軽自動車の税金は新車登録から「13年」を超えると高額になります。そこで、今日は13年目を迎える軽自動車の様々な疑問を解決していきたいと思います。
このページで解決できる疑問はこちらです。 ◆軽自動車の税金って何があるの? |
軽自動車税/13年で増税「車検と買い換え」どっちがお得?
13年目の軽自動車、車検か買い換えか迷うわ~。
13年目から軽自動車税が上がるって聞いたぜ~
13年経過の「軽自動車の税金」はいくら?
軽自動車税には何があるの?
軽自動車にかかる税金は、3つあります。
軽自動車税 | 毎年4月1日時点での所有者に、市町村役場から請求される税金 |
重量税 | 2年に1度、車検時に支払う税金 |
取得税➡環境性能割(2019.10.1より) | 取得税に代わり、軽自動車購入時に支払う税金。燃費が悪く環境に悪い車は重税され、燃費の良い「環境に良い車」なら免除/または安くなる。詳細はこちら |
このうち、13年目に増税されるのは「軽自動車税」と「重量税」の2つです。
軽自動車税/13年目の金額は?
新車登録から13年経つと「軽自動車税」は増税されます。新車登録時の自動車税は7,200円ですが、13年経つと12,900円になります。
軽自動車税一覧表
乗用/貨物 | 自家用/営業 | 軽自動車税 新車登録から H27.3/31以前 |
軽自動車税 新車登録からH27.4/1以後 |
軽自動車税 新車登録から13年経過 |
乗用 | 自家用 | 7,200円 | 10,800円 | 12,900円 |
乗用 | 営業用 | 5,500円 | 6,900円 | 8,200円 |
貨物 | 自家用 | 4,000円 | 5,000円 | 6,000円 |
貨物 | 営業用 | 3,000円 | 3,800円 | 4,500円 |
「軽自動車税」は普通車と違い、排気量別の課税ではありません。
軽自動車税は「乗用車」よりバンや軽トラックなどの「貨物」の方が値段が低く、営業用になるとさらに低くなります。
自分の車がどれにあたるのか解らない場合は、車検証の赤丸印の部分に記載されていますので車検証をチェックしてみましょう。
重量税/13年目の金額は?
軽自動車は13年を超えると、自動車税に加えて重量税も増税されます。
13年を超えた軽自動車は、車検証の赤丸の部分が「自家用」の場合8,200円に、事業用の場合5,400円になります。
下の表は、基本的な重量税の金額です。
(低燃費の車ですと「エコカー減税」が利用できるので、ここから免税または25~50%減税になる車もあります)
13年未満 | 13年経過 | 18年経過 | |
自家用 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
事業用 | 5,200円 | 5,400円 | 5,600円 |
軽自動車重量税「特殊な13年経過の数え方」
軽自動車が13年経っているかは、単純に現在の年号から「車検証」の初年度登録(青い四角)を引き算するだけですが、特殊な数え方をするので注意しなければなりません。
上の「車検証」の初年度登録(青い四角)がちょうど「13年前」だった場合でも、その年の12月1日までは13年未満と数え、重量税は6,600円となります。
ですから、13年経っていても車検が1月~11月までの軽自動車は、増税前の6,600円になります。
13年経過 | 現在の年号 | 初年度登録 | 増税される日 |
平成31年(令和1年) | 平成18年 | 平成18年 12月1日~ | |
令和2年 | 平成17年 | 平成17年 12月1日~ | |
令和3年 | 平成16年 | 平成16年 12月1日~ | |
令和4年 | 平成15年 | 平成15年 12月1日~ |
軽自動車税 13年を超えると、なぜ高くなるの?
