長い間、車屋をしていると、「洗車はどのくらいするのが良いですか?」
と「洗車の頻度」を尋ねられることが多いです。
特に、購入したばかりの車には神経を使いますよね。
今回は、新車を購入したばかりの方や、愛車を美しく乗り続けたい方のために、
をなどを解説していきます。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
車屋さんが教える「正しい洗車の頻度」と洗車のコツ
最近の車は1か月が目安
車の洗車頻度は使用状況により異なりますが、比較的新しい車は1か月に1度の洗車頻度で十分です。
最近の車は「ボディコーティング」されている事が多いので、汚れがつきにくく、目立ちません。
汚れがついてもさっと落とせるので、洗車の頻度も少ないのです。
ボディーコーティングなしの車は、2~3週間おきの目安の洗車が望ましいですが、ドライブ後の洗車や、洗車機を利用することで洗車頻度を減らすことができます。
ドライブ後にあまりにもひどい汚れがあったら「洗車機に入ってから帰宅する」を心がければ「1カ月に1度の洗車」でも十分美しさを保てます。
みんなの「洗車の頻度」は ?
「洗車」ってみんなはどのくらいしているの?
「洗車」ってみんなはどのくらいしているのか気になりますよね。
お客様に聞くと「月1回の頻度」の人がほとんどです。
もちろん、洗車機でもっと頻繁に洗車されるかた、購入してから1度も洗車をしてない人もいました。
車検の時に、びっくりです。
湿気の多い車庫保管で、ゴム類に苔がびっしり生えていたお客様もいます。
いくら車庫に入っていても洗車をしないと埃や湿気でそれなりに車が傷むんですよね。
やはり洗車は「定期的」に「洗車頻度」を決めて行う事が重要なんです。
でも、面倒な洗車の回数を減らしたいお客様には、Amazon「コート剤部門1位」のゼロウォーターをお勧めしています。
洗車後の水滴拭き前にスプレーして拭くだけで、簡単に撥水コーティング、ムラの心配も少なく誰にでも簡単・短時間で撥水のコーティング効果を得られます。
保管場所で決める「洗車頻度」
洗車は、保管場所、ドライブ回数、車の色、 コーティングの有無、などで洗車の回数や洗車方法も変えなければいけません。
では、シーンごとにどのくらいの洗車頻度をすればよいのか、洗車のコツも解説していきますね。
青空駐車の場合
本来、「青空駐車」をする場合の洗車の頻度は1~2週おきが理想です。
え~!!そんなにいっぱい大変だワン。
青空駐車では、外の雨風にさらされ埃や泥がつくのはもちろん、外気温にも影響を受けやすい環境下に置かれます。
鳥のフン・酸性雨・花粉・黄砂・排気ガスなどの有害物質が塗装面に付着し、直射日光が当たれば熱によって汚れがこびりつき、色あせの原因になります。
できれば、1~2週間ごとに汚れを落としたいのですが、大変な人はコーティング施工や、ワックス撥水洗車をすれば洗車頻度を減らすことができます。
ボディ塗装の表面に層を作り、汚れや日焼けから守るというわけですね。
ワックス洗車をした場合は、汚れ具合、ボディの撥水状況を見て臨機応変に洗車タイミングを調整すると良いでしょう。
車庫保管の場合
ガレージ車庫、マンションなどの地下駐車場で保管する場合、天気や環境に左右されない分、洗車の頻度は少なくなります。
ドライブ後のひどい汚れの洗車を心がけると同時に、1ヶ月~1.5か月に1度の洗車がベストでしょう。
カーポート保管の場合
カーポートは雨は防げるけれど、埃や砂塵は防げません。
基本的には「1か月に1度の頻度」でよいのですが、黄砂が舞う季節や、ドライブの頻度、汚れ具合で洗車回数を増やしても良いですね。
車の色で決める「洗車頻度」
洗車の頻度は車の色によっても異なります。 太陽光を吸収する色、汚れが目立つ色などもあるので、車を綺麗に保つには洗車頻度は重要です。
自分の車の色をクリックしてみてくださいね。↓
車の色あせしにくい色については、別記事でも解説しているので参考にしてください。
シルバー系の場合
シルバーの車は「1カ月に1度の洗車」でOKです。
シルバーは、車の中で一番汚れが目立たず手入れがとても楽チンです。
当社では、車の洗車が得意でない方にはシルバーの車の購入を勧めているくらいです。
