2台目以降の車を取得して新たに自動車保険を契約する際の保険料のお得な割引方法を解説しています。
近年多発する事故で保険料が毎年高騰しています。保険料が安いからと、万が一の時に不安な保険を選ぶのではなく、「割引制度」を利用して、賢く保障が十分な保険に加入することをお勧めします。
案内するのは、保険代理店・運輸局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。自動車損害保険募集人資格の他、傷害・火災・生命保険募集資格を持つ保険のエキスパートです。50年の経験をもとに実際に起こった事故トラブルの解決方法を解説しています。
自動車保険 2台目の保険料を安くする方法 セカンドカー割引/ノンフリート多数割引/子供等級譲渡を解説
知ってて得する割引一覧
シーン | 使える割引 | お得度 |
2台目の車に初めて保険をかける | セカンドカー割引 | ★★★7等級(30%割引)から入れる |
2台目も1台目と同じ保険会社に入る | ノンフリート多数割引 | ★2台とも保険料の3%割引 |
親から等級を引き継ぐ/譲渡 | 親の等級で加入できる | ★★★親の等級での割引 |
割引を使うには条件があります。詳しくは下記で説明していきます。
セカンドカー割引
セカンドカー割引は、2台目の車が条件を満たせば割引になるサービスです。2台目の車を購入し、自動車保険に新規加入する場合は、忘れずに申告しましょう。
初めて自動車保険を契約される場合6等級(19%割引)からスタートしますが、このセカンドカー割引が適用されると7等級(30%割引)からスタートするので保険料がお得になります。
ただし、この割引には条件があり、この5つの条件をすべて満たすことで割引が適用されます。
比較的簡単な条件なので割引が適用されやすいかと思いますがチェックしてみましょう。
他の保険会社で加入していたものを、1台目と同じ保険会社に移してもセカンドカー割引は適用されません。
他社で契約されていてもセカンドカー割引の対象となります。
1台目が配偶者や同居の親族等の車でもセカンドカー割引の対象となります。
★もちろん3台目も適用されます。
用途・車種が、自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車、自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)、自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)、自家用小型貨物車、自家用軽四輪貨物車、特種用途自動車(キャンピング車)である自動車をいいます。
車検証を確認しましょう。
1台目の車の自動車保険の記名被保険者が個人であること(法人ではない)
自動車保険証券を確認しましょう。
ノンフリート多数割引
同じ保険会社で2台以上まとめて契約をすると、さらに保険料が3%割引になります。
ノンフリート多数割引を適用するには、保険契約を1つの契約にまとめて、枝番を付けなければなりません。
つまり1台目の契約を解約し、2台いっぺんに加入し直すと言う事になります。これにより保険の始期と終期(保険加入日時)が2台とも同じになり、両車とも3%割引が適用されます。
1台目・・・A12345-枝番1(前の等級を引き継ぎ3%割引)
2台目・・・A12345-枝番2(3%割引)+セカンドカー割引
ノンフリート多数割引のメリット/デメリット
セカンドカー割引からさらに3%割引きのあるノンフリート多数割引ですが、デメリットもあります。
保険の始期が同じになると言う事は、保険料の支払いも同じ時期と言う事です。
同じ月に保険料の支払いが2台分あると支払い額が大きいから、わざわざ違う時期にお車を購入される方もいます。
これは一括払いの場合だけで、分割払いにすると多額の支払いは抑えられます。
ほとんどの保険会社で利息等は載せずに均等割りで支払えますので、同月に支払いが大変という方は、「12カ月分割払い」を選択するのがベストでしょう。
また、ノンフリート多数割引は、契約台数によって割引率が変わります。契約台数が多いほど割引率はupします。
契約台数 | ノンフリート多数割引 |
2台 | 3%割引 |
3~5台 | 4%割引 |
6台 | 5%割引 |
割引率は保険会社によって多少誤差がありますのでご確認ください。
等級の良い親の保険を子供に譲渡
年齢の低い人の保険料は、運転が未熟なため保険料が高くなります。しかし「保険を子供に譲渡したら保険料が安くなった」という話を耳にした事があると思います。
ここには、保険料をお安くするカラクリがあります。
この方法は保険業界ではポヒュラーで正式な方法です。知らなければ損をして新規で高い保険料を払う事になります。保険加入の際は、必ず申告するようにしましょう。
では、そのカラクリをみていきましょう。
保険料が安くなるカラクリ
18歳になる子供が免許を取って、ムーブキャンパスの新車を購入。
保険に新規加入する場合、「親の保険を譲渡した場合」と「しない場合」の金額の違いを見て行きましょう。
保険料計算はあいおいニッセイ同和損保
※親の保険は20等級
・年齢制限 年齢を問わず保障
・対人/対物 無制限
・人身傷害補償 5,000万円
・その他、弁護士費用等一般的な特約付き
➡ 184,390円
◆ 親の保険をもらった場合
➡ 83,660円
なんと親の保険をもらうと、10万円近くお安くなるのです。
もちろん、親の車は新規で保険に入り直さなければなりません。
新規で入るので今まで加入していた保険料よりも、もちろん高額になりますが、先に説明した「セカンドカー割引」「ノンフリート多数割引」が使えます。
また35歳以上であればさらに割引されます。さらに、運転経験の長い親がゴールド免許だった場合、さらに割引が加わりお子さんの保険と合算すれば確実にお安くなると言うわけです。
等級の引継ぎができる条件
自動車保険の等級は、誰でも引継ぎ/譲渡が出来るわけではありません。同居のお子さんならまず間違いなく引継ぎ/譲渡ができます。
・配偶者
・同居の親族 本人の6親等以内
・別居で生計を共にしている子供(大学生など)
注意・・独立して一人で生計を立てている子供は引き継げません。
まとめ
自動車保険2台目を安くする割引制度
🔵 セカンドカー割引・・・7等級(30%割引から開始)
・1台目が11等級以上の保険証が必要
・自家用8車種であること
・法人名義ではなく個人名義である事
🔵 ノンフリート多数割引・・・3%割引
・解約して始期をそろえる
・払いは分割がお勧め
◆親の等級を子供に譲渡
・親の等級が高い場合のみに適応
・親は新規で加入する必要あり
保険会社はお得な割引制度を用意しています。知らずに高い保険料を支払っていたなんて事にならないように、事前にチェックをしておきましょう。
また2台目の自動車保険を新規加入する際、
🔵 代理店を通しての加入
などの場合をのぞいて、保険会社の方から割引制度の確認をすることはありません。必ず、加入する保険が2台目の車であることを申告しましょう。