13年を超えた車の「軽自動車税の増税制度」は2016年に始まりました。
「経年車重課」といって、古い車は燃費が悪い上に、排気ガスなどで環境へ悪影響を及ぼすとされ、軽自動車税の標準税率が引き上げされまたのです。
確かに、古い車は燃費も悪いし、排気ガスも多そうね。
この制度では、新車から13年を超えた車の税率が20%上乗せされ、軽自動車税だけでなく、すべての車に適用される事になったのです。
これは、政府が13年を超える車のユーザーに、新しく環境に良い車へ乗り換えることを促し、電気自動車やハイブリッド車などの「環境に良い車」を普及させたい狙いがあると言われています。
13年経ったら「車検/買い換え」どっちがお得?
新車登録から13年経つと、車を買い換えようか?それとも車検を受けようか迷う方が多いです。
車は高額です。購入するより、車検をとった方が安いのはあたりまえです。
しかし、13年目にもなると、経年劣化により、様々な箇所に不具合が生じてきて、その費用も心配ですよね。
13年目の車検はどのくらいの費用がかかり、買い換えるとなるとどちらがお得なのか解説していきます。
軽自動車13年超/車検費用はいくら?
13年経った軽自動車の車検は「重量税の値上がり」と「経年劣化の消耗部品交換+故障修理」というリスクが加わりますから、今までの車検代より20%増しになると考えられます。
下の写真は、13年を経過した車の「車検請求書」です。タイミングベルト交換を合わせて15万円近くかかっています。これは街の認証車検修理工場での車検金額ですので、高額なディーラーではもっと請求されるでしょう。
では、13年を経過するとどんな故障や修理が予想されるのか?金額はいくらかかるのか解説していきます。
13年目に必須/予想される大きな修理
必須◆タイミングベルト交換 3~4万円
タイミングベルトの交換は済んでいますか?
タイミングベルトの交換は10年または、10万キロで交換しなければなりません。最近の軽自動車は品質がよく、まだ大丈夫と先伸ばしているケースが多いですが、個々のお客様の管理の仕方で車の劣化度は異なるので、うのみにしてはいけません。
タイミングベルトが走行中に切れるとエンジンが破損し、廃車にせざるをえないケースがほとんどです。タイミングベルトが切れるとタイヤにロックがかかり大事故につながります。13年でまだ交換していない場合は、早めに交換するようにしましょう。
タイミングベルト交換は3万円~4万円が相場ですが、周辺の部品の交換も必要な為、さらに1万円~2万円プラスされると予想できます。
予想◆エアコンのコンプレッサー 10万円
エアコンのコンプレッサーは比較的強い部品と言われていますが、カーエアコンの寿命は10年といわれ、徐々に性能が劣化します。下記はワゴンRが故障した時の修理の目安です。
ワゴンRの場合 エアコンガス補充 2,000~4,000円 |
予想◆塗装のはげ 10万円
ちょうど15年前くらいから流行り出した、薄い茶系ゴールド・薄いピンク・薄いブルーなどの車は塗装が弱く剥げてしまい、塗装を依頼するお客様が多いです。
ハゲる箇所はボンネットが一番多く、次に屋根が多いです。塗装は少なく見積もって10万円はしますので、金額を聞いて買い換えるお客様がほとんどです。
買い換えの費用とメリット
13年経過すると、軽自動車税・重量税などが高額になり、経年劣化の修理箇所や故障個所も増えます。その為、車検費用が高くなり車検に要する期間も長くなってしまいます。
修理代や税金がかさむ古い車にお金をかけるより、新しい車にお金をかけたいという方も多いです。しかし、車検代金より車両代金は高額なので、慎重に考えなければなりません。
一般的に、車の買い替えは13年目が一番お得と言われていますが、税金のお得度を含め、買い換えのメリットをご紹介していきます。
13年経過の税金 VS 買い換えの税金
まずは、税金のメリットを見て行きます。
解りにくいので、スズキのハスラーを新車で購入する場合の実際の金額を見てみましょう。
グレード | 環境/燃費 | 価格 |
G |
32.0km/l 2020年度燃費基準+30%達成車 |