◆ただし「濃いガンメタ」になると汚れや傷は目立ちます。長距離ドライブをした後は、その都度マメに洗車するようにしましょう。
◆シルバーメタリックの車はもっと注意が必要です。
シルバーメタリックは剥げやすく「ピンクメタリック」や「ブルーメタリック」「ゴールド系」は注意ししなければなりません。
仕事上、塗装が剥げている車に何度も出会いますが、10年落ちのメタリックカラーのムーブ、軽バンなどは、ボンネットや屋根の塗装が剥げた車を多く見かけます。
こういう色の車は車庫管理が一番良いのですが、汚れたらしっかり洗って、ワックスもしくはコーティングしておくことが大切です。
白系の場合
白色の車は「最低でも月1回」は洗車するようにしましょう。
白色の車は放置すると縦線状の汚れがよくめだつようになります。
これは「水垢」で、ドアノブやミラーの付け根に溜まったほこりや泥・花粉・黄沙などの汚れが、雨でタラーと何度も下に流れて水垢となり黒い線状になる汚れです。
この状態で何年も放置すると全体に水垢がたまり、太陽光と経年で塗装劣化します。
ひどい車は拭いただけで布に白い塗料がつくほど劣化してしまうことがあります。こうなったらもう取り返しがつきません。
「面倒だし忙しいから、ドアミラーの下の黒い線だけ拭いておしまい!! 」
なんて方もいますが、ぜひ、1カ月に1度は全体を綺麗に洗車してあげてください。
黒い車の場合
黒い車は見た目もかっこよく人気が高く、車好きには憧れの的ですね。
でも、手入れは大変、どんな色の車より最強に汚れが目立ちます。
そのため、洗車回数も多く最低でも「週1の洗車」がおすすめです。
黒い車で、苦戦するのが水玉模様の水垢汚れ。
経験されたかたも多いと思いますが、
黒い車は、強い日差しにあたると熱を吸収し、水滴がどんどん乾いて水玉模様の跡である水垢になっていきます。
夏の暑い日は、拭き取り作業が間に合わないくらいです。
これに、ほこりや泥・花粉・黄沙などの白っぽい汚れがつけば最悪。
黒い車なのに白い車のようになってしまいます。
サラサラとした砂のような汚れは、洗車方法を間違うとすぐに傷になってしまいます。
黒い車体は薄いすり傷でもかなり目立ちますから、私たちプロでも、洗車には最大限に神経を使う車なんです。
そのため、最低週1の手洗い洗車をおすすめしますが、大変な方はガラスコーティングして洗車回数を減らしたり、ノンブラシ洗車機での洗車をお勧めします。
赤系色の場合
赤色の車は、汚れが目立ちにくいですが、紫外線の影響をうけ色あせしやすい色と言われいます。しかし細い線傷や、水アカなどは目立たちにくいため比較的手入れが楽です。
最低でも月1回の洗車や、定期的なワックス洗車をこころがけましょう。
青緑系色(カラータイプ)の場合
明るいパステルカラーや、最近はやりの「カーキ色」や「ダークベージュ」「モスグリーン」などの色は月に1度の洗車でも汚れは目立ちません。
紺系のブルーですと埃や泥汚れ、細い線傷はかなり目立ちます。こういった暗めのブルーの場合、週一の洗車が必要になってきます。
青色の車は、紫外線の影響は受けにくく、一般的に丈夫な塗装色と言われています。しかし、黒色の車の次に汚れが目立ちやすいので、こまめに洗車することが必要です。
コーティング車の「洗車頻度」と洗車のコツ
コーティング施工の車は、汚れが付きにくく、汚れも落ちやすいため1か月~1.5か月の洗車頻度で十分です。
車庫管理で乗らない場合は3か月洗車をしなくても埃を落とせば大丈夫です。
ただし、コーティンク車は定期的なメンテナンスがあります。
5年コート、7年コートをしているからといって、メンテナンスを怠るとコーティング被膜が落ち、撥水・親水効果が得られませんので注意が必要です。
洗車のコツ
コーティング車の洗車は、汚れたら「その都度洗車(手洗い)」もしくは洗車機で「ノンブラシ洗車」おすすめです。
(ただし、ワックス洗車はコーティング本来の撥水性質を台無しにしてしまうので「水洗い」のみです)
ノンブラシ洗車機は、強い水圧で車の汚れを洗う高圧洗浄なので、コーティングが剝がれたり、細かい傷がほとんどつきません。何度入れても大丈夫なので黒色の車もおすすめです。
当社でもトヨタで「ガードコスメ」をコーティングしたことがありますが、確かに水はじきもよく、水洗いするだけでかなり汚れが落ち、光沢が戻る優れものでした。
