中古車を購入したら、納車まで楽しみですね。でも、納車までの期間が長いと・・・
など、モヤモヤして不安な気持ちになりますよね。
このページでは現役の車屋さんが、納車までの具体的な流れや作業を解説。業界のマル秘情報、知恵袋、「納車までのよくある質問10選」もご紹介しています。
納車までのモヤモヤ・疑問がスッキリ解決します。ぜひ参考にしてください。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもとに実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
中古車 納車までの「期間と流れ」を車屋さんが解説。納車日までの疑問がスッキリ解決!!
「中古車って買ったらすぐに乗って帰れるの?」と聞かれることが多いですが、車は購入後すぐに乗って帰れません。
海外の映画では、車を買ってすぐに走り去るシーンがありますが、日本ではそうはいきません。
自動車を購入した後は、様々な手続き・作業が必要で、新車・中古車にかかわらず、納車まで、ある程度の期間と日数が必要なのです。
中古車 納車までの「期間と日数」
中古車納車まで何日かかる?
中古車の納車にかかる日数は、販売店や車の状態によって異なりますが、
けっこう長いんだなあ~
その間、何してるんだろう?
納車までの期間と流れ
店舗の休業日や、陸運局・行政の休日を考慮し、納車までの期間を2週間と設定して、納車までの流れをカレンダーにまとめてみました。
では、納車までの流れを見ていきましょう。
最初の1日目 契約
私たち中古車販売店は、契約、頭金、手付金の入金が終わるとすぐに納車にむけて動き出します。
2日目~7日目 書類の用意・車庫証明の申請
2日目からはすべての作業が同時進行となり、忙しくなります。
お客様には、市役所に行って印鑑証明の交付・委任状の記入・車庫証明自認書などの記入をしてもらいます。書類の不備があると、それだけ納車が遅くなるので注意しましょう。
販売店は、車庫証明の申請、納車整備にとりかかります。車庫証明は、都道府県により異なりますが、取得まで4日~1週間かかります。
自分で車庫証明を出して、諸費用を節約したい人はこちら
3日目~13日目 整備・車検・登録
3日目からは車の「整備」を行います。
契約後、すぐに整備を行いたいところですが、先に入庫しているお客様の車を仕上げて出庫してからでないと手を付けられません。
大きな販売店は入庫数も多いので、整備を始めるまで、もっと日数がかかる場合もあります。
早く手を付けて整備が終わっても、土・日曜は陸運局が休みなので車検や登録はできません。翌週に持ち越しとなり、納車も延びます。
さらに販売店は平日休みです。つまり、1週間のうち3日も、車検、登録ができない日があるので、繁忙期の納車は、かなり遅くなります。
「契約から2週間以上も経ってるけど何してるの?・・・納車日の連絡はまだ?」
と、問い合わせをいただきますが、気長に待ってもらうしかありません。
特に中古車は、消耗箇所が多く整備に時間を要します。部品注文で1か月以上かかる中古車もあります
ナビやETC、パーツの取り付けがある場合は、専門業者に依頼するのでさらに3~4日かかる場合があります。
ホント、気長に待ってもらうしかないんですよね。
展示車も「納車整備」が必要なの?
展示車も「納車整備」が必要なの?
