中古車を購入すると、納車日までが待ち遠しいですね。
でも、車は高価な買い物ですし、
など、不安になっている人も多いはずです。
「納車日までにやるこリスト」「納車時確認チェックリスト」を参考に、後悔やトラブルがないよう、しっかり納車日に備えてください。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもとに実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
車屋さん直伝★中古車購入者が「納車日」までにやること!!チェックリスト付
中古車を購入したら「納車日までにやることは何か」
まずは、チェックリストです。
うわぁ、すごく沢山あるのね。
では、1つずつ解説していきます。
1.金利の安い銀行ローンを検討しよう
すでにローンを申し込んだ人も、金利の安い銀行ローンを再検討してみましょう。
「ディーラーローン」や「信販系ローン」は金利が高額です。すでに審査後でも、確認電話等で契約を承諾してなければ、変更が可能です。
ローンの種類 | 金利 | 取扱店 |
---|---|---|
銀行ローン | 2.5%前後 | 取引している銀行・またはネット銀行 購入する中古車の「見積り」または「契約書」が必要 |
ディーラーローン | 4.5%前後 | 各ディーラー店舗で自社ローン |
信販会社のローン | 9%前後 | 大手中古車販売店・車検整備工場・鈑金修理工場 オリコ・イオン・ジャックス他 |
当社でも、契約時にローン審査が通っていても、「やっぱり銀行で借りるよ」というお客様はたくさんいます。
販売店のうまい口車に乗せられて高い金利で借りてしまわぬよう、納車日までの期間を利用して、再検討してみましょう。
ただし、銀行オートローンは審査が厳しく、日数がかかる場合があるので早めに行動しましょう。
銀行オートローンの借り入れ条件はこちらに詳しく解説しています。
2.下取り車がるなら、もっと高く売ろう
下取り車があるなら、納車日までの時間を有効利用して、もっと高く売ることが可能です。
ディーラーで査定した「下取り車」の価格は、かなり低く見積もられています。
でも、ディーラーは、人件費や車両保管、整備等の経費が多く掛かかるので仕方ないんですよね。
ディーラーでは、下取り価格の交渉に成功したと見せかけて、その分、値引きが少なかったり、価格の安いオプションマジックに惑わされ、そのまま契約してしまうお客様が多いのです。
査定額が中古車相場に適正かどうかの判断が、一般ユーザーには中々見分けることが出来ないんですよね。とてももったいないです。
ところが、買取専門店を利用すると、平気で20万円以上高く見積もられる事があります。
買取専門業者の優れている点は、輸出等の独自の販売ルートを持っている点です。
ボロボロの古い車でも、パーツや資源としてリサイクルするので、思わぬ買取価格が付くことがあります。
カーネクスト
などの買取専門業者は、廃車予定の車、動かなくなったた車にも値がつき、無料で自動車税の還付手続きもしてくれます。
ディーラーの査定額に惑わされず、納車日までの時間を有効利用して、ぜひ下取り車を高く売ってください。
3.必要書類を用意しよう
中古車購入に必要な書類を用意しましょう。必要書類は、新車の場合も同じです。
ただし、普通車と軽自動車で異なるので注意しましょう。
必要書類 | 普通車 | 軽自動車 | |
1 | 印鑑登録証明書 | 〇 役場に取りに行く | 〇 住民票でも良い |
2 | 実印 | 〇 なければ作る | × |
3 | 車庫証明 | 必要な地域は、販売店が申請。 自認書か、承諾書のどちらか1通が必要になる。 |
|
- 自認書 | 自分の土地の場合は、自認書にサイン | ||
- 承諾書 | 自分以外の土地を借りた場合は、持ち主のサインをもらう | ||
4 | 委任状 | 〇 | × |
5 | 譲渡証・委任状 | 下取り車がある場合 | × |
1.印鑑証明を用意しよう
印鑑証明を役場に取りに行きましょう。
印鑑登録の登録をしていない方は、印鑑証明書をとる事が出来ません。まずは実印をつくり、役場に登録に行きましょう。
