フロントガラスに貼り付けてある車検シールには、丸いタイプと四角いタイプがあり車検日や点検日を知ることができます。
点検や車検が切れてないか不安になって見たけど、どちらのシールを見ればよいのか、数字の見方がよくわからないなんてことありますよね。
このページは、2種類の車検シールの意味や見方のほかに、意外に知らない丸シールの秘密なども詳しく解説しています。

案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説します。
車検切れてない?車検シールの見方と意味★丸シールの秘密とは
車検シールの正式名称
フロントガラスに貼り付けてある車検シールには丸シールと四角シールの2種類あります。
◆丸い車検シールの正式名称は「点検整備済みステッカー」、車内から見てフロントガラスの左側に貼り付けられています。
◆四角い車検シールの正式名称は「検査標章」、ほとんどの車でフロントガラスの中央に貼り付けらています。
それでは、2つの車検シールの見方と意味を解説していきますね。
点検整備済みステッカー (丸い車検シール)
丸い車検シールの意味
点検整備済みステッカー (丸シール)は、自動車業界では「点検ステッカー」「ダイヤル式ステッカー」とも呼ばれています。
この丸シールが貼ってある車は「※定期点検整備済みの車」という意味で、「定期点検」をした証拠となるステッカーです。
※定期点検整備とは、自家用乗用車で1年ごとにすると定められていて、12カ月点検(1年点検)、24か月点検(車検)のことをいいます。

私の丸シールは青だけど?
点検整備済みステッカー (車検丸シール)は点検すると、毎回新しいものに張り替えられます。
丸シールの色は4色(青、赤、グリーン、オレンジ)で、1年ごとに貼るシールの色は異なります。
点検年 | 車検丸シールの色 | 点検年 | 車検丸シールの色 |
令和1年 | 青 | 令和5年 | 青 |
令和2年 | 赤 | 令和6年 | 赤 |
令和3年 | みどり | 令和7年 | みどり |
令和4年 | オレンジ | 令和8年 | オレンジ |

つまり、12カ月点検→24カ月点検(車検)と、1年ごとの点検のたびにシールは張り替えられるのです。

24カ月点検(車検)の時も、12カ月点検の時、両方
貼るのね~
でも、1年点検を受けずに故障や不具合があった場合、メーカー保証が受けられないことがあるので、しっかり毎年受けて、シールの色を変えましょう。
丸い車検シールの見方
丸シールには、「定期点検済み」という意味のほかに、次の定期点検の「時期」を表す数字が書かれています。
そのため、シールを見るだけで一目で次の定期点検時期が解ります。

中央の数字
丸シールの中央に大きく書かれた数字は次回の定期点検を表す年度です。
周りの数字
ぐるっと囲んでいる数字は、1月~12月までを表し、白抜きの部分が次回点検する月を表しています。
つまり、上の図の丸シールの次回点検年月は、令和4年9月だと解ります。では、裏側(車内側)はどうなっているのでしょうか。
裏側

丸シールの裏側には、上から
が書かれています。真ん中の枠の中の大きな数字は、
が書かれているので、ここでは次の定期点検日時まで解ります➡令和4年9月24日
車検が切れてる!!! 勘違いのわけ
よく「車検が切れてる!!!!」とあわてて電話してくるお客様がいます。
これって、けっこう丸シール見て勘違いされるお客様が多いんです。

丸シールは、車検の日じゃないの?
丸シールは、12か月点検の日や、24カ月点検(車検)の日を書きます。
でも、1年ごとに張り替えなので、12か月点検をしなければ「12か月点検の日付のまま2年間貼りっぱなし」になってしまいます。
これを車検の日だと勘違いするんですよね。
12か月点検は、車検と違って罰則がないので受けない人もいます。
丸シールを見て「車検が切れてる~!!!!」と、あわてて電話してくるお客様は、だいたいこれ。
12カ月点検せずに「貼りっぱなしの丸シール」を見て勘違いされる人が多いのです。
12カ月点検は、特別な修理がなければ10,000円前後で受けれます。
しっかり受けて丸シールを更新しましょう。

