ディーラーで車検を受ける際に必要なもの「書類」や「料金の目安」を車屋さんが解り易く解説しています。
ディーラーで車検を受ける「メリット・デメリット」等も合わせて解説するので、車検の際の参考にしてください。
案内するのは、新車中古車販売・国土交通省/陸運局認証車検工場を営むオートディラーの「長嶋」です。50年の経験をもと実際に起こったトラブルや解決方法を解説しています。
ディーラーで車検を受ける際に必要なもの/「書類」や「料金の目安」
普通自動車の場合と軽自動車の用意する必要書類は同じです。
書類はどこにあるの?
書類どこにあるか解らない人は、車検証入れの中を見てください。車検証入れは、車の助手席のダッシューボードの中に保管してある事か多いので確認してみましょう。
1.自動車検査証(車検証)
まずは、自動車検査証(車検証)が必要です。
自動車検査証は、自動車保安基準に車が適合していることを証明する公文書で、「車検証」と略して呼ばれているものです。
これは、車検の度に新しいものが発行されます。
写真の赤く囲った部分が、車検をとった日。青く囲った部分が車検の有効期間の終了日を指しています。
車検は、車検終了日の1カ月前から受けられます。
ディーラーは年度末の3月、決算期の9月、納車が多い大安・友引などの繁忙期には車検が混みあいますから、早めに予約を入れて車検をとると良いですね。
車検証がない場合
再発行できます。ディーラーに相談してみましょう。
2.自賠責保険
次に必要なのが、自動車損害賠償責任保険証明書 (自賠責保険証)です。
これは国の「強制保険」なので、車検時には必ず加入しなければなりません。
上の写真の自賠責保険証は「あいおいニッセイ同和保険」のものですが、他社のものでもOKです。
基本的に、自賠責保険は車検時にディーラーまたは整備工場で加入します。ですから、現在、手元にあるのは前回の車検の時に加入した「古い自賠責保険」です。
一般的に、自賠責保険は、新車時に車検終了日より1カ月多く保険期間を設定します。
ですから、古い自賠責保険も、まだ保険期間が残っているはずです。
新しい自賠責保険は、無駄がないよう、古い保険期間も生かして加入してくれるので、忘れずに持っていきましょう。
ディーラーではなく、農協などの他社で加入した新しい自賠責保険を持って行っても大丈夫です。
自賠責保険がない場合
前回、保険を発行した機関に申し込むことで再発行できます。
保険期間が少ない場合は再発行せず、車検時に新しい自賠責保険を発行してもらいましょう。
3.自動車税 納税証明書
3つ目に必要なものは、自動車税 納税証明書です。
車検は、自動車税が未払いだと受ける事が出来ません。
そこで、自動車税の支払いの有無が確認できる「自動車納税証明書」が必要になります。
自動車納税証明書は、銀行や郵便局、コンビニなどで、自動車税を払った後に受け取った紙です。納税証明書の用紙は、県や市によって異なりますので、ここでは2種類の写真見本を用意しました。↓
それなら、
コンビニで払った後に捨てたかも?