2.実印を用意しよう
初めて中古車を購入する20代前半のお客様は「実印」や「印鑑証明」を知らない人もいます。
実印は、どんなハンコでもOKですが、100均等の認め印は欠けてしまうことが多く、長く使うために良質で、一目で実印と解る大きめのハンコを用いるのが一般的です。
市区町村の役場に身分証明+ハンコを提出すれば、即日、印鑑登録をしてくれます。
印鑑登録が終わると公的に認められたハンコ(実印)になり、すぐに「印鑑証明」の発行ができるようになります。
この証明書があることで「確かに本人が実印を使って押した書類」であることが認められます。
中古車は財産に当たるので、車検証に所有権を設定する為に、公的な「印鑑証明」が必要なのです。
「印鑑証明」は、購入した中古車の「所有者になる人の分」を取得しましょう。
急いで実印が必要な方はこちらが便利です。【即日 郵送可能】はんこプレミアム
軽自動車の場合、印鑑証明がなければ「住民票」で代用できます。
軽自動車の登録に必要な住民票の取得方法は別ページで詳しく解説しています。
3.車庫証明
車庫証明は、購入した中古車の「保管場所」があることを証明する書類で、陸運局で登録時に必要です。
車庫証明は管轄の警察署に申請して取得します。
車庫証明は申請書類が多く、地図の書き方も特殊なので販売店が手続きを行います。
購入者は、申請に必要な「自認書」または「承諾書」を用意しましょう。
用紙は、中古車販売店で用意してくれます。
用紙がない場合はこちら 自認書pdf 承諾書pdf
自分で車庫証明を出して諸費用を節約したい人は、こちらのページに詳しく解説しています。
[https://c-hiho.com/car/how-to-write-shako-shomei-and-required-documents/
車庫証明は、地域によって異なりますが、発行まで4日~1週間かかります。
「自認書」または「承諾書」の提出が遅れると、納車日も先に伸びてしまいます。早めに販売店に提出しましょう。
保管場所使用権原疎明書(自認書)
承諾書は、購入した中古車を「自分の土地」に保管する場合に使用します。
住所・氏名だけを記入して、販売店に渡しましょう。
保管場所使用承諾(承諾書)
承諾書は、購入した中古車を「借りた土地」に保管する場合に使用します。
親の土地を借りている、月極駐車場を借りている場合等は、土地の持ち主に署名をしてもらいましょう。
「軽自動車」の車庫証明は「人口10万人以上の都市や県庁所在地がある地域」以外は必要ありません。
4.委任状
委任状は、中古車販売店が用意するものに記入、実印を押しましょう。
委任状は、購入者に委任されていることを証明する書類で、登録時に陸運局で使用します。
これにより、車検証に購入者(所有者)の氏名住所が記載されます。
委任状がない場合はこちら 委任状pdf
軽自動車は、委任状は必要ありません。
5.譲渡証・委任状
下取り車がある場合、「譲渡証」と「委任状」にサイン・実印を押します。
譲渡証は、旧所有者から新所有者へ車を譲渡することを証明する書類です。 こちらの委任状は、名義変更(移転登録)の際に、必要になります。
つまり、下取り車がある場合は、上記委任状と同じものが2枚必要になります。用紙は、販売店が用意するものに記入しましょう。
譲渡証明書がない場合はこちら譲渡証pdf
軽自動車は、必要ありません。
4.支払い方法や時期をチェックしよう
頭金・手付金の支払い
手付金・頭金が必要な場合は、支払いの準備をしましょう。
「頭金」とは高額な代金を支払う際に、最初に支払う代金の一部の事です。
「手付金」は、契約の意志がある代金のことで、どうしても購入したい車を見つけた時に他に売られない為に、手付金を払って取り置いてもらう為に支払います。
手付金、頭金の支払いタイミングについてはこちらの記事に詳しく解説しています。
車両代金の支払い方法をチェックしよう
車両代金の支払いの準備をしましょう。
一般的に車両代金は、登録前または納車日前に、頭金や手付金を差し引いた全額を支払います。
現金で受け取る販売店は少なく、ほとんどが振り込みでの支払いをお願いされます。