車検をとったのに、
丸いシールが貼ってない車があるのはどうして?
意外に知らない「丸い車検シール」の秘密
車検をとったのに、点検整備済みステッカー (丸シール)が貼ってない車もあります。
貼らなくても法律違反ではないので安心してください。
でも、ここからが意外に知らない丸シールの秘密です。
丸シールがない理由は、国土交通省や運輸局に認証された工場で車検をとらなかったからです。

ユーザー車検だな
丸シールを貼る事ができるのは
車屋さんならどこでも貼ってもらえるわけではないのです。

え~、車屋さんに車検をお願いしたのだけどユーザー車検だったのね。
認証工場以外でとった車検は、法的に分解整備を行えません。
ですから、未認証工場ではこの丸シールは貼ることはできないのです。
例えば、未認証工場ではブレーキ周り等の分解整備ができません。
もし未認可で分解整備を行っていたら違法です。通報され逮捕された業者もいます。
丸い車検シールは品質の証

丸い車検シールを貼れるのは、国土交通省や運輸局に認証された工場で
などがあげられます。
整備主任者は、整備技術や法令の講習などを毎年受けています。
高度な技術と専門的な知識があるプロの整備士なのです。
このプロの整備主任者がいる認証整備工場で、しっかり定期点検を受けた車のみが、丸シール(点検整備済みステッカー)を貼ることができるのです。
注意:認証工場で車検を取ったのに丸シールが貼られていない場合は、貼り忘れの可能性があるので、修理工場に問い合わせてみましょう。

認証工場で車検をとるメリット
認証工場で車検をとるメリットは、しっかり分解整備を行うので大きな故障にならないことです。
分解整備を行わない車検は価格も安いですが、結果的に車を傷め「大きな故障の引き金」になります。
エンジンが故障し車を買いかえる事になったり、突然の故障で修理代や部品代がかさみ、トータルで損をすることになります。
ですから、車検、点検は国の認証工場で受けることを強くお勧めします。
国の認証車検工場を探すなら、車検の比較サイトが便利です。
ぜひ、安心価格で品質の良い車検を受けてくださいね。
詳しくは、「車検」を安くするコツ!!節約術を車屋さんが解説でも紹介しています。
検査標章(四角い車検シール)
四角い車検シールの意味

車検標章 (四角い車検シール)は、自動車業界では「車検ステッカー」と呼ばれ、国の保安基準に適合し車検に通ったことを証明するシールです。
新規検査・継続検査等で車検に合格すると、普通車は陸運局、軽自動車は軽自動車協会で自動車検査証とともに、車検標章 (四角い車検シール)が交付されます。
車検標章 (四角い車検シール)は貼らないと法律違反?
車検標章 (四角い車検シール)は、道路運送車両法第66条により、道路を運行する場合は表示することを義務付けられています。
もし貼らずに走行した場合は、道路運送車両法第109条8項により50万円の罰金に処せられます。
四角い車検シールの見方
シール表の数字の見方

車の外側から見るとシールの表には、自動車車検証(車検)の有効期間の満了する年月が書かれています。
上の図の車検は、左上が年度、大きな字が月なので、29年1月までとなります。
ただし、「年度表示」は毎右回りに配置位置を変えます。
の順で繰り返して表示されます。
シールの裏の見方

車内から見たシールの裏面には、車検の有効期間が満了する年月日がプリントされています。
四角い車検シールの貼り方はこちらの記事に詳しく解説しています。
四角い車検シールをなくした、破損した場合はこちら
まとめ 車検切れてない?車検シールの見方と意味★丸シールの秘密とは
車検シールには、丸(点検整備済ステッカー)と四角(車検標章)の2種類あり、それぞれ意味が違います。
◆丸い車検シールは、点検整備済みを証明すると同時に、1年ごとの点検日時ををチェックできます。
見方は、大きな字は年度、ダイヤル部分は月、詳しい点検日時は裏に書かれています。
◆四角い車検シールは、車検の有効期間が満了する年月日を示しているので、車検の満了日をチェックできます。
車屋さんが教える「車検を安くするコツ」はこちらのページで詳しく解説しています。