廃車時のナンバープレートの返却手順、費用、書類などの提出方法を、普通車・軽自動車ごとに解りやすく解説しています。
盗難や紛失、天災などでナンバープレートがない場合でも廃車ができるのか?記念品として持ち帰れるか等も詳しく解説しています。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説します。
廃車時のナンバープレート 返却手順・紛失時の方法
ナンバープレートの返却には廃車の手続きが必要です。
廃車の手続きと同時にナンバープレートを返却するので、まずは「廃車の手続き方法」を知る必要があります。
廃車の手続きには、「永久抹消登録」と「一時抹消登録」 の2種類の方法があります。
自分でできない方は「廃車専門業者に頼む」という方法もあります。
ケース別に解説していきますので、自分に合った方法を選びましょう。
1.永久抹消登録で、ナンバープレートを返却する
永久抹消登録するのはどんなケース?
「永久抹消登録」はもう乗らない、価値がない車を、スクラップ行きにしたい場合に行う廃車方法です。
解体業者に車を運んで、解体してもらい鉄くずにする時などが当てはまります。
永久抹消登録の方法
解体業者に車を運んだら、解体時にナンバープレートを外してもらいます。
この時、解体業者から「移動報告番号」と「解体記録日」を聞いて控えておきましょう。
永久抹消の登録場所、持ち物、必要書類、費用等の一覧です。
永久抹消登録の方法 | 普通自動車 | 軽自動車 |
---|---|---|
手続き場所 | 陸運局 9:00~16:00 | 軽自動車検査協会 9:00~16:00 |
持ち物 | ・車検証 ・委任状(代理人が行く場合) ・ナンバープレート前後2枚 ・車検証の所有者の印鑑 | ・車検証 ・委任状(代理人が行く場合) ・ナンバープレート前後2枚 ・車検証の使用者の印鑑 |
必要書類 | ・手数料納付書 ・第3号様式の3(無料) ・自動車重量税還付申請書 (車検がある場合) | ・解体届出書 軽4号様式の3(無料) |
印紙 | 無料 | 無料 |
2.一時抹消登録で、ナンバープレートを返却する
一時抹消登録するのはどんなケース?
一時抹消登録は、「とりあえず乗らない。後で再利用する」場合に行う廃車方法です。
ナンバープレートを外して、手続きを行います。
ナンバープレートをつけたまま置いておくのはダメ?
車のナンバープレートはつけたままだと、自動車税がかかってしまう場合があります。
ご主人が転勤で県外にいるので当分車に乗らない
高校生の息子が免許をとるまで、亡くなった父親の車を保管している
などの場合は、廃車(一時抹消)をしてナンバープレートを返却しておきましょう。
一時抹消登録の方法
一時抹消の登録場所、持ち物、必要書類、費用等の一覧です。
一時抹消登録の方法 | 普通自動車 | 軽自動車 |
---|---|---|
普通自動車 | 軽自動車 | |
手続き場所 | 陸運局 9:00~16:00 | 軽自動車検査協会 9:00~16:00 |
持ち物 | ・車検証 ・委任状(代理人が行く場合) ・ナンバープレート前後2枚 ・車検証の所有者の印鑑 | ・車検証 ・委任状(代理人が行く場合) ・ナンバープレート前後2枚 ・車検証の使用者の印鑑 |
必要書類 | ・手数料納付書 ・第3号様式の2(無料) ・自動車重量税還付申請書 (車検がある場合) | ・自動車検査証返納届出書 軽4号様式(無料) ◆書類の書き方はこちら |
印紙 | 350円 | 350円 |
手続き後 もらえる書類 | 一時抹消証明書 | 自動車検査証返納証明書 |
3.廃車専門業者に頼む
専門の廃車業者に頼めば、自分で難しい書類を書いたり、面倒なナンバープレートの返却手続をせずに廃車ができます。
平日仕事を休んで廃車手続きをしなくて済むので、手間がかかりません。
しかも、廃車の買取をしてくれるので、無料の手続き代行に加えて、お金をもらう事もできます。
事故車、故障車も全て高価買取!カーネクスト なら、無料で自動車税の還付手続きもしてくれます。
ナンバープレートがなくても廃車できる?
ナンバープレートがなくても廃車できますか?
ナンバープレートがなくても廃車は可能です。
ただし、ナンバープレートを提出できない場合は、ナンバープレートがない事を証明する「理由書」や「証明書」が必要となります。
廃車業者に頼む場合、「理由書」や「証明書」が必要になるので事前に用意しておくとよいでしょう。
では、ケース別に解説していきますね。
ナンバーを盗難・紛失した場合
いつのまにかナンバープレートを盗まれた。
廃車の為にナンバーを外しておいたらなくした。
など、ナンバープレートが盗難にあったり紛失した車を廃車する場合は、盗難届の証明書と理由書が必要です。
1.盗難届の証明書
まず、最寄りの警察署に届け出て、証明書を発行してもらいましょう。
証明書は、即日発行してもらえます。
2.理由書
理由書は陸運局や軽自動車協会でも手に入りますが、こちらからもダウンロード(PDF)できます。
車検証を見ながら、登録番号や車体番号を記入。
青く囲った部分は、警察でもらった証明書の番号等を書き入れます。
盗難、紛失理由はなるべく詳しく書き入れましょう。
地震や津波で被災した場合
地震や津波でナンバープレートをなくした場合は、消防署や市町村役場で罹災証明書を発行してもらいます。
ただし、罹災証明書をもらうには時間がかかる場合があるので、早めに申し込んでおいたほうが良いでしょう。
廃車後にナンバープレートは持ち帰れる?
現在、ナンバープレートの記念所蔵がでるので、持ち帰ることができます。
今までは、廃車する車のナンバープレートは、犯罪に悪用されないよう法律で返却を義務付けられていました。
愛車の思い出とともにナンバーを持っていたい人も多かったのに、絶対に持ち帰ることはできませんでした。
ところが、2017年4月3日からラグビーワールドカップの特別仕様ナンバー発売をかわきりに、記念所蔵制度が容認され、どのナンバープレートでも穴を開けることで記念所有できるようになったのです。
ナンバープレートの記念所蔵の方法は、こちらのページ
まとめ 廃車時のナンバープレート 返却手順・紛失時の方法 記念所蔵できるかを解説
廃車には、永久抹消登録と一時抹消登録があり、どちらでもナンバープレートの返却はできます。時間がない、自分でできない人は廃車専門買取業者に頼みましょう。
盗難や紛失などでナンバープレートがなくても、盗難届や罹災証明書があれば廃車ができます。
2017年4月3日よりナンバープレートの記念所蔵が許可され、廃車後にナンバープレートに穴を開ける事で持ち帰れるようになりました。