実を言うと、「自動車納税証明書」は、かならず必要という訳ではありません。
省略できる場合もあります。詳しくは、こちらのページで確認してください。
また、機械は完ぺきではありません。払ったはずの自動車税が何らかのミスで未払いになってしまう可能性もあります。
万が一の時の為に「自動車納税証明書」は大切に保管しておきましょう。
「自動車納税証明書」は、写真の赤・黄色の丸印のように
継続検査・構造等変更検査用 |
と書いてなければ使用できません。
「自動車税 納税証明書の領収書」と間違えぬよう注意が必要です。
いつの納税証明書が必要かわからない場合はこちら
自動車納税証明書がない場合
納税のデーターが反映されるのを待つしかありません。でもあまり心配しなくても大丈夫です。1~2日車検が遅れる等の連絡がディーラーからあるので従いましょう。
4.認め印 会社(法人)の場合のみ
会社が法人の場合、代表者名の認め印または、フルネームでのサインが必要になります。
公的な団体などの場合は・・例えば市の車の場合、市長の名前+市の捺印(角印)が必要になります。
5.メンテナンスノート
車検の際には、メンテナンスノートも必要なので、忘れずに持っていきましょう。
メンテナンスノートの中には、下の写真のような定期点検整備記録簿が入っています。
定期点検整備記録簿とは、24ヵ月点検や12ヵ月点検の法定点検を行った内容を記録する用紙で、車検の際には、このすべての項目を点検し、記録として残さねばなりません。
つまり、この点検項目がクリアできない場合は、車検に合格できず、公道を走れないことになります。
この記録簿を確認することで、過去の記録を見たり、そこから消耗部品の交換時期を判断することが可能でとても重要な書類なのです。
この記録簿があれば、重複修理をされて、お金が余分にかかってしまう事はありません。
メンテナンスノートも、定期点検整備記録簿もない場合
両方なくても、車検は取れます。新たな定期点検整備記録簿をディーラーで作ってくれるので心配いりません。
6.料金(諸費用)
車検にかかる諸費用を持っていき支払いましょう。
車購入時やリース時に「メンテナンスパック等」に加入していて、
・すでに支払いが完了している
・ローンやリースに組み込まれている
場合は必要ありませんが、そうでない場合、諸費用を持っていきましょう。
諸費用とは、車検にかかる法定費用である、「重量税・自賠責保険・印紙代」などの事です。(整備代・部品代金等は別にかかります)
ディーラーによっては、諸費用を「後払い」(車検終了後、総額を払う)にしてくれるところもありますが、最近の傾向では諸費用を先払いするケースが増えてきました。
車検後、お客さんに車を引き渡しの際に、代金をいただければよいのですが
あとで振り込むよ~
なんて言われて、そのまま逃げられてしまうケースが多いからです。
そうなると、法定諸費用はすべてディーラーが立て替えですからね。
たいへんな損失になってしまいます。
最近では諸費用を先に請求されるケースが多いので、諸費用は必ず持っていくようにしましょう。
諸費用の金額の目安
事前にディーラーから車検案内が郵送された人は、諸費用金額が記載されている場合があるので確認してみましょう。
諸費用の計算は、こちらのページで詳しく解ります。
ディーラーで車検を受けるメリットとデメリット
専門性
メリット
ディーラーは、民間の整備工場では持っていない、最新の設備の工場・最先端の整備機器・整備工具で車検が受けられるメリットがあります。
また、グッズのプレゼントや、提携店・ガソリンなどの割引などのサービスが受けられることがあります。
各メーカーには、専門性に長けたエンジニアがいて、点検・整備を行います。知識や蓄積されたデータも豊富なので、自分が乗っている車のブランドメーカーに車検を出すと安心ですね。
デメリット
ディーラーは大きな組織なので、融通が利かない事も確かです。
売上を出すために、純正品の高額なパーツを使うので、安く済ませたい人には痛い出費になってしまいます。
見習いの職工が大勢いるせいか、整備時間の長さや不具合が報告されることもあります。
料金
メリット
例えば、トヨタでは「車購入時」に車検代込みのメンテナンスパックが付けられます。
メンテナンスパック料金には、回数は決まっていますが、エンジンオイル交換・オイルフィルター交換などの料金も入っているので普段のメンテナンス料金が抑えられます。
定期点検が近づいてくると連絡があり、点検時期を忘れることがありません。
ブランド力が高いので、高品質で上品なサービスを受ける事が出来ます。
デメリット
一般的にディーラーは車検代金が高額と言われれています。
最近の車は高性能で滅多に壊れません。
メンテナンスパックに加入して、お得なように見えても、まったく必要のないメンテナンスで総合的に高くなってしまう場合があります。
しかし、ディーラーは、人件費や車両保管、整備等の経費が多く掛かかるので仕方ないんですよね。
安くて品質の良い車検工場を探すなら、郵便番号の入力だけで自宅の近くの「車検店舗」が探せる【楽天車検】 が便利です。
車検費用の比較、口コミもあり、デーラーより平気で3万円以上安い場合があります。
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まとめ ディーラーで車検を受ける際に必要なもの/「書類」や「料金の目安」
ディーラーで車検を受ける際に必要な物
◆車検証
◆自賠責保険証
◆自動車税納税証明書
◆法人の場合、印鑑
◆諸費用(先払いの場合)