しかし、いくらコーティングしたからと言って、水アカからは逃れられないのが事実です。いわゆる「水玉模様の水アカ」ですね。
雨上がりの翌朝、雨粒を拭かずに放置すると太陽の日差しですぐに乾いて水玉模様になってしまいます。特に青空駐車場ですと、初夏の黄沙やほこりが付いて大変なことになります。
コーティング車は「マメな洗車と、拭き取り」が必要なんですよね~。
ですから文頭にも言ったように、コーディング車は汚れたら「その都度洗車」がおすすめなのです。また、車庫保管をおすすめします。
ノンブラシ洗車機がお近くにない場合は、「手洗い洗車」をしましょう。
ガードコスメや、クリスタルキーパーなどの「ガラスコーティング」などの「ガラスコーティング」がしてある車は「高圧洗浄」と愛称が良いと言われています。
◆ガードコスメとはガラス被膜とフッ素被膜を合わせたもので、新車購入時にディーラーが勧めています。5年耐久性がありトヨタでは最低ランクでも、ノアクラスで95,000円前後。
◆クリスタルキーパーとは、ガラスコーティング上にレジン皮膜をぬったもの。専門店で施行されていて耐久は1年ですが、ガードコスメを超える人気があります。ノアクラスで25,000円前後。
両者とも、「ガラスコーティング」なので、高圧で一気にコーティング被膜上の汚れを飛ばすことができ、シャンプー剤を使わず汚れを取り除くことができるのでノンブラシ洗車機などの高圧洗浄と相性が良いのです。
ケルヒャーなどの家庭用高圧洗浄機なども、一点に水圧をかけずに利用すれば、ほぼ心配なく汚れをおとせます。家庭に1台あれば気づいたときに洗えて、洗車の頻度も高まりますね。
「傷つけない」手洗い洗車のコツ
手荒い洗車は簡単そうで以外に難しいです。でも、気づいたらすぐに洗えるので一番手軽な洗車の手段なのです。
手洗い洗車を初めてする素人は、知らないうちに車体に傷を付けていることがよくあるんです。洗車機でつけた傷と勘違いする人もいますが、たいがい自分の手荒い洗車で傷つけていることが多いのです。
正しい手洗い洗車の知識を身に着けて傷がつかない洗車を目指しましょう。
手洗い洗車のコツ1.車を流水で洗う事
手洗い洗車の基本は、ホースの水を出しっぱなしで車体に水をかけ、スポンジででやさしく車体の汚れを洗い流していくのが基本です。
バケツの中で布やスポンジをすすぐと水の中の細かい砂や泥が布につきます。バケツですすいだその布やスポンジで車体を拭くと細かい傷になってしまいます。
絶対にバケツですすいだ布を使ってはいけません。
当社では、洗車をする新入社員にこの事を一番最初に教えます。お客様の車を傷だらけにしては困りますからね。
冬は寒いですよね~。服がびちょびちょになります。
手洗い洗車のコツ2.ファスナーやボタンのある服は避ける
私たち車屋さんは、洗車の時はファスナーや金具のボタンのある服は絶対に避けます。
ファスナーが車に少しで触れると車体に傷をつけてしまうからです。
洗車用ゴムエプロン装着が必須です。
手洗い洗車のコツ3.専用布を使う
ま洗車時や拭き取り時には専門布を使うと傷を防げます。専門布は「マイクロファイバークロス」がおすすめです。
当社では、 洗車職人がこだわって作ったという【 CARZOC 】 超吸水 マイクロファイバータオル を使っています。
このタオルは、日本自動車用品性能評価協会 「 最優秀賞受賞 」を受けている優れもの、大判なので一気に車体が拭けて水玉予防になり重宝しています。
手洗い洗車のコツ4.洗車の時間帯
陽ざしが暑い時間帯に洗車をするとすぐに水滴が乾き、特に黒い車はすぐに水玉模様になりやすいです。洗車は日差しの強い昼前後は避け、曇りの日か、朝夕の日差しが弱い時に行うと綺麗に仕上がります。
手洗い洗車のコツ5.プロに頼む
手洗い洗車が苦手な人、時間がない人などは、無理をして洗車する必要はありません。無理をして傷だらけにしてしまったら元も子もありませんからね。
そんな時は、ガソリンスタンドの手洗い洗車を頼んでも良いですね。ガソリンスタントではアルファードクラスで3,000円前後で洗ってくれます。
ガソリンスタンドが心配の方は、私達のような車屋さんかプロのコーディング専門店に洗車予約をしてましょう。
「洗車機」の正しい使い方
週一の洗車機は傷つかない?
