廃車とはどのような状態のことをいうのか、どんな時に廃車手続きはするのか。
廃車をするメリットはあるのかなど、廃車の方法や必要書類、業者選び等、今から廃車を考えている人が損をしない廃車の基礎知識を車屋さんが教えます。

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廃車とは★車屋さんが教える廃車で損をしないための基礎知識
廃車とは
ウィキペディアによると廃車とは「車籍を抹消すること」と書かれています。
自動車における廃車(はいしゃ)とは、自動車の本来の用途における使用(人や物を運ぶこと)をやめ、車籍を抹消すること、またはそうされた車両のことである。
車籍とは、車検証に登録された、持ち主や、登録番号、車の車体番号、車検の日時などで、車の戸籍とも言えます。
つまり、廃車とは「車の戸籍を抹消」することなのです。
また、「廃車をすると、スクラップになる」と考える人が多いですが、必ずスクラップにされるわけではありません。
まだ使える状態の車は、買取業者などに買い取られ、中古車として流通したり、部品として海外に輸出され再利用されたりします。

廃車しても、まだ使われる場合があるのね~
廃車の手続きの種類と、廃車をするメリット
廃車の手続きは、私たち自動車業界では「抹消登録」とも言いますが、抹消登録の種類は2つあります。

おいらの車はどっちだ?
1.一時抹消登録
どんな時にするの?
廃車の「一時抹消登録」とは、道路運送車両法第16条に基づき、一時的に自動車の使用を中止するために行う手続きです。
一時抹消登録をするメリット
「一時抹消登録」を行うメリットは、自動車税を払う必要がなくなる事です。
まったく乗らずに保管している車でも、「一時抹消登録」をしないと、毎年、自動車税を支払い続けなければなりません。
保管しているだけなのに、自動車税を払い続けるのはもったいないですよね。
もし万が一、盗難にあって車自体がなくなってしまっても、「一時抹消登録」をしておけば、自動車税を払わずに済みます。
乗らずに保管している車は、「一時抹消登録」をしておきましょう。
まだ車検がある車を一時抹消した場合には、月割りの自動車税や自賠責保険の還付を受けることとができてお得です。

乗らないなら、一時抹消しておけばいいのね。
もし、車を使用するようになったら、再び登録して復活させることができます。
一時抹消登録した車を、復活させる方法は別記事で詳しく解説しています。
2.永久抹消登録
どんな時にするの?
廃車の「永久抹消登録」とは道路運送車両法第15条に基づき、自動車が滅失、解体したために再使用する事ない場合にする手続きです。
永久抹消手続きをするには、自動車が解体されたことを証明する解体報告証明書がなければ廃車できません。
解体業者にスクラップをお願いすると、この解体証明書をもらえます。
解体証明書には「移動報告番号」と「解体記録日」などが書かれています。
解体時には、2005年より施行されたリサイクル法によるリサイクル券が必要です。
永久抹消登録のメリット
まだ車検がある車を永久抹消登録した場合、月割りの自動車重量税や自動車税、自賠責保険の還付を受けることとができます。
車検が残っていて、すでに解体が決まっている車がある場合は、早めに永久抹消登録を行いましょう。

スクラップにするなら、永久抹消だな。
廃車の手続き方法

それでは、具体的に廃車の手続き方法を解説していきます。
1.廃車方法を決める
まず、自分の車のケースを考え「一時抹消登録」なのか「永久抹消登録」のどちらの廃車にするか決めましょう。
2.廃車に必要な書類をそろえる
廃車に必要な書類は以下の通りです。

たくさん書類が必要なのね~
普通車の廃車 必要書類
一時抹消 | 永久抹消 |
---|---|
・車検証 ・ナンバープレート前後2枚 ・所有者の印鑑証明書(3ヵ月以内) ・手数料納付書 ・第3号様式の2 ・自動車税申告書 ◆委任状 ◆譲渡証明書 | ・車検証 ・ナンバープレート前後2枚 ・所有者の印鑑証明書(3ヵ月以内) ・解体証明書 ・手数料納付書 ・第3号様式の3 ・自動車税申告書 ・自動車重量税還付申請書 ◆委任状 ◆譲渡証明書 |
業者に頼む場合、緑字の書類はいりません。
◆必要書類は、陸運局で無料で手に入ります。
委任状・譲渡証明書は、廃車する車の所有者の記入が必要で、こちらのページでもダウンロードできます。
軽自動車の廃車 必要書類
一時抹消 | 永久抹消 |
---|---|
・車検証 ・ナンバープレート前後2枚 ・手数料納付書 ・第4号様式 ・自動車税申告書(廃車用) ◆委任状(法人車の場合) | ・車検証 ・ナンバープレート前後2枚 ・解体証明書 ・手数料納付書 ・第4号様式の3 ・自動車税申告書(廃車用) ・自動車重量税還付申請書 ◆委任状(法人車の場合) |
必要書類は、軽自動車協会で無料で手に入ります。
自分でする軽自動車の一時抹消手続きは別ページで詳しく解説しています。
3.廃車業者を決める

廃車はどこに頼めばいいんだ?
廃車を依頼できる業者は、廃車買取り専門業者・解体業者(スクラップ工場)・車検修理工場・車販売店(ディーラー)などがあります。
業者ごとに料金サービスを比較して、おすすめ順位を付けてみました。
おすすめ度 | 廃車業者 | 料金とサービス |
---|---|---|
1位 | 廃車買取り専門業者 | ◎高価買取度 高 ◎廃車手続き 無料 ◎不動車 可 レッカー無料 ◎自動車税返金 あり |
2位 | 解体業者(スクラップ工場) | ▲高価買取度 中 ◎廃車手続き 無料 ▲不動車 可 レッカー有料の場合あり ▲自動車税返金 なしの場合もあり |
3位 | 車検修理工場 | ▲高価買取度 中 ◎廃車手続き 無料 ▲不動車 可 レッカー有料の場合あり ▲自動車税返金 なしの場合もあり |
4位 | 車販売店(ディーラー) | ×高価買取度 低 ×廃車手続き 有料の場合あり ×不動車 可 レッカー有料の場合あり ▲自動車税返金 なしの場合もあり |
廃車は、買取り専門業者に頼むとお得
廃車を頼むなら、買い取りをしてくれる「廃車買り専門業者」がおすすめです。
「ディーラー」では買取りどころか、「廃車料金」を請求するケースもあるのでお勧めできません。
ディーラーは、人件費や広告費、車両保管等の経費が多く掛かかるので仕方ないんですよね。
買取専門店ですと「廃車」と言われた車でも、平気で20万円以上高く見積もられる事があります。
廃車買取り専門業者は、独自の販売ルートで輸出、パーツや資源としても価値を付けてくれるので、車検切れ、ボロボロの不動車でも思わぬ買取価格がつくことがあるんです。カーネクスト なら、他社のような細かい個人情報入力はなく、氏名と電話番号など、わずかな入力時間で自分の車の買取金額がわかります。
廃車手続き、レッカー引き取りもすべて無料です。
車検がある車は、自動車税が月割で還付してくれるので、早めに処分したほうが良いですね。
「廃車する車だから価値ナシ」と諦めずに、お得に利用してください。