ピカピカに磨かれた展示車は「整備も万全!! すぐに乗り出せる!!」と思われがちです。
でも実は、ほとんどの販売店で、中古車は整備せずに展示しているんです。仕入れたまま、買い取ったままの状態なので、購入後は丁寧な整備が必要になります。
当社に展示車してある中古車も、ほとんどが「整備なしで展示」してますが、これは車業界では当たり前の事です。
なぜなら、部品代・整備代をかけて整備して売れなかったら、赤字になりますよね。
ですから、中古車は、売れた後に整備するのが一般的。ピカピカの展示車でも、「納車整備」に時間がかかるのです。
13~14日目 入金・名義変更登録
車両代金の支払いが遅れると「納車」も伸びます。土日を挟むと振込ができないので翌週に持ち越してしまいます。
支払いのタイミングは、「名義変更前に入金」が一般的です。忘れずに行いましょう。
ローン払いの場合も、審査や本人確認に手間取ると納車が先延ばしになります。早めの行動を心がけましょう。
車両代金 振込時の予備知識についてはこちらの記事を参考にしてください。
順調にいくと14日目から納車可能となります。
納車は、自分で店舗まで取りに行くか、自宅まで届けてもらうか選べます。中古車でも、新車と同じように自宅まで納車してもらえます。
ただし、納車日を大安など縁起の良い日を選びたい場合は事前にチェックしておきましょう。
納車に良い日どりは、こちらの記事で詳しく解説しています。
納車の待ち時間を利用!! さらに車を安く買おう
下取り車があるなら、待ち時間を利用し、さらに高く売る事でトータルで安く車を買う事が出来ます。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
ディーラーは、人件費や車両保管、整備等の経費が多く掛かかるので仕方ないんですよね。
買取専門店ですと平気で20万円以上高く見積もられる事があります。
でも、自分の車の相場が高いのか安いのか分かっていないと、ディーラーの査定額が高い安いの判断が出来ません。
そんな時に役立つのが、CMでお馴染みのカーネクスト です。
廃車予定の車、動かなくなったた車にも値がつき、無料で自動車税の還付手続きもしてくれるのはここだけです。
他社のような細かい個人情報入力はなく、氏名と電話番号などの、簡単20秒の入力で自分の車の買取金額がわかります。
ディーラーの査定額に惑わされず、ぜひ、お安く車を購入してください。
中古車 納車まで最短何日かかるの?
中古車屋が、最速・最短で納車するとしたら、理論上では軽自動車で3日、普通車で6日が可能ですが、これはかなり特殊で無理があります。
当店の過去の事例を見ても、これほどの最短日数で納車した中古車は数台しかありません。
なぜなら、中古車の納車整備は、どんなに程度の良い車でも、念のため1週間以上の整備期間をいただきますし、車庫証明も最低4日~7日かかります。
陸運局や行政の休日、販売店の休業日、お客様の支払いタイミングを考えると、ほぼ不可能です。
さらに、スピード重視で行う納車は、雑な作業になり故障やトラブルをおこしかねません。特に消耗・摩耗が多い中古車は注意が必要です。
まともな中古車販売店では、このような「突貫納車」は、まずしないでしょう。
ただ、「現状販売」という形で当日納車する場合もありますが、業販とおなじくノークレームノーリターンになるので一般の人はリスクが高いでしょう。
納車期間が短いのは、どんな中古車?
納車が早いのはどんな車?
納車期間が短く、納車が早い車には特徴があります。次の特徴に当てはまる中古車は、早い時期の納車が期待できます。
軽自動車は「車庫証明」がない分、納車が早いです。
車検が残っている車、距離が少なく比較的新しい車は、整備箇所が少ないため納車整備に時間を取られません。
オプション取付、補修・鈑金がない車も、早期納車が期待できます。
どうすれば納車までの期間が短くなるのか
車の状態やタイミングなどの好条件が重なれば納車期間を短くすることも可能です。
購入者が、納車までの期間を短くする為にできる事
購入者が「納車までの期間を短くする為にできる事」を表にまとめました。
「納車日を早くするテクニック (購入者がやれること)」は、別ページでも詳しく解説しています。
納車までの よくある質問
当社のお客様から頂く、納車までのよくある質問をまとめました。
1.中古車納車まで代車を貸してくれるの?
中古車を購入する場合、納車まで借りられる代車を用意している販売店が多いです。ガソリン代は負担しなければなりませんが、無料で借りることができます。
契約時に、気軽に申し出てみましょう。
2.軽自動車の納車期間はどのくらい?
繁忙期には遅くなりがちですが、軽自動車の納車は「1週間~2週間」を目安にしましょう。
部品交換の多い古い車・距離が多い車、ナビなどのオプションを付ける車はさらに1週間かかる場合もあります。
販売店によってはオプションを専門業者に外注する場合があるので、時間がかかります。はやく納車日を知りたい場合は、販売店に、こまめに進行状況を確認すると良いですね。
3.車検がある場合/車検がない場合の納車期間
車検がない車は、車検整備に時間を要する為、納車まで時間がかかります。まだ車検が残っている車と比較すると1週間多めに見ておくとよいでしょう。
車検がある車でも、古い車ですと部品取りよせに1か月以上かかる場合もあります。この待ち時間は、納車整備に手が付かず作業が進行しません。
お客様は、待ちくたびれてイライラしますが、じっくり待つしかありません。「下取り車」があるなら、高く売る方法などを調べて待ち時間を有効利用しましょう。
車を高く売る方法はこちらのページに詳しく解説しています。
4.県外遠方納車の場合の納車期間と費用
県外での購入も「納車期間」は同じですが、陸送代が「納車費用」として別途かかります。
「納車費用」は、隣県で5万円前後を請求されます。販売店によっては、名義変更手続きや封印等で1~2万円の手数料を請求される場合もあります。
ネットで県外の中古車を購入する場合、余計な手数料がかかります。はじめは安いプライスでも、最終的には高くついてしまうので注意が必要です。
どうしても欲しい車だった場合は、保証が充実した店舗で購入する事。必ず現車確認してから購入しましょう。
「納車費用」をタダにする方法は別ページで詳しく解説しています。
5.中古車納車の連絡が来ない場合は?催促していいの?