いざ、洗車をしようとなると様々な疑問が出て来ます。
お客様からもっとも多い質問は「週一の頻度で洗車機をかけても大丈夫?」という疑問です。
洗車機に入る頻度が多いと、傷がつくんじゃないの?
洗車機に入る頻度が多いと、傷がつくのでは?と思う方が多いようですが、それは昔の洗車機の話です。
当店では、黒などの傷が目立つ車以外は「週一で、洗車機をかけても大丈夫ですよ」と答えています。
昔の洗車機は、堅いナイロンブラシで出来ていたので、実際に細いすり傷がつきました。
ですから、私たち車屋さんは絶対に洗車機を使わず、必ず「手洗い水洗車」をしていたものです。
しかし最近の洗車機は「傷がつきにくい素材」が主流で、ほとんど傷がつきません。
が使われています。
ですから、ディーラーや、ほとんどの車屋さんも安心して洗車機の利用をしています。
ただし、ひどい泥や砂を落とさずに洗車機に入ると、これを巻き込んで傷になる場合があります。
バンパー付近などの泥や砂は必ず落としてから洗車機に入りましょう。
(昔のナイロンブラシ洗車機も稀に残ってますので、古い洗車機だと感じたら入らないほうがベストです)
心配な方は高圧洗浄のみのノンブラシ洗車機を利用しましょう。
選ぶべき洗車機のコースと頻度
洗車機にはいくつかのコースがあります。
洗車機コース | 持続効果 |
◆水洗い(300円前後) | 水だけで洗う |
◆シャンㇷ゚ー(400円前後) | 洗剤入りの為、水洗いより落ちる |
◆ワックス(700円前後) | 油系油膜でツヤ/1~2週間の効果 |
◆撥水コート(1000円以上) | シリコーン樹脂系コーティング/1カ月の効果 |
◆ガラスコート(2000円前後) | ガラス分子系コーティング/1~2カ月の効果 |
洗車機は水洗いやシャンプーコースがおすすめです。
なぜなら、「ワックス洗車」ですとガラスやワイパーにまで油膜が付き、汚れの閉じ込められてしまうからです。
ワイパーのビビり音がでたら、これが原因かもしれません。
「撥水コート」は、さらに細かい分子がボディに入り込み、水の表面張力でボディをコーティングし、水滴がコロコロとボディにつきやすくなります。
この水玉がレンズの役目になり、車の塗装焼けをおこす原因になります。
また両者は、持続効果も少ないのが特徴です。
ワックスは固形ワックスや練りワックスを自分ですると2~3か月は効果が続きます。
できれば、高価ですが「ガラスコート」または、洗車機で水洗い(またはシャンプーコース)をした後のワックスがけをおすすめします。
まとめ 車屋さんが教える「正しい洗車の頻度」と洗車のコツ
汚い車に乗っていると、人間的に落ち度があるように見られそうと思う方が多く、苦手な洗車を無理してされる方もいます。
確かに、愛車をいつも美しく「洗車」を心がけている人は
など、メリットが沢山あるようです。
無理せず、洗車機やコーディングを利用して、綺麗な愛車を末永く大切に乗りましょう。
それではまた(@^^)/~~~