ここで皆さんつまずくのが「振込限度額」です。いざ振り込みに行ったら、全額振り込めず「納車日」が延期になったらがっかりですよね。
振り込み限度額や、現金引き出し額は、キャッシュカードの種類でも1日の限度額が変わります。
キャッシュカード | コンビニでおろす | ATMでおろす | ATM振込限度額 |
磁気タイプ | 50万円まで | 50万円まで | 100万円まで |
ICチップ付き | 50万円まで | 100万円まで | 200万円まで |
ICチップ付き ICチップ生体認証 (事前金額登録済) | 50万円まで | ~1000万円まで | 1000万円まで |
銀行窓口で振り込む場合も、防犯の観点から本人以外の振り込みには規制や条件があります。
振り込みの遅れは、納車日の遅れに直結します。支払い方法は、事前にしっかりチェックをしておきましょう。
車両代金の振り込み方法、手数料についてはこちらで詳しく解説しています。
ローンの確認電話を受けよう
購入する中古車にローンを申し込み、審査が通ると、後日、ローン会社から確認電話がきます。
確認電話の内容はつぎのとおりです。
ローン契約内容に間違がなければ、了承しましょう。
了承されると、中古車販売店へ承認の連絡が入り、ここでめでたく契約が成立となります。
5.納車日候補を決めよう・・大安など縁起の良い日の確認
納車日候補を決めておきましょう。
納車日は、販売店の都合もありますが、大半がお客様の都合や、指定日に合わせて決定します。
当社で中古車を購入したほとんどの方が「大安・友引」など縁起の良い日を「納車日」に選びました。
みなさん、最初は「仏滅納車でも気にしないよ~」というのですが、最終的にげんを担いで開運日を選ばれます。
納車に良い日どりは、こちらのページで詳しく解説しています。
中古車の納車日 連絡は何日前にくるの?
納車日の連絡は、最短で納車日の前日、長くて1~2週間前に連絡することがほとんどです。
私たち車屋さんは、納車整備が終わるとすぐに「納車日の連絡」をします。正確に言うと、納車日、納車時間の確認ですね。
「納車整備がすべて終わり、あとは登録と納車だけです。納車日はいつがご希望ですか?」
「予定どおりの納車日で大丈夫ですか?」などの電話です。
この電話で、納車日や、納車の時間を決定します。
まだ、納車日の連絡がない人は、納車整備に時間がかかっている可能性があります。
中古車は新車と異なり、消耗部品、摩耗品が多く、メンテナンスに時間を要しますからね。
古い車や、5万キロを超えた車、車検がない車は、さらに時間がかかります。
中古車の納車日 連絡がこない場合は
納車日の連絡がこない場合は、遠慮せずに販売店に問い合わせてみましょう。
一般的に、販売店は納車までの進行状況をお客様に連絡しません。
納車までの時間は、車検がある中古車で1週間~2週間。
車検がない中古車・古い中古車ですと1か月以上かかる場合もあります。
まだかな~何してるんだ!!と、モヤモヤしているより、どの程度進んでいるのか確認してみると良いですね。
当社でも、普通に納車待ちのお客様から問い合わせが入ります。納車が楽しみで、店主とあれこれ話がしたいという人も多くいますが大歓迎です(笑)
納車整備の進行具合が気になるなら、販売店を訪問して作業を確認しても良いですね。
6.自動車保険の加入または車両入替をしよう
納車日が近づいたら、自動車保険の加入または車両入替をしましょう。
自動車保険の加入・車両入替には、購入した車の「車検証」が必要になります。「車検証」はFAXでも大丈夫です。
納車前の車検証は、中古車販売店にあるはずですから、コピーをもらうか、直接、自動車保険代理店等にFAXしてもらいましょう。
ほとんどの中古車販売店で、車検証の「無料FAXサービス」を行っています。気軽に頼んでみましょう。
初めて自動車保険に加入する人、安いネット型保険に切り替える人は簡単に最大17社の保険見積もり比較ができる一番安い自動車保険が解る!! 保険スクエアbang!が便利です。
7.納車日を早くするテクニックを知ろう (購入者がやれること)
納車が早い中古車を選ぼう
納車が速い車ってどんな車だ?
