新型ジムニーの購入を検討している方向けに、新型ジムニーの安全装置の解説をしています。
政府が行った「予防安全性能測定数値や評価」、実際にジムニーを使った検証テストの「動画」もあわせてご覧ください。
・どんな安全装置がついているの?
・どのグレードを買えば安全なの?
・ジムニーの安全性能は信頼できるの?
などの疑問に答えて行きます。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
新型ジムニーの安全装置/安全性や信頼性を解説★自動ブレーキ/サポカーなど
ジムニーはサポカーなの?
最近「サポカー」という言葉を耳にしますがご存知でしょうか。「サポカー」とは「安全サポート車」の事です。
近年、高齢年層の事故多発により、政府が事故防止対策の一環として推奨。「様々な安全装備が備わった車」を総称し「サポカー」と呼びます。
サポカーの分類 | |
★★★サポカーSワイド | 自動ブレーキ(対歩行者)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置車線逸脱警報/先進ライト |
★★サポカーSプラス | 自動ブレーキ(対車両)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置 |
★サポカーS | 低速自動ブレーキ(対車両)、ペダル踏み間違い時加速抑制装置 |
新型ジムニーは「サポカー」なの?
「新型ジムニー」はサポカーのなかでも様々な安全装置が付いた「サポカーSワイド」に分類されます。
前記事でもちょこっと解説しましたが、ジムニーにはスズキ独自の安全装置「セイフティーサポート」が装着されています。
スズキのセイフティサポートは、事故を未然に防ぐ「予防安全装置」として開発されました。
セイフティサポートは
どんな安全装置がついているんだ?
「セーフティサポート」の内容
・衝突被害軽減ブレーキ
・標識認識機能
・車線逸脱警報機能
・ふらつき警報機能
・ハイビームアシスト
・誤発進抑制機能
・先行車発進お知らせ機能
スズキのセイフティサポートには、7つもの予防安全装置が付いています。
新型ジムニー 安全装置が付いているグレードは?
安全装置(スズキのセーフティサポート)は新型ジムニーの「XC」にのみ「標準装備」されています。
(※オプションで、「XG」「XL」にも装着可能)
新型ジムニーには「XG」「XL」「XC」の3種類のグレードがあります。
セーフティサポートがついている「XC」は、もちろん最上級グレードになります。
メーカー希望小売価格 | XC | XL | XL |
4WD 5MT 税込 | 1,744,200円 | 1,582,200円 | 1,458,000円 |
4WD 4AT 税込 | 1,841,400円 | 1,679,400円 | 1,555,200円 |
金額を見ると、セーフティサポート付きの「XC」は中級グレードの「XL」より15万円くらいお高いですね。
しかし、平均車速と走行時間がマルチインフォメーションディスプレイ(運転席のメーター部分)に表示されたり「オートライトシステム」「ライト自動消灯システム」などの便利機能が加わります。
15万円でこのような便利さや安全を買えるのならかなりお得だという感想ですね。
グレード別主要装備の違いは、こちらの記事をお読みください。
ジムニー安全装備の信頼性
ジムニーの安全措置の信頼性を裏付けるものとして、国土交通省は昨年ジムニーをAEBSとして認定しました。
ジムニーを「衝突被害軽減ブレーキ」を一定の性能を有している車として発表したのです。
1.静止前方車両に50km/hで接近した時、衝突しない/衝突時の速度が20km/h以下。
2.20km/hで走行する前方車両に50km/hで接近した時衝突しない。
3.1及び2において、衝突被害軽減ブレーキが作動する0.8秒前に警報が作動すること。
新型ジムニー/検証テスト動画
ジムニーの安全性は、国の行政機関のJNCAP(独立行政法人自動車事故対策機構)の動画で確認することが出来ます。
衝突被害軽減制動制御装置 対車
被害軽減ブレーキとは、カメラやレーダーなどで前の自動車を検知して、追突するおそれがある場合には、音や警告灯などでドライバーに警告します。ダメなら自動ブレーキがかかります。
気持ちよく停車していますね!!
衝突被害軽減制動制御装置(自動ブレーキ) 対人
こちらは、対人。ちょっと怖いですね。
車線逸脱抑制装置
道路の車線をはみ出すと警報が鳴るシステムです。
ペダル踏み間違い時加速抑制装置
動画を見て、「あれ~!! ぶつかっちゃってる!!」
と思った方もいらっしゃると思いますが、この装置は自動ブレーキではありません!!。
◆よく勘違いされる方がいらっしゃいますが「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は、踏み間違い時に、ガソリンの供給をストップすることにより、加速を抑制する装置なのです。
つまり、間違って踏み込んでも勢いよく前に進まないと言う事ですね。
動画の場合、ターゲットにぶつかっていますが、スピードが抑制されて被害が軽減されているようです。
その他、
後方視界情報提供装置(バックモニター)
高機能前照灯装置(ロービームとハイビームが自動で変わる)
などの測定も行っています。
作動の状態や度合いに応じて得点が決まるようです。実験回数など、もっと詳しい情報を知りたい方はこちらにどうぞ。
新型ジムニー安全性の判定/評価点
では、ジムニーの評価はどうだったのでしょう?
評価 | ASV++ |
得点率 | 48.6% |
点数/満点 | 61.3/126 |
被害軽減ブレーキ[対車両] | ★32.0/32.0 |
被害軽減ブレーキ[対歩行者] | 13.3/65.0 |
車線逸脱抑制 | 8/16.0 |
後方視界情報 | ★6.0/6.0 |
高機能前照灯 | 1.4/5.0 |
踏み間違い時加速抑制 | 0.6/2.0 |
「ASV+++」の車に比べてまだまだ改良点はあるようですが、動画をご覧になっても解る通り、新型ジムニーは「信頼ある安全装置の付いた車」のようです。
万が一の時でも、私達の運転をサポートしてくれること間違いないでしょう。
かといって、使用条件等により作動しない場合もありますから、やはり十分気を付けて運転することが大事ですね。
まとめ
新型ジムニーの安全装置/安全性や信頼性
・新型ジムニーは、安全装置がたくさんついたサポカーSワイド車
・XCグレードにのみ、標準装備
・安全性は国土交通省のおすみつきABES認定
・JNCAPでは、評価点が「ASV++」
・新型ジムニーは、信頼ある安全装置の付いた車である
車体外観写真はスズキHP様よりお借りしています