納車日の連絡がこない場合は、まだ納車整備をしている可能性があります。販売店は、納車整備の進行状況を連絡しないのが一般的です。
遠慮なく、販売店に問い合わせてみましょう。
当店にも問い合わせが入りますが、進行状況を丁寧にお話ししていますよ。
中古車の納車は、整備に時間がかかるため、催促しても、おこたえできないことが多いですが、それでも、お話しすることで「急ぎのお客様」として認識されるので無駄ではないと思います。
6.中古車納車は、延期できるの?
ほとんどの場合、中古車の納期は延期できます。ディーラーでは、保管場所の関係から迷惑がられるケースもありますが、断られたケースは聞いた事がありません。
当社の過去の例を見ても、お日柄が悪い、お葬式になった、雨だから。などの理由で延期するお客様も沢山いますが、もちろん快く引き受けています。
7.中古車 納車時に確認すること 傷やタイヤ
中古車の納車時確認はとても大切です。販売店・車種によって、保証の範囲が少ない車が多いからです。後々、トラブルにならないよう、しっかりチェックしましょう。
ただし、タイヤの山は購入時のままが基本なので、山が少ないからと言ってクレームになりません。タイヤを新品に交換してほしいなどのサービスは契約時に申し出ましょう。
納車時の確認チェックとチェックリストは別ページで詳しく解説しています。
8.中古車 納車してすぐに故障したら?
中古車を購入すると、修理・故障などのトラブルリスクか高くなります。
納車直後、購入時に聞いてない不具合があった場合はすぐに報告すれば修理対応してもらえます。ただし、時間が経ってしまうと実費修理になる可能性が高いです。不具合を見つけたらすぐに報告しましょう。
中古車は、納車直後に故障しても「返品」はほぼできません。クーリングオフもできません。
エンジン・ミッションの保証は付いていても、それ以外の経年劣化による故障・不具合・破損は有料の場合が多いです。
ただし、古い車、輸入車、10万km超の中車は、保証が付いてない車が多いので、契約前にしっかり確認してから購入しましょう。
9.中古車 納車 任意保険の入り方
動車保険(任意保険)に入るには「車検証の写し」が必要です。
納車日の連絡が来たら、販売店に車検証のFAX、または写真を送ってもらいましょう。車両入替の場合は、直接保険代理店にFAXを送ってもらえるので、頼むと良いですね。
初めて自動車保険に加入する人、安いネット型保険に切り替えたい人は簡単に最大17社の保険見積もり比較ができる一番安い自動車保険が解る!! 保険スクエアbang!が便利です。
インターネットで車検証の情報を入力すれば、すぐに申し込みができます。クレジットカードで保険料を支払えば翌日から保険加入できますので、納車日に間に合うよう早めに申し込みしましょう。
10.中古車 納車時にガソリンは入ってるの?
中古車の納車時に、ガソリンが満タンにはいっていることはまずありません。
当店では、納車時にガソリンがなかった場合、近くのガソリンスタンドや自宅に帰れるだけの10ℓのガソリン入れるようにしていますが、それ以上のサービスはしていません。
また、お客様名義の車をガソリンスタンドまで乗り出すこと自体にコンプライアンスの違反になります。万が一、事故が起きた場合、責任の所在があいまいになるからです。
ディーラー・大型販売店でもガソリン満タンサービスはまずないと考えたほうが良いでしょう。
まとめ 中古車 納車までの「期間と流れ」を車屋さんが解説。納車日までの疑問がスッキリ解決!!
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