◎環境性能割対象 本体価格 1,323,000円 |
軽自動車税 比較/グリーン化特例でお得
排出ガス性能や燃費性能に優れた新車を購入した場合、軽自動車税が軽減されるグリーン特化例でお得に減税できます。3度目の延長で、2021年3月まで適用が決まっています。
適用期間 2019年4月1日~2021年3月31日 適用内容 適用期間中に新車新規登録等を行った場合に限り、当該年度の翌年度分について特例措置が適用 |
「軽自動車税」金額比較
ハスラーを購入した場合、グリーン化特例が使えるので5,400円/年の軽自動車税となりお得です。軽自動車税は毎年支払わなければならないので、お安くなると助かりますね。
13年超の軽自動車税 | 軽自動車税 75%軽減 電気自動車など |
軽自動車税 50%軽減 2020年度燃費基準+30%達成 |
軽自動車税 25%軽減 2020年度度燃費基準+10%達成 |
12,900円/年 | 2,700円/年 | ハスラー 5,400円/年 |
8,100円/年 |
重量税 比較 エコカー減税でお得
2021年4月30日までにハスラーの新車登録を行った場合、エコカー減税が適用されるので重量税は3,700円になります。
13年経過 | 2020年度燃費基準+40%達成 | 50%軽減 2020年度燃費基準+20%達成 |
25%軽減 2020年度燃費基準達成車 |
エコカー外 |
8,200円 | 免税 | ハスラー 3,700円 |
5,600円 | 9,900円 |
また、電気自動車、ハイブリット車などの環境に配慮している車に買い換えた場合、増税適用外とされ、13年を超えても増税されません。
環境性能割(取得税)が非課税になる
2019年10月から、取得税の代わりに導入される新税「環境性能割」では、燃費が良く環境に良い車は免税/減税されます。
ハスラーの場合、モーターと併用して走る為、32km/lと高燃費な車なので非課税になります。
税率 | 燃費基準値達成度 | |
自家用 | 営業用 | |
軽自動車 | ||
ハスラー 非課税 |
非課税 | 電気自動車等 |
★★★★かつ2020年度燃費基準+20%達成車 | ||
★★★★かつ2020年度燃費基準+10%達成車 | ||
1.0% | 0.5% | ★★★★かつ2020年度燃費基準達成車 |
2.0% | 1.0% | ★★★★かつ2015年度燃費基準+10%達成車 |
2.0% | 上記以外 |
「車検/買い換え」どっちがお得?
政府や、私共業者はもちろん「買い換え」をお勧めします。
最近の新車の70%は、環境に良いエコカーです。確かに、愛着を持った車を大切に長年乗る事は良い事ですが、維持費を考え長い目で見ると、環境に良く減税率の高い「新しい車」に乗り換えたほうがお得だと感じます。
13年超のデメリット
・軽自動車税・重量税共に高い
・経年劣化での故障や消耗部品、必須修理などで金額がかさむ
買換えのメリット
・新車はグリーン化特例で、軽自動車税が安い
・新車はエコカー減税で重量税が安い
・「環境性割」は、非課税又は減税
・買取/下取りが高額査定
また、早めに買い換える事で、下取り価格や買取価格がお得な査定額になる場合があります。
軽自動車は維持費が安いため人気が高く、13年経過した車でも良い値が付きます。走行距離が少なければ高い値段での買取りが期待できます。乗り続けて価値がなくなる前に、高額で買取/下取りをしてもらいましょう。
まとめ 軽自動車の税金/13年経過で増税「車検/買い換え」どっちがお得?
車の買い替えたくても、新車を購入するお金がなければどうにもなりません。高額なローンを組むのも迷うところです。13年間大切に乗った愛車。愛着がわき、もっと長く乗り続けたいという価値観も尊重したいですよね。
まずは、軽自動車税が高くなったり修理や故障個所が多くなる13年を買い換え時期の目安と考えましょう。
13年経ったからすぐに買い換えようと無理をせず、転職や就職で通勤距離が多くなる場合や、結婚や出産で家族が増える時など、ライフスタイルが変わる時期をきっかけに検討するのが良いでしょう。