納車を早い車とは、次のような車です。
車検がない中古車、古くて消耗部品が多い中古車は納車整備に手間取ります。また、ETC・ドラレコ・ナビ等を後付けしてもらうのにも時間を要します。
車庫証明のいらない、フル装備の軽自動車を買うのが一番理想的です。購入候補に、納期に時間がかかる中古車がある人は、検討し直しましょう。
契約時には納期をきちんと確認、経過もチェック
納期を早めるためには、契約時に納期をきちんと確認しましょう。
販売店に展示してある中古車は、ほとんど整備されずに展示されていることが多いです。なぜなら整備して売れなかったら部品代・整備代が赤字になるからです。
売れ残った車は、オークション等でまた市場に流すので、整備せずに展示するのが一般的なのです。
そのため、納車整備に1か月以上かかる販売車が多いのも事実です。
契約時には、きちんと納車時期を確認してから購入。
購入後は、販売店に経過を問い合わせて進行状況を確かめることも、販売店にきちっとした印象を与え、納車日を早めることにつながります。
ローンの審査は契約前に済ませる
金融機関のローンで中古車を買う場合は、契約前に審査をしておくと納車日を短縮できます。
ただし、ローンの審査には「見積り書」が必要です。
300万の車にするか、400万の車にするか悩んでいる場合は、とりあえず高額な車の見積もり書で仮申し込みをしておきましょう。後で増額はできませんが、減額はできます。
審査結果の有効期限は3カ月間なので、その間にゆっくり購入する中古車を決めることができます。
書類は不備なく早めにそろえる
登録に必要な印鑑証明、委任状、車庫証明に必要な書類は不備なく、早めにそろえましょう。
車庫証明は、4日~1週間かかります。保管場所の土地の自認書・承諾書がないと申請できず納車日の遅れにつながります。
駐車場等を借りている人は、早めに大家さんに連絡しサインをもらうようにしましょう。
また、軽自動車の車庫証明は納車後の取得が可能なので、納車日を短縮できます。
希望ナンバーにしない
納車日を急ぐのであれば、希望ナンナンバーの申し込みは止めましょう。
7777 3333などのゴロの良い希望ナンバーは抽選があるので、予約日から最低10営業日かかります。
どうしても希望ナンバーにしたい場合は、4~5日で発行される「抽選式以外の希望ナンバー」を申し込みましょう。
シウマの「車のナンバー占い」、「かっこいい車のナンバー一覧」も参考にしてください。
中古車 納車時「確認チェック一覧表」
新車と違い、中古車だからこそ、納車時の確認チェックは非常に大切です。
古い車で過走行の中古車は、販売店によってはノークレームの場合もあります。納車日当日に故障しても、自費で直さなければなりません。
中古車の場合、経年劣化等の部品は後で壊れてもクレームになりません。当社でも販売半後、古い軽自動車の取っ手の部分が割れたとクレームを頂きましたが、経年劣化の為、自費で修理してもらいました。
後で、言った言わないのトラブルにならぬように、事前に、納車時の確認チェック内容を学習、今のうちにどこまで保証するのか販売店に確認したり、写真をとっておくのも良いですね。
中古車 納車時「確認チェック一覧表」
下は、当社が行っている中古車納車時の確認チェック一覧表です。ぜひご活用ください。
☑ | 1 | 車にキズや凹みはないか(契約時の状態か) |
☑ | 2 | 内装に汚れや、取り外しはないか(契約時の状態か) |
☑ | 3 | 契約時に依頼した修繕や、オプション取付は済んでいるか |
☑ | 4 | 動作チェック ☑ エンジンは変な音はしないか ☑ エアコンは作動するか ☑ 窓・電動ドアなどスムーズに開くか ☑ ランプ類の点灯ナビTVなどは正常か |
☒ | 5 | 車載品はあるか ジャッキ・スペアタイヤ (中古車は、ない場合もあり) |
☑ | 6 | 必要書類の確認 ☑ 車検証 ☑ 自賠責保険 ☑ リサイクル券 ☒保証書・取説・記録簿 (中古車は、ない場合もあり) |
☑ | 7 | 保証範囲の確認 |