に関する法律
どんな時に車庫証明が必要?
では、どんな時に車庫証明が必要なのでしょうか?
軽自動車には、以下の時に「車庫証明」が必要になります。
業者が出さない/出し忘れてしまう理由
車庫証明が必要な地域であれば、もちろん業者は車庫証明を出します。しかし様々な理由で車庫証明を省略、結果的に出し忘れになる場合もあります。
お客様が車庫証明を自分で出す場合
お客様の中には、車庫証明を自分で出すとおっしゃるお客様もいます。業者に車庫証明を頼むと「車庫証明届け出代行手数料」がかかるからです。
「車庫証明届け出代行手数料」の相場は1万円~2万円です。自分で届け出すると標章交付手数料(印紙代)が、たった500円~580円だけで済みますものね。(県により異なる)
業者に払う「車庫証明取得代行手数料」1万円~2万円が節約できるわけです。
ですから、お客様から申し出があった場合、車庫証明の手続きはいたしません。私達業者は売り上げが減ってがっかりですけどね。
その後、お客様が本当に車庫証明を出されたかどうかは解りません。出し忘れてしまったり、時間が取れないなどの理由で出していない方も当然いるでしょう。
後で出し忘れがバレたら、節約より高い罰金になるので注意しましょう。
車庫証明はとらずに値引き/即納
また、最初から車庫証明をとらずに値引きをする業者もいます。「車庫証明は自分で手続きしてね、その分安くするから車買ってね」という感じです。
また、車庫証明をとらないほうが、スピーディに納車ができます。
当店でも、事情があり急いでいるお客様には「車庫証明ナシ」「自己責任で出してね」の対応をする事もあります。
納車後お客様が、うっかり車庫証明を出し忘れてしまうというパターンです。これを読んで思い当たる人は、すぐに車庫証明を出しましょう。
別ページの「軽自動車の車庫証明は、出さないとバレる?」も参考にしてください。
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まとめ 軽自動車の車庫証明「いらない」と言われる理由・出し忘れたら?
軽自動車の車庫証明は届け出の義務があり、これを怠ると10万円の罰金を科せられます。しかし、適用地域なのに出し忘れてしまっている人が多いです。
というのも、軽自動車の車庫証明は、普通車の車庫証明のように警察が現地調査にくることはありませんし、車庫証明がなくても登録が簡単に出来るからです。
これが車庫証明が「不要」と言われてしまう原因になっているようです。
しかし、実際に出し忘れて10万円の罰金を支払ったという話は聞いたことがありません。
届けを出さなかった車が盗難等の犯罪に使われたとか、駐車違反を繰り返したなどの場合は違ってくるのだと思いますが、よほどの事がない限り罰金を払う事はないでしょう。
また、車庫証明には・・・
「新車」だから業者にたのむ
「中古車」だから自分でしなければならない・・・などの区別はありません。
車を少しでも安く買いたい/警察署に行く時間がある/書類を書くのが面倒でない/という方は節約の為にもぜひ、車庫証明にチャレンジしてみてください。
ただし、「出し忘れ」にはお気を付けくださいね。自信がない場合は業者に頼みましょう。